CHAPTER 02 5 / 19
完了の定義を決める
「どうなったら終わりか」を最初に決めておくと、手戻りや認識のズレが減ります。完了の定義の考え方と、Web 制作での具体例を紹介します。
約5分で読めます
段取り教室の目次(章と記事の一覧)
1. プロジェクト管理ってなに?
2. 課題管理入門
4. ガントチャート入門
5. 見積もりとスケジュール
6. 進捗管理と報告
7. チームのコミュニケーション
8. Web制作の現場で
この記事の内容
この記事でわかること
- 「終わり」がズレる理由がわかる
- 確かめられる完了条件が書ける
- だれが完了を判断するか決められる
「できました」と言ったのに、「まだ終わってない」と返される。お互いに悪気はないのに、なぜかモヤモヤする。そんなことはありませんか。
ケンジが、ひなたに声をかけました。
「終わり」は人によって違う
「終わった」という言葉は、人によって指す範囲が違います。
- 画面ができたら終わり(デザインや見た目)
- 動いたら終わり(実装)
- テストして問題がなければ終わり(品質)
- お客さんが OK と言ったら終わり(承認)
これが食い違うと、「できました」「まだ終わってないよ」の往復が起きます。だれも怠けていないのに、手戻り(やり直し)が生まれます。
同じ「終わった」でも、どこまでを指すかで段階があります。
自分の「終わり」が、どの段階かを見てください。
完了の定義(Definition of Done)とは
完了の定義とは、「この状態になったら、完了としてよい」という条件を、先に決めておくことです。英語の頭文字から DoD とも呼ばれます。
課題 1 件ごとに決めてもよいですし、チームで共通のルールを決めておいてもかまいません。
完了条件の書き方
確かめられる形で書く
「きちんと動く」は、人によって基準が違います。だれが見ても、できた・できていないが判断できる形にします。
| あいまい | 確かめられる形 |
|---|---|
| きれいに表示される | PC・スマホ(幅 375px)で、デザインどおりに表示される |
| ちゃんと送れる | 送信すると、確認メールが届く |
| お客様に確認してもらう | 桜井さんから「OK」の返信をもらう |
| 速くする | トップページの表示が 3 秒以内になる |
「だれが」判断するかも決める
完了を決める人は、作った本人とは限りません。
- 作った人が自分で確認すれば完了
- 別の人(レビュー担当)が見て完了
- お客さんが確認して完了
どれにするかで、必要な日数が変わります。お客さんの確認が要るなら、その待ち時間も、予定に入れておく必要があります。
「だれが確認して終わるか」は、ステータスで表せます。たとえば、こんな画面です。

- 「確認待ち」の列は、作業は済んで、確認を待っている課題
- 「完了」の列に、確認が済んだ課題が移る
共通の完了条件を持つ
課題ごとの条件のほかに、チームで共通のチェックを決めておくと便利です。たとえば Web 制作なら、次のようなものです。
- 主要なブラウザで表示を確認した
- スマホで崩れていない
- 誤字・脱字を確認した
- リンク切れがない
完了条件は「あとから変わる」こともある
打ち合わせで条件が変わったら、本文を直して、変更があったことをコメントに残します。黙って基準を動かすのが、いちばんトラブルのもとです。
まとめ
- 「終わり」の意味は人によって違い、ズレが手戻りを生む
- 完了条件は、確かめられる形で、先に書いておく
- だれが完了を判断するかも決める
- チーム共通のチェックリストがあると、抜けにくい
- 条件が変わったら、記録を残す
akamine でやるなら
akamine では、課題の本文に完了条件を書き、ステータスを「確認待ち」から「完了」へ動かすことで、「だれが確認して終わるか」を表せます。完了にするのは、本文の完了条件がそろったときです。ステータスの動かし方は「ステータスを動かす」を見てください。

- 画面の下の帯で、ステータスを順に進められる
- 「完了」は帯のいちばん右にある