CHAPTER 09 3 / 8
遅れる原因トップ5
プロジェクトが遅れるのには、よくある 5 つの原因があります。見積もり、要望の増加、素材待ちなど、気づくサインと対策を紹介します。会話と具体例つきで、やさしく読めます。
約5分で読めます
段取り教室の目次(章と記事の一覧)
1. プロジェクト管理ってなに?
2. 課題管理入門
4. ガントチャート入門
5. 見積もりとスケジュール
6. 進捗管理と報告
7. チームのコミュニケーション
8. Web制作の現場で
この記事の内容
この記事でわかること
- 遅れの5つの原因がわかる
- 遅れに気づくサインがわかる
- 遅れを取り戻す順番がわかる
「また遅れてしまった……」と、自分を責めていませんか? 実は、遅れる理由には、よくある型があります。
この図は、遅れの 5 つの原因と、それぞれの対策です。
- 1最初の見積もりが、甘かった
実績を元にして、余裕を入れる
- 2要望が、あとから増える
追加は、受ける前に確認する
- 3お客さんの素材や返事が遅れる
期限を日程に入れ、早めに声をかける
- 4作業が、特定の人に集中する
作業量を見える化して、早めに分ける
- 5問題の報告が、遅れる
困ったら、すぐ言える空気を作る
原因 1: 最初の見積もりが、甘かった
作業にかかる時間を、少なめに見てしまうのは、よくあることです。「うまくいった場合」を想像して見積もるからです。
- サイン: 最初の 1〜2 週間で、予定より実績が大きい
- 対策: 似た作業の実績を元にする。余裕(バッファ)を入れる
原因 2: 要望が、あとから増える
「ちょっと足したい」が積み重なる現象です。詳しくは スコープクリープを防ぐ で説明します。
- サイン: 「ついでに」「ちょっとだけ」という言葉が増える
- 対策: 追加依頼を、受ける前に確認する仕組みを作る
原因 3: お客さんの素材や返事が遅れる
原稿、写真、確認の返事を待つ時間は、思いのほか長くなります。
- サイン: 依頼したのに、反応がない日が続く
- 対策: 期限を日程に入れる。進み具合を、早めに声をかけて確かめる
原因 4: 作業が、特定の人に集中する
優秀な人に作業が集まり、その人が追いつかなくなります。
- サイン: 特定の人だけ、いつも忙しい。その人の休みで、止まる
- 対策: 作業量を見える化し、早めに分ける(属人化を防ぐ)
原因 5: 問題の報告が、遅れる
「自分で何とかしよう」と思って、困りごとを抱えたまま、時間が過ぎます。気づいたときには、取り返しがつかなくなります。
- サイン: 「順調です」と言うが、中身を聞くと曖昧
- 対策: 「困ったら、すぐ言っていい」と、安心して言える空気を作る。進み具合を、定期的に聞く
遅れは「早く見つける」がすべて
遅れの対処は、早いほど、選択肢が多いです。1 週間の遅れなら、他の作業を調整して取り戻せます。1 か月遅れてからでは、日程を延ばすか、内容を減らすしかなくなります。
この図は、残りの作業の量が、予定どおりなら減っていく線(理想)と、遅れが出始めた線(実際)を比べたものです。線が離れ始めたら、早めに手を打つサインです。
理想 実際
たとえば、こんな画面です。日程の上で、期限を過ぎた課題が赤で目立ちます。

- 縦の線が今日です。その左に、赤い印の課題(「お知らせ欄のレイアウト」)があります。
- 完了した課題は緑のバー、これからの課題は薄い色のバーです。
遅れを取り戻す方法の選び方
遅れてしまったら、次の順で考えます。
- 内容を絞れないか(必須でないものを、後に回す)
- 並行して進められる作業はないか
- 人の手を借りられないか
- それでも足りなければ、日程の調整を、お客さんに相談する
人を増やすだけでは、説明のぶん、かえって遅くなることもあるので、注意します。
まとめ
- 遅れの原因は、見積もりの甘さ、要望の増加、お客さんの遅れ、人への集中、報告の遅れの 5 つ。
- それぞれに、気づくサインがある。
- 遅れは、早く見つけるほど、対処の選択肢が多い。
- 困りごとを、早く言える空気を作る。
akamine でやるなら
期限切れの課題は、プロジェクトの概要の「期限の状況」にまとまって出ます。早めの気づきに使えます。ガントチャートでも、遅れている課題が見えます。ガントチャート と プロジェクトの概要 の記事を見てください。
