CHAPTER 03 3 / 9
WIP制限:同時にやりすぎない
同時に進める作業が多いほど、一つ一つの完成は遅くなります。WIP(仕掛かり)の上限を決めて、終わらせることを優先するカンバンの考え方を学びます。上限の決め方も紹介します。
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段取り教室の目次(章と記事の一覧)
1. プロジェクト管理ってなに?
2. 課題管理入門
4. ガントチャート入門
5. 見積もりとスケジュール
6. 進捗管理と報告
7. チームのコミュニケーション
8. Web制作の現場で
この記事でわかること
- WIP(仕掛かり)の意味がわかる
- 上限を決める理由と目安がわかる
- 上限に達したときの動き方がわかる
忙しいのに、何も終わっていない。手元には「進行中」のカードばかり。そんな日が続いていませんか。
WIP とは
**WIP(ウィップ)は Work In Progress の略で、「仕掛かり」「進行中の作業」**のことです。始めたけれど、まだ終わっていない作業の数です。
WIP が多いと、次のことが起きます。
- 一つひとつに使える時間が減り、どれも終わらない。
- 作業を切り替えるたびに、思い出すのに時間がかかる。
- 「始めたけど止まっている」ものが、見えなくなる。
パン屋さんで考えてみましょう。焼きかけのパンが 10 種類あるより、3 種類を焼き上げて売り切る方が、お客さんに早く届きます。
自分たちの WIP が今いくつかは、プロジェクトの概要で数えられます。

- 「進捗」の欄に、完了・進行中・未着手の件数が分かれて出ます。
- 「進行中」の数が、そのまま WIP です。
WIP 制限(上限)とは
列に置けるカードの数に、上限を決めるのが WIP 制限です。たとえば「進行中は、チーム全体で 4 枚まで」と決めます。
上限に達したら、新しいものは始めません。まず今の作業を終わらせて、枠を空けます。
未着手3
進行中(上限 4)4
確認待ち1
完了1
上限の決め方
正解の数字はありませんが、考え方の目安はあります。
| 考え方 | 例 |
|---|---|
| 人数に合わせる | 1 人につき 1〜2 枚 |
| チームの人数に合わせる | 3 人チームなら、進行中は 4〜5 枚 |
| まず少なめに置いて調整する | 最初は小さく、様子を見て増やす |
上限を設けて、「窮屈だな」と感じるくらいがちょうどいいと言われます。やってみて、詰まりすぎるなら少し増やし、緩すぎるなら減らします。
上限に達したときの動き
- 新しい作業は、まず「未着手」に置いておく。
- 詰まっている作業がないか、見に行く。
- 手が空いている人は、自分の作業を始める前に、止まっているカードを助ける。
- 一つ終わって枠が空いたら、次を引き込む。
- 1見つける
- 2助ける
- 3終わる
- 4次を引く
守れないときは
上限を超えそうになることは、よくあります。急ぎの割り込みも入ります。そのときは、上限を破った理由をチームで話すきっかけにしましょう。ルールを守ることが目的ではなく、「なぜ詰まったか」に気づくことが目的です。
上限を決めたあとに起きること
上限を決めると、最初は少し窮屈です。でも数週間たつと、カードが止まっている時間が短くなり、完了が増えてきます。「忙しいのに終わらない」から「一つずつ終わる」へ、感覚が変わってきます。
まとめ
- WIP は、始めたけれど終わっていない作業の数。
- 多すぎると、どれも終わらない。切り替えの無駄も増える。
- 列に上限を決めて、終わらせることを優先する。
- 上限が窮屈なときは、詰まりを見つけるチャンス。
akamine でやるなら
akamine のカンバンには、ステータスの列ごとに「進行中の上限」を設定できる機能があります。上限を超えると、列の見出しが注意の色に変わります。この設定をするには、プロジェクトのワークフローを管理する権限が必要です。使い方はカンバンの使い方を見てください。
上限は、列の見出しの「…」のメニューから設定します。見出しの右に、その「…」があります。

- 見出しの数字は、その列のカードの数です。
- 見出しの右の「+」と「…」から、カードの追加や列の設定を開きます。