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CHAPTER 10 3 / 11

Excel管理から卒業する

Excel の進捗表からプロジェクト管理ツールへ移るときの手順を、ひなたと虎田さんの会話で説明します。一気に切り替えず、小さく始めて並行運用する進め方がわかります。

約6分で読めます

ひなた虎田さん ★★ ふつう
ツール選びと定着のイメージ
段取り教室の目次(章と記事の一覧)
1. プロジェクト管理ってなに?
2. 課題管理入門
3. カンバン入門
4. ガントチャート入門
5. 見積もりとスケジュール
6. 進捗管理と報告
7. チームのコミュニケーション
8. Web制作の現場で
9. リスクとトラブル
10. ツール選びと定着
この記事の内容

この記事でわかること

  • Excel から何を持っていくか決められる
  • 列とツールの項目を対応づけられる
  • 小さく始めて並行運用できる

Excel の表が 200 行を超えて、移すことを考えるだけで気が重い。そんなときの進め方です。

ひなたが、Excel の進捗表を印刷して、机に広げています。行数は 200 を超えています。

ひなた
ひなたツールに移すと決まったんですが、この表の 200 行を全部入れ直すんですか?
虎田さん
虎田さん全部は入れ直さないよ。まず、何を持っていくかを決めよう。
ひなた
ひなた持っていく、ですか?
虎田さん
虎田さん引っ越しと同じ。要るものだけ新居に運んで、あとは処分するんだ。

手順 1: 表の中身を仕分ける

Excel の表の行を、3 つに分けます。

仕分け例どうする
進行中・これからの仕事作業中の 12 件、来月の予定ツールに移す
終わった仕事公開済みの案件の記録移さない。ファイルは保管しておく
迷うものいつか対応したい要望本当に必要なものだけ移す

終わった仕事まで入れ直すと、移行に時間がかかり、新しい場所が最初から散らかります。「いま動いているもの」だけで十分です。

手順 2: 列を、ツールの項目に対応づける

Excel の列は、ツールのどの項目にあたるかを決めます。たとえば、こんな対応です。

次の図は、Excel の列が、ツールのどの項目にあたるかの例です。

作業内容Excel の列件名ツールの項目
担当Excel の列担当者ツールの項目
期限Excel の列期限ツールの項目
状況Excel の列ステータスツールの項目
メモExcel の列本文・コメントツールの項目
Excel の列と、ツールの項目の対応づけの例

対応しない列が出てきたら、それは「本当に必要だった情報か」を見直すチャンスです。Excel は列を自由に足せるので、使われていない列が溜まりがちです。

対応づけて移すと、課題の一覧では、次のように 1 件が 1 行になります。

移したあとの課題の一覧。件名、担当者、期限、ステータスが行ごとに並ぶ
移したあとの課題の一覧。件名、担当者、期限、ステータスが行ごとに並ぶ
  • 「件名」の左のアイコンで、ステータス(未着手、進行中、完了)が見分けられる
  • 右に、期限と担当者が並ぶ。Excel の「期限」「担当」の列にあたる場所

手順 3: 小さく始めて、並行運用する

いきなり全案件を切り替えません。

  1. 1 案件だけ移す(新しく始まる案件が、ちょうどいい)
  2. 2〜4 週間、Excel も更新しながら並行して使う
  3. 困ったところを直し、ルールを決める
  4. 問題がなければ、次の案件から順に移す
  5. 全案件が移ったら、Excel を「読み取り専用」にして保管する

並行運用は手間に感じますが、ここを省くと「やっぱり Excel のほうが速い」と戻る人が出ます。期間を決めて、「この日で Excel の更新は終わり」と宣言するのがコツです。

並行運用の期間を、6 週間とした場合の例です。この図では、Excel の更新を終える日が、先に決まっているところを見てください。

1週2週3週4週5週6週
1 案件だけ移す
Excel も更新して並行
困ったところを直す
次の案件を移す
Excel の更新を終える
◆
並行運用の期間の例(日数は架空)
ひなた
ひなた終わりの日を決めるんですね。
虎田さん
虎田さん決めないと、二重管理がずっと続いてしまうからね。

移したあとの新しい課題は、一覧の上の入力欄に打って作れます。次の画面は、件名のあとに担当者・ラベル・優先度を続けて打っているところです。

一覧の上の入力欄に、件名と担当者、ラベル、優先度を続けて打つ
一覧の上の入力欄に、件名と担当者、ラベル、優先度を続けて打つ
  • @ で担当者、# でラベル、! で優先度を指定する
  • 打っている途中に、候補が出る

手順 4: ルールと、使い方の説明

ツールを入れただけでは、人は使ってくれません。最低限、次の 2 つは用意します。

  • 運用ルール: 課題はどこで作るか、誰が更新するか、など(くわしくは「チームのルールを決める」で)
  • 15 分の説明会: 画面を見せながら、課題の作り方・見方だけを説明する

説明は短く、が鉄則です。いちどに全部を覚えてもらう必要はありません。

よくある失敗

  • 完璧に移そうとする: 準備に何週間もかけて、始まらない
  • Excel を消す: 戻れなくなり、不安から使われなくなる
  • 一部の人だけが使う: 見る人が少ないと、更新も止まる
  • 表の行を、進行中・終わった・迷うに仕分けた
  • 列を、ツールの項目に対応づけた
  • 1 案件から始める
  • Excel の更新を終える日を決めた
  • 運用ルールと、15 分の説明会を用意した
移行の前に確かめること
とらまる
とらまる移すのは「いま動いている仕事」だけ。昔の分は、置いてきていいよ!

まとめ

  • 行を「進行中」「終わった」「迷う」に仕分け、いま動いているものだけ移す
  • 列は、ツールの項目に対応づける。使っていない列は捨てる
  • 1 案件から始め、期間を決めて並行運用する
  • 運用ルールと、短い説明会を用意する

akamine でやるなら

akamine には、課題を CSV ファイルからまとめて追加する機能があります。Excel の表を CSV にして取り込めば、手で入れ直さずに済みます。取り込みの前に、列と項目の対応づけと、確認の画面があります。どのファイル形式・文字コードが使えるかは、取り込みの画面に出ます。

CSV の追加・ダウンロードの設定画面
CSV の追加・ダウンロードの設定画面

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