CHAPTER 06 10 / 10
ふりかえり(振り返り)
プロジェクトの節目に、続けたいこと・困ったこと・次に試すことを話し合う「ふりかえり」。KPT のやり方と、犯人探しにしないための進め方、続けるコツを紹介します。
約5分で読めます
段取り教室の目次(章と記事の一覧)
1. プロジェクト管理ってなに?
2. 課題管理入門
4. ガントチャート入門
5. 見積もりとスケジュール
6. 進捗管理と報告
7. チームのコミュニケーション
8. Web制作の現場で
この記事でわかること
- ふりかえりの目的と KPT がわかる
- 30〜45分の進め方がわかる
- 決めたことを実行につなげるコツがわかる
プロジェクトが終わると、すぐ次の仕事が来る。そして、同じところでまたつまずく。ふりかえりは、その連鎖を断つ 30 分です。
ふりかえりとは
ふりかえりは、プロジェクトや期間の終わりに、チームで「どうだったか」を話し合い、次に活かす場です。目的は、犯人探しでも反省文でもなく、次の改善を決めることです。
ふりかえりをしないと、同じ失敗を、別の案件で繰り返します。
定番の型「KPT」
もっとも使いやすい型が KPT(ケプト)です。三つの箱に付箋を貼ります。
| 箱 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| Keep(続けたいこと) | うまくいったこと | 毎朝 10 分の朝会で、詰まりに早く気づけた |
| Problem(困ったこと) | うまくいかなかったこと | 原稿の回収が遅れ、後ろの作業が詰まった |
| Try(次に試すこと) | 次にやってみること | 原稿の締切を、最初の契約書に書く |
ボードに貼ると、こんなふうになります。
Keep1
Problem2
Try2
この図は、KPT の三つの箱の例です。色の付いた Problem と Try が、一対になっているところを見てください。困ったことの数だけ、次に試すことが出てきます。
進め方(30〜45 分)
- 1ひとりずつ書く
10分。黙って Keep と Problem を付箋に
- 2共有する
10分。読み上げるだけ。議論はまだ
- 3まとめる
5分。似た付箋をまとめる
- 4Try を決める
10分。1〜3個に絞る
- 5担当と期限を決める
5分。誰がいつまでに
うまく進めるルール
- 人ではなく、仕組みを見る: 「ケンジさんが遅れた」ではなく、「確認の依頼が遅れる仕組みだった」と考える
- 良かったことも書く: 続けたいことを言葉にしておくと、次も続けられる
- Try は少なく: 10 個決めても、できません。1〜3 個に絞る
- 決めたことは、次の案件で本当にやる: やらないふりかえりは、時間の無駄になる
ふりかえりを行うタイミング
- プロジェクトの終わり(公開後)
- 大きな節目(デザイン確定後など)
- 長いプロジェクトでは、月に 1 回など定期的に
小さくてもよいので、早く、何度も行うほうが効果的です。
ふりかえりの結果は、見える場所に置きます。次の案件を始めるときに、最初に読み返す一枚にしておくと、改善が確実に引き継がれます。
たとえば、akamine のドキュメントでは、議事録のページを、ツリーに並べて置けます。

- 左のツリーに、「議事録 キックオフ」「議事録 デザインレビュー」のようなページが並ぶ
- 本文の右に、見出しの目次が出る
- 1実践
- 2ふりかえる
- 3Try
- 4次で試す
この図は、ふりかえりが一回で終わらず、次の案件で Try を試すところまでが一周だと表しています。
まとめ
- ふりかえりの目的は、次の改善を決めること
- KPT は、続けたいこと・困ったこと・次に試すことの三つ
- 人ではなく、仕組みに目を向ける
- Try は 1〜3 個に絞り、担当と期限を決める
- 次の案件で、Try を実際にやってみる
akamine でやるなら
ふりかえりの記録は、プロジェクトの「ドキュメント」に議事録として残すと、次の案件で見返せます。決めた Try は、課題にして担当と期限をつけておくと、やりっぱなしを防げます。ドキュメントの書き方は ドキュメントを書く を見てください。
Try を課題にするときは、一覧の入力欄に、担当者やラベルをまとめて打てます。

- 入力欄に、件名のあとへ「@鈴木 #デザイン !高」のように打っている
- 入力の途中で、優先度の候補(「高」)が出る