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CHAPTER 05 7 / 10

作業のペースを知る

チームが一定の期間にどれだけ終えられるか、そのペースを知ると、残りの作業の見通しが立てやすくなります。数え方、使い方、使うときの注意を、ケンジとの会話で説明します。

約5分で読めます

ひなたケンジ ★★★ 踏み込む
見積もりとスケジュールのイメージ
段取り教室の目次(章と記事の一覧)
1. プロジェクト管理ってなに?
2. 課題管理入門
3. カンバン入門
4. ガントチャート入門
5. 見積もりとスケジュール
6. 進捗管理と報告
7. チームのコミュニケーション
8. Web制作の現場で
9. リスクとトラブル
10. ツール選びと定着
この記事の内容

この記事でわかること

  • ペース(ベロシティ)が何かがわかる
  • 残りの期間の出し方がわかる
  • 使うときの注意がわかる

「あと何件で、いつ終わる?」に、見積もりをやり直さなくても答えられる方法があります。先週までの実績を、そのまま使うのです。

ひなた
ひなたケンジさん、このリニューアルは、あと課題が40件残っています。いつ終わりそうですか?
ケンジ
ケンジうーん、先週は8件終わったから、5週間かな。
ひなた
ひなたえっ、そんなにすぐ答えられるんですか? 見積もりもしてないのに。
ケンジ
ケンジ先週の実績を見ただけ。「ペース」を知っていれば、だいたいの見当はつくんだよ。

ペースとは

ペースとは、チームが一定の期間に、どれだけの作業を終えられるかのことです。アジャイル開発では「ベロシティ」とも呼びます。

数え方は、次のようなものがあります。

  • 1週間に完了した課題の件数
  • 1週間に完了した課題の予定工数の合計(人日や人時)

どちらでも構いません。続けて同じ数え方をすることが大切です。

ペースから、終わりを見通す

ペースが一定なら、残りの量をペースで割れば、残りの期間が出ます。

残りの期間 = 残りの作業量 ÷ 1週間のペース

たとえば、残りが40件で、ペースが1週間に8件なら、40 ÷ 8 = 5週間です。

残りの作業量40件÷ 1週間のペース8件残りの期間5週間
残りの量をペースで割ると、終わりが見える

見積もりは「これから」の予想ですが、ペースは「実際にやってきた」記録です。予想を実績で確かめる使い方ができます。

進み具合は、プロジェクトの概要で見られます。たとえば、こんな画面です。

プロジェクトの概要の画面。進捗、ステータス別、期限の状況、担当者別、バーンダウンが並ぶ
プロジェクトの概要の画面。進捗、ステータス別、期限の状況、担当者別、バーンダウンが並ぶ
  • 上の帯と「進捗」に、完了した件数と割合が出ます
  • 下の段の右側に、バーンダウン(残りが減っていくグラフ)があります

ペースの出し方

  1. 数える単位を決める(件数、または工数)
  2. 週ごとに完了した量を記録する(最低3〜4週ぶん)
  3. 平均を出す(1週だけだと、ぶれが大きい)
1週目
6件
2週目
9件
3週目
8件
4週目
7件
平均
7.5件
週ごとの完了数と、その平均

平均は7.5件なので、残り40件なら、40 ÷ 7.5 ≒ 5.3週間です。

毎週の完了数を、残りの件数の推移にすると、こうなります。

020401週2週3週4週5週

理想 実際

毎週6〜9件ずつ減った例。減る傾きがペースで、終わりが見える

この図の実際の線は、理想の線とほぼ並んで下がっています。傾きがそろっているので、ペースは安定していると読めます。

使うときの注意

課題の大きさがそろっていること

1件の課題の大きさがバラバラだと、件数で数えても意味がありません。「ロゴの差し替え」と「商品管理機能の作成」が、同じ1件になってしまいます。課題の大きさを、ある程度そろえて切ります。

人や条件が変わったら、見直す

メンバーが増えた、お盆休みに入った、お客様の確認が増えた。条件が変わると、ペースも変わります。過去のペースが続く前提を、疑う習慣を持ちます。

人を比べる道具にしない

ペースは、チームの見通しのための数字です。個人の成績として比べると、数を稼ぐために課題を細かく刻むようになります。

ケンジ
ケンジ件数のノルマにされたら、小さい課題ばっかり作るよ。僕ならね。
ひなた
ひなたそれはちょっと……困ります。
ケンジ
ケンジだから、ペースは「予報」。誰かを評価するものじゃない。
とらまる
とらまるペースは天気予報。条件が変わったら、見直そう!

まとめ

  • ペースは、一定期間に終えられる量。実績から出す
  • 残りの量 ÷ ペースで、終わりの見通しが立つ
  • 数週間ぶんの平均を使う。大きさがそろった課題で数える
  • 条件が変わったら見直す。個人を比べる数字にしない

akamineでやるなら

akamineでは、プロジェクトの概要にあるバーンダウン(残りの作業が減っていく様子のグラフ)で、ペースが見えます。完了した件数の推移や、工数のレポートも、ペースの確認に使えます。マニュアルの「バーンダウン」と「工数レポート」を見てください。

工数で数えるなら、レポートが使えます。たとえば、こんな画面です。

工数レポートの画面。記録した時間の推移、1日あたりの時間、課題ごとの内訳が並ぶ
工数レポートの画面。記録した時間の推移、1日あたりの時間、課題ごとの内訳が並ぶ
  • 「時間の推移」に、日ごとの記録が棒で並びます
  • 「1日あたり」のカードで、記録した時間の平均が見えます

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