CHAPTER 05 3 / 10
見積もりの方法いろいろ
見積もりには、積み上げ・類推・三点見積もりなどの方法があります。それぞれの特徴と向いている場面、組み合わせて検算するコツを、Web制作の例で説明します。最後に、akamineでのやり方も添えます。
約5分で読めます
段取り教室の目次(章と記事の一覧)
1. プロジェクト管理ってなに?
2. 課題管理入門
4. ガントチャート入門
5. 見積もりとスケジュール
6. 進捗管理と報告
7. チームのコミュニケーション
8. Web制作の現場で
この記事でわかること
- 積み上げ・類推・三点見積もりの違いがわかる
- 場面ごとの使い分けがわかる
- 積み上げと類推で検算するコツがわかる
見積もりのやり方は、ひとつではありません。大工さんの答え方が、図面の前と後で違うのと同じです。
3つの代表的な方法
細かく分けて足す。根拠が強い
過去の実績から出す。早い
3つの数字で、不確かさを見る
1. 積み上げ見積もり
作業を細かく分けて、ひとつずつ見積もり、足し合わせる方法です。
- 例: トップページのデザイン2人日 + 下層ページ5ページ(各1人日)+ コーディング8人日 …… = 合計20人日
- 長所: 根拠が説明しやすい。抜けも見つけやすい
- 短所: 作業を洗い出さないとできない。手間がかかる
- 向いている場面: 内容が見えていて、契約前にしっかり出したいとき
2. 類推見積もり
過去の似た案件の実績を元に、今回の違いを調整して出す方法です。
- 例: 前に作った10ページのコーポレートサイトは30人日だった。今回は15ページ → 約45人日
- 長所: 早い。実績があるので、説得力がある
- 短所: 似た案件がないと使えない。違いを見落としやすい
- 向いている場面: 初期の概算、「ざっくりいくら?」を聞かれたとき
過去の実績は、レポートの工数の画面で探せます。たとえば、こんな画面です。

- 右の「内訳」で、課題ごとにかかった時間が並びます
- 上の期間の指定で、見たい期間に絞れます
3. 三点見積もり
ひとつの作業を、3つの数字で見積もる方法です。
- 楽観値(O): すべてうまくいったときの量
- 最頻値(M): ふつうに進んだときの量
- 悲観値(P): トラブルが重なったときの量
そして、次の式で期待値を出します。
(O + 4M + P) ÷ 6
たとえばOが2日、Mが3日、Pが8日のとき、(2 + 12 + 8) ÷ 6 ≒ 3.7日になります。ふつうの見込みより、少し長めです。
- 長所: 不確かさを数字にできる。楽観に流れにくい
- 短所: 3つの数字を考える手間がある
- 向いている場面: 初めての作業や、読みにくい作業
使い分けと組み合わせ
| 場面 | 方法 |
|---|---|
| 企画段階で「ざっくり」聞かれた | 類推 |
| 契約前の正式な見積もり | 積み上げ(類推で全体を確認) |
| 不確かな作業がある | その部分だけ三点 |
実務では、積み上げで出して、類推で検算する組み合わせがよく使われます。積み上げた結果が、過去の似た案件と大きく違っていたら、どちらかに抜けや見込み違いがあるかもしれません。
まとめ
- 見積もりには、積み上げ・類推・三点などの方法がある
- 積み上げは根拠がしっかり。類推は早い。三点は不確かさに強い
- 場面で使い分け、積み上げと類推を組み合わせて確かめる
- 結果が大きくずれたら、見落としを疑う
akamineでやるなら
akamineでは、積み上げで見積もるときに、課題に予定工数を入れて合計を見られます。類推に使うには、過去のプロジェクトの工数レポートを見て、似た作業の実績を探します。過去のプロジェクトを、ひな型として使う方法もあります。マニュアルの「工数レポート」と「プロジェクトテンプレートから作る」を見てください。
積み上げの元になる予定工数は、課題の詳細で入れます。たとえば、こんな画面です。

- 「予定工数」の欄に、その課題の見積もりを入れます
- 右側の「工数」に、予定と実績が並びます