CHAPTER 05 5 / 10
見積もりが外れる理由
見積もりが外れる主な理由は、楽観、抜け、伝言ゲームの3つです。それぞれの典型例と、外れを減らす具体的な工夫を、ぽんぽこ制作所の現場の会話で説明します。最後に、akamineでのやり方も添えます。
約6分で読めます
段取り教室の目次(章と記事の一覧)
1. プロジェクト管理ってなに?
2. 課題管理入門
4. ガントチャート入門
5. 見積もりとスケジュール
6. 進捗管理と報告
7. チームのコミュニケーション
8. Web制作の現場で
この記事の内容
この記事でわかること
- 見積もりが外れる3つの理由がわかる
- 抜けやすい作業がわかる
- 外れを減らす習慣がわかる
見積もりより2倍かかってしまった。そんなとき、見直すのは人ではなく、見積もりの作り方です。外れる理由は、だいたい決まっています。
外れる理由は、だいたい3つ
うまくいく前提で数える
作業が見積もりに入っていない
前提が人を通るうちに変わる
1. 楽観: うまくいく前提で数えてしまう
見積もりは、すべてが順調なときの数字になりがちです。
- 質問の返事は、すぐ来る
- 仕様の変更は、ない
- 体調不良や急な割り込みも、ない
ところが、現実はそうなりません。人は、自分の作業を短めに見積もる傾向があります(心理学では「計画錯誤」と呼ばれます)。
対策: 過去の実績を見る。三点見積もり(楽観・最頻・悲観の3つの数字)で、悪いほうの場合も考える。
2. 抜け: 作業が見積もりに入っていない
いちばん多いのが、これです。
| 抜けやすい作業 | 例 |
|---|---|
| お客様とのやり取り | 打ち合わせ、メール、確認待ち |
| 確認・修正 | お客様の確認後の直し、複数回の修正 |
| 環境まわり | サーバーの設定、ドメイン、メールの設定 |
| テスト | ブラウザ・スマホでの確認、不具合の修正 |
| 管理 | 進行管理、報告書、社内の確認 |
作業の本体(デザイン、コーディング)は見積もられていても、周りの作業は忘れられがちです。
対策: 抜けのチェックリストを作る。WBS(作業を細かく分けた一覧)で、プロジェクトの最初から最後までを歩いてみる。
3. 伝言ゲーム: 前提が人から人へ伝わるうちに変わる
お客様の言葉 → 営業 → ディレクター → デザイナー → エンジニア。人を通るたびに、情報が少しずつ変わります。
対策: 前提条件を文章で残す。「ページ数10(トップ、商品、お知らせ…)」のように、一覧で書いて、お客様にも確認してもらう。
前提は、ドキュメントに一覧で書けます。たとえば、こんな画面です。

- 「範囲」の見出しの下に、含まれるものを箇条書きで書けます
- 左のページの一覧に、議事録などの別のページも並びます
ほかにも起きること
- 仕様が途中で変わる: 「やっぱり、こうしてほしい」。範囲の変更は、見積もりを変える合図です
- 初めての技術や作業: 経験がないものは、見積もりの幅が大きくなります
- 人が変わる: 見積もった人と、作業する人の速度が違います
- 大きな塊のまま見積もる: 細かく分けないと、見落としが増えます
外れを減らす4つの習慣
- 過去の実績と比べる(類推で検算する)
- 細かく分けて、やる人に聞く
- 前提条件を文章で残して、お客様と共有する
- 外れたら、理由を記録する(次に生かす)
まとめ
- 外れる理由は、楽観・抜け・伝言ゲームの3つが多い
- 楽観は、実績と三点見積もりで抑える
- 抜けは、チェックリストとWBSで防ぐ
- 伝言ゲームは、前提を文章で残して、お客様とも共有する
- 外れたら責めずに、理由を記録して次に生かす
akamineでやるなら
akamineでは、見積もり時の前提を、課題の本文やドキュメントに書いて残せます。外れたときの学びは、予定工数と実績工数の差を見れば、どの作業で外れたかがわかります。工数の見方は、マニュアルの「工数レポート」と「ドキュメント」にあります。
実績の見方は、たとえばこんな画面です。

- 上のカードに、合計時間や予定との差が出ます
- 右の「内訳」で、どの課題に時間がかかったかがわかります