CHAPTER 05 10 / 10
お客様に見積もりを説明する
見積書を渡すだけでは、お客様に納得してもらえません。内訳・範囲・前提の見せ方、日程とのセットでの伝え方、質問への答え方を、パン屋さんとの会話の例で説明します。最後に、akamineでのやり方も添えます。
約6分で読めます
段取り教室の目次(章と記事の一覧)
1. プロジェクト管理ってなに?
2. 課題管理入門
4. ガントチャート入門
5. 見積もりとスケジュール
6. 進捗管理と報告
7. チームのコミュニケーション
8. Web制作の現場で
この記事の内容
この記事でわかること
- 「一式」が不安を生む理由がわかる
- 内訳・範囲・前提・日程の見せ方がわかる
- 質問への答え方がわかる
見積書に「制作費一式」と書いて、お客様の表情が固まった。数字を出すだけでは、見積もりは仕事の半分です。
「一式」が不安を生む理由
お客様は、Web制作の専門家ではありません。「一式」と書かれた金額を見ても、次のことがわからず、不安になります。
- 何が含まれているのか
- 何が含まれていないのか
- 高いのか、安いのか
根拠が見えない金額は、信用されません。見積もりを説明するのは、お客様の不安を減らすためです。
伝える4つのこと
作業の種類ごとの金額
含まれるものと、含まれないもの
お客様の作業と期限
いつ・何を・いくらで
1. 内訳を見せる
作業の種類ごとに、金額を分けます。
| 項目 | 内容 | 金額 |
|---|---|---|
| 企画・設計 | ヒアリング、サイトマップ | 6万円 |
| デザイン | トップ1枚、下層4ページ | 12万円 |
| コーディング | スマホ対応を含む | 16万円 |
| 確認・公開 | 動作確認、公開作業 | 5万円 |
| 進行管理 | 打ち合わせ、連絡 | 6万円 |
| 合計 | 45万円 |
「進行管理」を見せるのは、お客様にとっては意外なことが多いです。目に見えない作業にも、手間がかかることを伝えられます。
金額の割合を棒にすると、お客様にも見やすくなります。
2. 範囲を、はっきり書く
「含まれるもの」と、「含まれないもの」の両方を書きます。
- 含まれる: 5ページ分のデザインとコーディング、スマホ対応、公開作業
- 含まれない: 文章の作成、写真の撮影、公開後の更新作業
- 修正: デザインの修正は2回まで
「含まれないもの」を書くのは、あとで「ここまでやってくれると思っていた」というずれを防ぐためです。
範囲や前提は、ドキュメントに書いて、プロジェクトの中に残せます。たとえば、こんな画面です。

- 「範囲」の見出しに、含まれるものを書けます
- 「スケジュール」の見出しで、日程の前提も一緒に残せます
3. 前提を伝える
見積もりが成り立つ前提を、伝えます。
- 文章と写真を、○月○日までにお客様に提供いただく
- 確認の返事は、3営業日以内にいただく
- ページ数や機能が増えるときは、見積もりを見直す
前提を共有しておくと、あとで範囲が変わったときも、「見積もりの前提が変わった」と、責めずに説明できます。
4. 日程と合わせて見せる
金額と一緒に、スケジュールも見せます。「いつ・何を・いくらで」がそろって、初めてお客様は判断できます。日程は、ガントを見せると伝わります。たとえば、こんな画面です。

- 棒で、作業ごとの期間がわかります
- 菱形で、お客様に関わる節目の日が伝わります
質問されたときの答え方
- 「もう少し安くならない?」: 値引きの前に、「範囲を減らす」案を出す。同じ内容のまま下げるのは、品質や納期の無理につながる
- 「なぜ、この金額?」: 工数と単価で説明する。「20人日 × 単価」のように、計算の流れを見せる
- 「他社はもっと安い」: 比べるなら、含まれる範囲と前提を並べる。範囲が違えば、金額は比べられない
まとめ
- 「一式」ではなく、内訳を見せる
- 含まれるもの・含まれないものを、両方書く
- 見積もりの前提(お客様の作業、期限)を共有する
- 金額と日程を、セットで見せる
- 質問には、範囲と前提で答える
akamineでやるなら
akamineでは、見積もりの根拠になる作業を、課題と予定工数として一覧にできます。その一覧とガントの画面を見せながら、「この作業が、この期間」と説明できます。前提や範囲の文書は、ドキュメントに書いて、プロジェクトの中に残せます。マニュアルの「ドキュメント」と「ガントチャート」を見てください。