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CHAPTER 09 8 / 8

トラブルのふりかえり

トラブルのあとの「ふりかえり」で、人を責めずに原因を探り、次に活かす方法。進め方、質問、行動の決め方、記録のしかたを紹介します。会話と具体例つきで、やさしく読めます。

約6分で読めます

ひなた虎田さんケンジ ★★ ふつう
リスクとトラブルのイメージ
段取り教室の目次(章と記事の一覧)
1. プロジェクト管理ってなに?
2. 課題管理入門
3. カンバン入門
4. ガントチャート入門
5. 見積もりとスケジュール
6. 進捗管理と報告
7. チームのコミュニケーション
8. Web制作の現場で
9. リスクとトラブル
10. ツール選びと定着
この記事の内容

この記事でわかること

  • ふりかえりの目的と進め方がわかる
  • 「なぜ?」の掘り下げ方がわかる
  • 改善の行動の決め方がわかる

トラブルのあとの反省会が、いつの間にか「誰のミスか」を探す場になってしまった。それでは、次に活きません。

ひなた
ひなた今回の公開前の騒ぎは、私の確認不足でした。すみません……。
ケンジ
ケンジ全員で見落とした。ひなただけのせいじゃない。
虎田さん
虎田さんそうだね。だから、ふりかえりをやろう。「誰が悪いか」ではなく、「何が起きたか」を探る会だよ。

ふりかえりの目的

トラブルのふりかえり(ポストモーテム)の目的は、同じことを繰り返さないことです。犯人探しではありません。

人を責めると、次から、みんな黙るか、隠すようになります。すると、次の問題が、もっと大きくなってから見つかります。

責める会
ふりかえる会
誰がミスしたのか
何が起きたのか、時系列で並べる
次から気をつけよう
チェックリストに項目を足そう
隠す、黙る
全員が話す
見るのは、人ではなく仕組みと手順

進め方の基本ルール

  • 人ではなく、仕組みと手順を見る
  • 事実と、推測を分ける
  • 全員が話す。立場は関係ない
  • 時間は、30〜60 分で区切る
  • 終わりに、具体的な行動を決める

4 つの問いで進める

問い内容
何が起きたか時系列で、事実を並べる
なぜ起きたか「なぜ?」を 3〜5 回、繰り返す
何がうまくいったか助けになったことも、見つける
次はどうするか具体的な行動を決める

「なぜ?」を繰り返す

たとえば、こんな掘り下げです。

  1. フォームが送れなかった → なぜ?
  2. スマホのブラウザで、ボタンが押せなかった → なぜ?
  3. スマホの確認が、一部の機器だけだった → なぜ?
  4. 確認する機器の一覧が、決まっていなかった → なぜ?
  5. テストのチェックリストが、なかった

答えが、「誰かのうっかり」で止まったら、さらに「なぜ、そのうっかりが、防げなかったのか」と問います。

この図は、上の「なぜ?」の掘り下げを、1 本の線にしたものです。いちばん右の強調が、手を打つ場所です。

フォームが送れなかったボタンが押せなかったスマホの確認が一部の機器だけ機器の一覧がなかったチェックリストがなかったここに手を打つ
「なぜ?」を重ねて、仕組みにたどり着く

行動は、小さく、担当と期限をつけて

出てきた改善は、全部やると、続きません。次のように絞ります。

  • 多くて 3 つまで
  • 担当と、期限をつける
  • 「気をつける」ではなく、「チェックリストに、項目を足す」のような、形に残る行動にする

たとえば、こんな画面です。決めた行動は、課題にして、担当と期限をつけます。

一覧の上の入力欄で、件名・担当者・ラベル・優先度を打って課題を作る画面
一覧の上の入力欄で、件名・担当者・ラベル・優先度を打って課題を作る画面
  • 入力欄に「@鈴木 #デザイン !高」のように打つと、担当者・ラベル・優先度の候補が出ます。
  • 件名のあとに続けて入力でき、Enter で課題になります。

記録を、次の案件につなげる

記録は、全員が見られる場所に残し、次の案件の始まりに読み返します。ひな型やチェックリストに反映すると、学びが、チームの財産になります(Web制作のプロジェクトひな型)。

たとえば、こんな画面です。ふりかえりの記録を、ドキュメントのページとして残せます。

議事録のページが並ぶドキュメントの画面
議事録のページが並ぶドキュメントの画面
  • 左のツリーに、「議事録 デザインレビュー」などのページが並んでいます。
  • 右の目次から、見出しへ移れます。

ふりかえりを、続けるコツ

大きなトラブルがなくても、案件が終わるたびに、30 分だけふりかえると、小さな改善が積み上がります。「よかったこと」「困ったこと」「次に試すこと」の 3 つを、付箋に書くだけでも、続けやすい形です。

ふりかえりを終える前に、次の 4 つを確かめましょう。

  • 人ではなく、仕組みと手順を見た
  • うまくいったことも書いた
  • 行動は 3 つまでで、担当と期限がある
  • 記録を、全員が見られる場所に置いた
ふりかえりの最後の確認

まとめ

  • ふりかえりの目的は、再発防止。犯人探しではない。
  • 人ではなく、仕組みと手順を見る。
  • 「何が、なぜ、うまくいったこと、次は」の 4 つで進める。
  • 行動は、小さく、形に残るものにする。
とらまる
とらまる責めない会が、次を守るよ。

akamine でやるなら

ふりかえりの記録は、ドキュメントに残し、決めた行動は課題にして、担当と期限をつけます。次の案件のひな型に反映すれば、学びが引き継がれます。ドキュメント と 課題テンプレート の記事を見てください。

課題のひな形を登録するテンプレートの画面
課題のひな形を登録するテンプレートの画面
  • 右上の「テンプレートを追加」から、ふりかえりで足した確認項目を、ひな形に反映できます。
  • 下の「テンプレートとして保存」から、プロジェクトの形ごと保存できます。

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