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スコープ(やること)を決める

スコープとは、プロジェクトでやることの範囲のことです。「やる・やらない」をはっきり決める大切さを、桜井さんのサイト制作を例に学びます。「やらないこと」を書く理由も紹介します。

約6分で読めます

ひなた虎田さん桜井さん
プロジェクト管理ってなに?のイメージ
段取り教室の目次(章と記事の一覧)
1. プロジェクト管理ってなに?
2. 課題管理入門
3. カンバン入門
4. ガントチャート入門
5. 見積もりとスケジュール
6. 進捗管理と報告
7. チームのコミュニケーション
8. Web制作の現場で
9. リスクとトラブル
10. ツール選びと定着
この記事の内容

この記事でわかること

  • スコープ(範囲)の意味がわかる
  • 「やらないこと」を書く理由がわかる
  • 要望が増えたときの扱いがわかる

打ち合わせで「あれもこれも」と盛り上がり、気がつくと予定よりずっと大きな仕事になっていた。そんな経験はありませんか。

桜井さん
桜井さん打ち合わせしていたら、ネットショップも作りたくなってきました。それと、ブログもあるといいですよね。
ひなた
ひなたあ、はい! いいですね。
虎田さん
虎田さんひなた、ちょっと待って。それ、最初の見積もりに入っていたかな?
ひなた
ひなたあっ……入ってないです。
虎田さん
虎田さん「いいですね」の一言が、あとで効いてくるんだよ。

スコープとは

スコープは「範囲」のことです。プロジェクトで何をやって、何をやらないかの線引きです。

スコープがあいまいだと、次のことが起きます。

  • お客様は「当然入っていると思っていた」。
  • 作る側は「そこまで聞いていない」。
  • 見積もりより作業が増え、納期も遅れる。

どちらかが悪いのではなく、最初に線を引かなかったことが原因です。

線がないとき
線を引いたとき
お客様は「当然入っている」と思う
入っているものが、一覧で確認できる
作る側は「聞いていない」と思う
入っていないものも、書いてある
作業が増えて、納期が遅れる
増えたら、費用や納期と一緒に決める
スコープの線があるかどうかで、行き違いが変わる

「やらないこと」も書く

スコープを決めるときに、意外と大事なのが「やらないこと」を書くことです。

やることやらないこと
トップページを含む 5 ページの制作ネットショップ機能
お問い合わせフォームの設置写真の撮影(お客様に用意いただく)
スマホ表示への対応公開後の記事の執筆
桜井さん
桜井さん写真は、こちらで用意するんですね。
虎田さん
虎田さんはい。撮影が必要でしたら、別のご相談にしましょう。

スコープを決める手順

  1. 目的を確認する: 何のためのサイトか。誰に見てほしいか。
  2. 成果物を書き出す: ページ、機能、デザイン、原稿など。
  3. 含めるものと含めないものを分ける。
  4. お客様と確認して、合意する。文書に残す。

目的がはっきりしていると、「それは目的に必要か」で判断できます。ブログを作るかどうかも、「目的に必要なら第 2 弾で」と整理できます。

目的を確認成果物を書き出す含める/含めないを分けるお客様と合意文書に残す
スコープを決める 4 つの手順

成果物を書き出したら、一覧にして見えるようにします。たとえば、こんな画面です。

課題の一覧。やることが一行ずつ並び、マイルストーンやラベルで分類されている
課題の一覧。やることが一行ずつ並び、マイルストーンやラベルで分類されている
  • 一行が、一つの成果物や作業です。
  • 右の「マイルストーン」の列で、どの区切りで作るかを分けられます。

途中で増えたらどうする

仕事が始まってから、要望が増えることは普通にあります。大事なのは、断ることではなく、増えたと気づいて扱いを決めることです。

  • 範囲に入れるなら、費用か納期を調整する。
  • 範囲に入れないなら、「次のフェーズで」と記録する。
範囲に入れる
範囲に入れない
目的に必要で、今回やりたい
目的に必要だが、今回でなくてよい
費用か納期を調整する
「次のフェーズで」と記録する
課題を追加する
次の区切りの候補に置く
要望が増えたときの分かれ道。どちらでも、記録は残す
ひなた
ひなた「いいですね」で終わらせず、「それは追加になります」と伝えるんですね。
虎田さん
虎田さん言い方はやさしく、でも記録ははっきり。それがコツだよ。

スコープを文書にするとき

「次のフェーズで」は、区切りの日として分けておくと見えやすくなります。

マイルストーンの画面。「β版リリース」と「正式公開」の二つの区切りと、それぞれの進み具合が並ぶ
マイルストーンの画面。「β版リリース」と「正式公開」の二つの区切りと、それぞれの進み具合が並ぶ
  • 区切りごとに、件数と工数の進み具合が出ます。
  • 今回に入れないものは、後ろの区切りに置けます。

文書は、長くなくて構いません。A4 一枚に、目的、成果物の一覧、やらないこと、前提条件(写真はお客様が用意する、など)を書くだけで十分です。大事なのは、お客様と作る側の両方が、同じものを見ていることです。

迷ったときの確認

「これはスコープに入っていますか?」と、いつでも聞ける状態にしておくと安心です。聞かれた側も、文書を見て答えられます。あいまいなまま進めず、その場で確かめる習慣をつけましょう。

まとめ

  • スコープは、やることの範囲。やらないことも決める。
  • あいまいなスコープは、行き違いと遅れのもと。
  • 目的から考えて、お客様と合意し、文書に残す。
  • 増えたときは、費用・納期と一緒に扱いを決める。
とらまる
とらまるやらないことリストは、守りの盾だよ。

akamine でやるなら

スコープは、課題の一覧そのものになります。決めた範囲を課題として登録し、あとで増えたものはラベルなどで区別しておくと、追加の経緯が追えます。ラベルの使い方はラベルで分類するを見てください。

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