CHAPTER 09 2 / 8
リスクを書き出す
頭の中の「なんとなく不安」を、リスクの一覧に書き出す方法。洗い出しの質問、一覧表の作り方、見直しの頻度を紹介します。会話と具体例つきで、やさしく読めます。現場の例で学べます。
約5分で読めます
段取り教室の目次(章と記事の一覧)
1. プロジェクト管理ってなに?
2. 課題管理入門
4. ガントチャート入門
5. 見積もりとスケジュール
6. 進捗管理と報告
7. チームのコミュニケーション
8. Web制作の現場で
この記事でわかること
- リスクの洗い出し方がわかる
- リスク登録簿の書き方がわかる
- 見直しの頻度がわかる
「なんとなく不安」はあるのに、言葉にしようとすると何も浮かばない。そんなときは、書き出す手順を決めてしまいましょう。
洗い出しは、みんなでやる
1 人で考えると、自分の担当しか見えません。デザイナー、エンジニア、ディレクターが集まると、それぞれの目で、見つかります。
次の質問が使えます。
- この案件が失敗するとしたら、いちばんありそうな理由は?
- 前の案件で、困ったことは何だった?
- 初めてやることは?
- 他人に頼っているもの(お客さんの素材、外部サービス)は?
- 日程が厳しい部分は?
付箋に 1 枚 1 件ずつ書き出し、似たものをまとめると、整理しやすくなります。
この図は、不安を一覧にするまでの 4 つの手順です。
- 1みんなで集まる
デザイナー、エンジニア、ディレクター
- 2付箋に 1 件ずつ書く
質問を手がかりにする
- 3似たものをまとめる
- 4一覧表にして、担当を決める
リスクの一覧表(リスク登録簿)
書き出したら、一覧表にします。
| 番号 | リスク | 起きやすさ | 影響 | 対応 | 担当 | 状態 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| R1 | お客さんの素材が遅れる | 高 | 大 | 期限を日程に入れ、早めに声をかける | ひなた | 対応中 |
| R2 | サーバーの切り替えに失敗する | 低 | 大 | 手順書と、戻し方を準備する | ケンジ | 準備済み |
| R3 | 担当者が病気で休む | 低 | 中 | 作業の内容を共有する | 全員 | 見張る |
起きやすさと影響は、「高・中・低」くらいの大づかみで、十分です。
この図は、上の一覧の 3 件を、起きやすさと影響で位置づけたものです。
起きにくいが、影響は大きい
起きやすく、影響も大きい
起きにくく、影響は中くらい
起きやすいが、影響は小さいもの
たとえば、こんな画面です。状態ごとに分けて並べると、対応の進み具合がひと目でわかります。

- 「未対応」「処理中」「確認待ち」の見出しごとに、課題が並んでいます。
- 一覧の右上の「グループ」で、分け方を選べます。
書き方のコツ
- 「〜かもしれない」の形で、具体的に書く。 「遅れるかも」ではなく「お客さんの素材が、10/10 までに届かないかもしれない」
- 原因と影響を、分けて書く。 原因: 素材の依頼が遅れた。影響: デザインの開始が遅れる
- 担当を決める。 誰かが見ていないと、書いただけで終わる
- 対応を、具体的な行動で書く。 「気をつける」ではなく「期限の 3 日前に連絡する」
見直しの頻度
リスクは、時間とともに変わります。週に 1 回、数分でいいので、一覧を見直します。
- 起きてしまったものは、「問題」に移す
- 起きなくなったものは、閉じる
- 新しく気づいたものを、足す
一覧が大きくなりすぎたら
リスクを書き出すと、数十件になることもあります。全部を同じ熱量で見るのは、無理です。上位 5 件だけを毎週見ると決めて、残りは月に 1 回の見直しにします。見るものを絞ると、続けやすくなります。
まとめ
- リスクの洗い出しは、役割の違う人たちで、一緒にやる。
- 一覧表に、起きやすさ、影響、対応、担当を書く。
- 「かもしれない」の形で、具体的に書く。
- 週に 1 回、見直す。
akamine でやるなら
リスクの一覧は、課題で作れます。ラベルで「起きやすさ」や「影響」を表し、担当と期限をつけます。一覧の絞り込みで、対応が必要なものだけを見られます。ラベル と 絞り込み の記事を見てください。

- 一覧の上の「絞り込み」を押すと、条件の候補が出ます。
- 「ステータス」「担当者」「優先度」「期限」などから、見たい条件を選べます。