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CHAPTER 06 9 / 10

工数の記録をつける理由

作業時間の記録(工数)は、見積もりの精度を上げ、負荷の偏りに気づくための材料です。面倒な記録をゆるく続けるコツを、現場の会話で説明します。現場のあるあると会話から、無理なく学べます。

約5分で読めます

ひなたケンジみさき ★★ ふつう
進捗管理と報告のイメージ
段取り教室の目次(章と記事の一覧)
1. プロジェクト管理ってなに?
2. 課題管理入門
3. カンバン入門
4. ガントチャート入門
5. 見積もりとスケジュール
6. 進捗管理と報告
7. チームのコミュニケーション
8. Web制作の現場で
9. リスクとトラブル
10. ツール選びと定着
この記事の内容

この記事でわかること

  • 工数を記録すると何がわかるかがわかる
  • 記録を続けるコツがわかる
  • 記録を見る観点がわかる

「毎日の時間記録、面倒だな」。その気持ちは、もっともです。でも、記録には、面倒を上回る使いみちがあります。

ひなた
ひなたケンジさん、みさきさん、お願いがあります。作業時間を、毎日記録してもらえませんか?
ケンジ
ケンジ……面倒。
みさき
みさきわたし、締切前は記録どころじゃないんだけど……。
ひなた
ひなたですよね……。
虎田さん
虎田さんじゃあ、記録が何の役に立つのか、先に説明しようか。

工数を記録すると何がわかるか

工数とは、作業にかかった時間(や人数×日数)のことです。記録しておくと、次のことがわかります。

わかること使いみち
予定と実績の差見積もりの精度が上がる
作業の種類ごとの時間会議や調整が、思ったより多いと気づける
人ごとの負荷ひとりに偏っていないかを見られる
案件ごとの実際の工数採算を確認し、次の見積もりに使える

記録のない見積もりは、勘の積み重ねです。記録があれば、「この規模のサイトは、実際に〇人日かかった」と言えるようになります。

  1. 1記録する
  2. 2比べる
  3. 3気づく
  4. 4*見積もる
記録がたまると、次の見積もりが良くなる

この図は、記録が見積もりの精度を上げる流れです。記録がなければ、「比べる」から先に進めません。

たとえば、akamine の課題の詳細では、右側に工数の欄があります。

課題の詳細。右側の「工数」に実績と予定、記録した行が並ぶ
課題の詳細。右側の「工数」に実績と予定、記録した行が並ぶ
  • 「実績 2.5h / 予定 3h」のように、実績と予定が並ぶ
  • 「開始」と「記録」のボタンから、時間を記録できる

続かない理由と、続けるコツ

記録が続かないのは、たいてい手間のせいです。

細かくしすぎない

15 分単位で記録しようとすると、続きません。30 分〜1 時間の単位で十分です。後から見て「だいたいどこに時間を使ったか」がわかれば目的を果たします。

その日のうちに、その場で

一週間分をまとめて思い出すのは、苦行です。作業を終えたその場、または一日の終わりに、1 分で記録します。

分類は少なく

作業の種類(活動)は、「設計」「開発」「試験」「会議」「その他」くらいに絞ります。種類が多いと、選ぶだけで疲れます。

記録を人事評価に使わない

「時間が少ない人は、サボっている」と見られると、記録が正直でなくなります。目的は、見積もりと負荷の改善であることを、最初にチームで確認します。

みさき
みさき評価に使わないなら、書いてもいいかな。
ケンジ
ケンジ見積もりの精度が上がるなら、僕の仕事も減る。やる。
ひなた
ひなたありがとうございます!

記録の見方

記録がたまったら、週に一度、次の点を見ます。

  1. 予定より実績が大きく膨らんだ課題はないか
  2. 会議や調整の時間は、想定の範囲か
  3. 特定の人に作業が偏っていないか

たとえば、レポートの画面では、人ごとや課題ごとの時間を比べられます。

工数のレポート。時間の推移(人ごと)と、課題ごとの内訳が並ぶ
工数のレポート。時間の推移(人ごと)と、課題ごとの内訳が並ぶ
  • 左の「時間の推移」は、日ごとの合計が、人ごとの色で積み上がる
  • 右の「内訳」は、課題ごとの時間と割合が棒で並ぶ

見つけたら責めずに、「なぜ膨らんだのか」を一緒に考えます。そこに、次の見積もりのヒントが隠れています。

続かない記録
続く記録
15 分単位で細かく付ける
30 分〜1 時間の粗い単位
一週間分をまとめて思い出す
その日のうちに、その場で
作業の種類が多い
5 つくらいに絞る
個人の評価に使う
見積もりと負荷の改善に使う
続く記録と続かない記録の違い

この図は、続けやすい記録の条件を並べたものです。右の 4 つのうち、まず一つから始めれば十分です。

まとめ

とらまる
とらまる記録は、未来の自分たちへの贈り物。ゆるく、毎日続けよう!
  • 工数の記録は、見積もりの精度向上と、負荷の見える化のためにある
  • 30 分〜1 時間の粗い単位で十分
  • その日のうちに、その場で記録する
  • 作業の種類は、少なく絞る
  • 記録は、個人の評価に使わない

akamine でやるなら

akamine の課題の詳細にある「工数」の欄から、時間、日付、活動、メモを記録できます。時間は 1:30、1.5h、45m のように入れられます。プロジェクトの「レポート」では、人ごと、課題ごとの工数や、予定との差を確認できます。手順は 工数を記録する と 工数レポート を見てください。

記録のダイアログは、こうなっています。

工数を記録するダイアログ。時間、日付、活動、メモを入れる
工数を記録するダイアログ。時間、日付、活動、メモを入れる
  • 「時間」の欄の上に、入力の例(1:30、1.5h、45m)が出る
  • 「活動」は、選択肢から選ぶ

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