CHAPTER 10 4 / 11
Backlog・Redmine から移る
すでに Backlog や Redmine を使っているチームが、別のツールへ引っ越すときの考え方を紹介します。何を持っていき、何を整理するか、移行後に困らないための準備がわかります。
約6分で読めます
段取り教室の目次(章と記事の一覧)
1. プロジェクト管理ってなに?
2. 課題管理入門
4. ガントチャート入門
5. 見積もりとスケジュール
6. 進捗管理と報告
7. チームのコミュニケーション
8. Web制作の現場で
この記事の内容
この記事でわかること
- 移る前に決める 3 つのことがわかる
- そのまま移らないものを確かめられる
- 移行後の確認リストが使える
長く使ったツールほど、移るのは怖いものです。課題が何千件もあれば、なおさらです。
ぽんぽこ制作所の取引先、「アトリエ・ミナト」さんから相談が届きました。
引っ越しの計画は、次の順で立てます。この図では、「決める」ことが先で、「動かす」ことが後だとわかります。
引っ越しの前に決める 3 つのこと
1. なぜ移るのか
理由があいまいだと、移ったあとに「前のほうがよかった」が出ます。「費用」「使いにくさ」「サポート終了」「お客様と共有したい」など、理由を 1 行で言えるようにします。それが、移行後に確かめる合格ラインにもなります。
2. 何を持っていくのか
3,000 件を全部持っていく必要はありません。
| 種類 | 持っていく? |
|---|---|
| 進行中の課題 | 持っていく |
| 終了した案件の課題 | 参照する可能性が高いものだけ。または元のツールを読み取り専用で残す |
| Wiki・ドキュメント | 使われているものだけ |
| ユーザー | いま関わっている人。退職した人は、履歴の名前として残れば十分 |
| ステータスや種別の設定 | 使われているものだけ。使っていない種別は整理する |
3. いつ切り替えるのか
切り替えの日を決め、その日から「元のツールには書かない」と全員で約束します。両方に書く期間が長いと、どちらが正しいかわからなくなります。案件の区切り(公開の直後など)を狙うと、混乱が少なくなります。
ツール間で「そのまま移らない」もの
用語や仕組みは、ツールごとに少しずつ違います。たとえば「バージョン」という言葉ひとつでも、製品の版を指すツールと、期日つきの目標を指すツールがあります。移す前に、次を確認します。
- ステータスの数と意味: 相手のツールのステータスに、どう対応させるか
- 種別(トラッカー): バグ・タスクなどの分け方が合うか
- カスタム項目: 移せない型がないか
- 権限: 元のツールの役割を、新しいツールのどの役割にあたるとするか
- 本文の書き方: 独自の記法(Textile など)が、きれいに変換されるか
移す側のツールの設定も、先に見ておくと安心です。たとえばステータスは、次のように並びます。

- 「本流」に、未対応から完了まで順に並ぶ。完了は本流の最後
- 「わき道」に、中止がまとまる
種別(バグ・タスクなど)の分け方も、あわせて見ます。

- 種別は、タスク・バグ・要望・その他
- 種別ごとに、使う項目と必須の項目を決められる
移したあとの確認リスト
引っ越しが終わったら、次を確かめます。
- 課題の件数が、元と合っている
- 課題の番号(キー)が、元と同じ。お客様に伝えた番号が使える
- 担当者・期限・ステータスが入っている
- 添付ファイルが開ける
- 親子関係が残っている
- 本文の見出しやリストが、崩れていない
件数は、全体と 1 案件の両方で数えます。抜けは、小さな案件のほうが見つけやすいからです。
試しに 1 プロジェクトだけ移す
いきなり本番ではなく、まず小さなプロジェクトで試します。うまくいかなければ消して、設定を直してやり直せます。1 件でも通れば、手順と所要時間が見えるので、全体の計画も立てやすくなります。
まとめ
- 移る理由・持っていくもの・切り替える日の 3 つを、先に決める
- 全部は持っていかない。いま使うものだけにする
- ステータス・種別・権限・本文の書き方は、そのまま移らないことがある
- 移したあとは、件数・番号・担当・添付・親子を確かめる
- まず小さな 1 プロジェクトで試す
akamine でやるなら
akamine には、Backlog と Redmine から、プロジェクトをまるごと移す「引っ越し」の機能があります。システム管理者が、システム管理の「ほかのツールから引っ越し」で、スペースの URL と API キーを入れてつなぎ、移すプロジェクトを選びます。課題の番号は、元のままで引き継がれます。詳しい対応は、マニュアルの記事で確かめてください。
