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CHAPTER 08 2 / 14

ヒアリングで聞くこと

お客さんの「ホームページを作りたい」の裏にある目的と困りごとを引き出す、ヒアリングの質問の型と聞き方のコツを、パン屋さんの例で紹介します。会話と具体例つきで、やさしく読めます。

約6分で読めます

ひなた桜井さん虎田さん
Web制作の現場でのイメージ
段取り教室の目次(章と記事の一覧)
1. プロジェクト管理ってなに?
2. 課題管理入門
3. カンバン入門
4. ガントチャート入門
5. 見積もりとスケジュール
6. 進捗管理と報告
7. チームのコミュニケーション
8. Web制作の現場で
9. リスクとトラブル
10. ツール選びと定着
この記事の内容

この記事でわかること

  • 「手段」と「目的」の違いがわかる
  • 聞くことを 5 つの箱で整理できる
  • 宿題を課題にして残せる

お客さんの話を聞いたのに、「結局、何を作ればいいんだっけ?」となった。そんな打ち合わせの帰り道は、ちょっとつらいものです。

はじめての打ち合わせの日。ひなたは質問リストを握りしめています。

桜井さん
桜井さんホームページを作ってほしいんです。きれいで、おしゃれなやつを。
ひなた
ひなたはい! どんな色がお好きですか?
桜井さん
桜井さんうーん、パンに合う感じで……。
ひなた
ひなた(色は聞けたけど、これで作れるのかな……)
虎田さん
虎田さんひなたさん、色の前に、聞いておきたいことがあるよ。

「何を作るか」の前に「なぜ作るか」

お客さんの最初の言葉は、たいてい「手段」です。「ホームページを作りたい」は手段で、その奥に目的があります。

虎田さん
虎田さん桜井さん、ホームページができたら、何が変わるといいですか?
桜井さん
桜井さん実は、お店の場所がわからないってお電話が多くて。それと、予約の注文を増やしたいんです。

目的が「道案内の電話を減らす」「予約を増やす」だとわかると、地図を大きく載せる、予約ボタンを目立たせる、といった判断ができます。

この図は、お客さんの最初の言葉から、制作の判断までがつながる様子を表します。強調した「目的」を聞けると、あとの判断が決まります。

「ホームページを作りたい」手段なぜ?と聞く目的電話を減らす・予約を増やす地図を大きく・予約ボタンを目立たせる
手段の奥にある目的を聞く

聞くことは 5 つの箱に分ける

質問を思いつきで並べると抜けが出ます。次の 5 つの箱で整理すると、聞き漏らしが減ります。

箱聞くこと例
目的何のために作るのか予約を増やしたい
相手誰に見てほしいのか近所の主婦、観光客
中身載せたい情報は何かメニュー、地図、営業時間
条件期限・予算・体制春のフェアまでに、予算は 50 万円まで
現状今あるものと困りごと古いサイトがある、写真は少ない

この図は、ヒアリングの 5 つの箱を、聞く順番に木のように並べたものです。

  • ヒアリング
    • 目的
      • 何のために作るのか
    • 相手
      • 誰に見てほしいのか
    • 中身
      • 載せたい情報は何か
    • 条件
      • 期限・予算・体制
    • 現状
      • 今あるものと困りごと
聞くことを 5 つの箱に分ける

質問のコツ

  • 「はい・いいえ」で終わらない聞き方をする。 「予約は必要ですか?」より「予約はどうやって受けていますか?」。
  • 気に入っているサイトを、2〜3 つ教えてもらう。 言葉にしづらい好みは、実物を見ると伝わります。
  • 「やらないこと」も聞く。 「ブログは更新できそうですか?」と確認すると、運用の負担が見えます。
  • 予算と期限は、早めに、遠慮せずに聞く。 あとから出ると、作る内容を大きく変えることになります。

同じことを聞くのでも、言い方で返ってくる答えの量が変わります。

答えが短くなりがち
話が広がる
予約は必要ですか?
予約はどうやって受けていますか?
色は何がお好きですか?
気に入っているサイトはありますか?
ブログは書けますか?
更新は、誰がどのくらいできそうですか?
「はい・いいえ」で終わらない聞き方

聞いたことは、その日のうちに文章にする

打ち合わせの記憶は、2 日で薄れます。終わったらすぐ、議事録に「決まったこと」「持ち帰ること」「宿題(誰が・いつまで)」を書き、お客さんにも送って確認してもらいます。これが、次の 要件定義と合意 の下書きになります。

たとえば、こんな画面です。議事録を、ページとして残しておけます。

議事録のページが並ぶドキュメントの画面
議事録のページが並ぶドキュメントの画面
  • 左のツリーに、「議事録 キックオフ」「議事録 デザインレビュー」などのページが並んでいます。
  • 右の目次から、見出しへすぐ移れます。

ヒアリングの前に、準備しておくこと

  • お客さんの今のサイトや、お店の情報を、先に見ておく
  • 質問を、5 つの箱に分けて、紙に書いておく
  • 同席してほしい人(決める人)を、事前にお願いしておく
  • 録音してよいか、先に聞く

準備があると、お客さんの時間を節約でき、「この会社は、わかってくれている」という信頼にもつながります。

ヒアリングの前に、次の 4 つを確かめましょう。

  • お客さんの今のサイトと情報を見た
  • 質問を 5 つの箱に分けて書いた
  • 決める人に同席をお願いした
  • 録音してよいか、先に聞いた
ヒアリング前の確認

まとめ

  • 最初の言葉は手段。奥にある目的を聞く。
  • 目的、相手、中身、条件、現状の 5 つの箱で、聞き漏らしを防ぐ。
  • 好きなサイトの例と「やらないこと」も聞く。
  • その日のうちに議事録にして、お客さんと確認する。
とらまる
とらまる「なぜ」を聞くと、あとの「何を」が楽になるよ。

akamine でやるなら

ヒアリングの内容は、akamine のドキュメントに議事録として残せます。宿題は課題にして担当と期限をつければ、持ち帰りの抜けを防げます。ドキュメント と 課題の項目 の記事を参考にしてください。

宿題は、一覧の上の入力欄から、件名のあとに担当者・ラベル・優先度を続けて打つと、すばやく課題にできます。

件名のあとに担当者・ラベル・優先度を打つ入力欄
件名のあとに担当者・ラベル・優先度を打つ入力欄
  • 入力欄に「@鈴木 #デザイン !高」のように打つと、候補が出ます。
  • 候補を選んで Enter を押すと、課題が作られます。

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