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CHAPTER 06 3 / 9

見積書をPDFで出す

見積書をExcelのコピーで作る手間とミスを減らし、入力した内容からPDFを出す考えかたを解説。番号・計算・控えの管理まで、営業と事務の負担を軽くします。

約6分で読めます

ナナ玲子さんサトルさん ★★ ふつう
営業・顧客・案件を変えるのイメージ
現場改善ノートの目次(章と記事の一覧)
1. 現場改善とノーコードの基本
2. 紙・Excel からの卒業
3. 日報・報告を変える
4. 点検・保守・品質を変える
5. 申請・承認・稟議を変える
6. 営業・顧客・案件を変える
7. 在庫・備品・資産を変える
8. アプリづくりの考えかた
9. 現場を巻き込む・定着させる
10. データ活用と帳票
11. 失敗しないための注意
この記事の内容

この記事でわかること

  • 見積書の事故が起きる理由がわかる
  • 入力と出力を分ける考えかたがわかる
  • 様式で気をつけることがわかる

「見積_最終_ほんとの最終.xlsx」が何個もある。見積書のExcelは便利な反面、事故も起きやすいファイルです。

ナナ
ナナ玲子さん、見積書のテンプレートのExcel、また金額が合ってないみたいで……。
玲子さん
玲子さん合計の式が、誰かのコピーで消えていたんです。消費税も手計算になっていました。
ナナ
ナナ昨日の見積、ファイル名が「見積_最終_ほんとの最終.xlsx」になってて。
玲子さん
玲子さんどれが送った版なのか、私にも判別できません。
サトルさん
サトルさん見積書は、Excelを直すのではなく「入力した内容から作る」ものにしてみましょう。

見積書のよくある困りごと

見積書のExcelは、便利ですが、事故も起きやすいファイルです。

  • 式が消える、範囲がずれる。合計が合わない
  • 番号を手で振るので、重複や欠番が出る
  • 送ったあとに直して、控えと送付した内容が食い違う
  • 誰がいつ作ったかわからない

原因は、「入力する場所」と「見せる紙」が同じファイルにあることです。

Excelで作る
入力して、様式から出す
式が消える、合計が合わない
計算は、入力側で一度だけ行う
番号を手で振る
保存すると、自動で番号が付く
どれが送った版かわからない
元のレコードから出し直せる
ファイル名で版を管理する
履歴で、何を直したかわかる
見積書の作りかたの違い

入力と出力を分ける

見積書の仕組みは、二つに分けて考えます。

  1. 入力: 顧客・件名・品目・数量・単価を、フォームに入れる
  2. 出力: 入れた内容を、見積書の様式に流し込んでPDFにする

こうすると、金額の計算は入力側で一度だけ行われ、様式は一つに固定されます。様式を直したいときも、一か所を直せば、全員の見積書に反映されます。

顧客・件名・品目フォームに入力数量×単価で自動計算小計・消費税・合計様式に流し込む様式は一つPDFで出す控えはレコードに残る
入力から、PDFを出すまでの流れ

計算は機械に任せる

明細の金額は「数量 × 単価」、小計は合計、消費税は小計から。人が計算する場所を無くします。税率や端数処理のルールも、ここで決めておきます。

たとえば、見積のアプリの設計画面の「ロジック」タブです。計算式がまとめて並びます。

見積・受注管理の設計画面「ロジック」タブ。左に、数量と単価から金額、明細から小計・消費税・合計金額を求める式と、入力日から見積日への自動入力が並ぶ
見積・受注管理の設計画面「ロジック」タブ。左に、数量と単価から金額、明細から小計・消費税・合計金額を求める式と、入力日から見積日への自動入力が並ぶ
  • 「数量・単価 → 金額」「明細 → 小計」「明細 → 消費税(10%)」「明細 → 合計金額」の4つの計算式がある
  • 「自動入力」に、入力日(端末の日付)を見積日に入れる設定がある

番号は自動で振る

EST-0001、EST-0002のように、保存したときに自動で付く番号にすれば、重複も欠番も避けられます。

送った内容を残す

PDFを出したあとも、元のレコードが残っていれば、同じ内容をいつでも出し直せます。変更したときは、履歴で「何を直したか」がわかります。

1件の画面では、上の帯に見積の進み具合が出て、「帳票」のボタンからPDFを出せます。

見積・受注管理の1件の画面。上の帯に「作成中」「上長確認」「提出済み」「受注」「失注」が並び、宛先と条件、明細が表示されている
見積・受注管理の1件の画面。上の帯に「作成中」「上長確認」「提出済み」「受注」「失注」が並び、宛先と条件、明細が表示されている
  • 帯が、作成中 → 上長確認 → 提出済み → 受注 / 失注 と並ぶ
  • 「帳票」のボタンが、編集や新規登録のボタンと並んでいる
ナナ
ナナ私が客先でスマホから入力して、事務所の玲子さんがPDFを出してもらう、もできそうですね。
玲子さん
玲子さん入力が揃っていれば、私は確認して出すだけで済みます。

様式で気をつけること

項目気をつけること
宛名「御中」「様」を自動で付ける。付け忘れを防ぐ
有効期限見積日から日数で自動計算する
備考毎回同じ文言は、既定値にしておく
承認欄上長の確認が要るなら、様式に欄を置く
  • 宛名に「御中」「様」が自動で付く
  • 有効期限が、見積日から日数で自動計算される
  • 毎回同じ備考は、既定値にした
  • 上長の確認が要るなら、承認欄を置いた
  • 税率や登録番号の表記を、経理担当者に確認した
見積書の様式を作るときの確認項目

まとめ

  • 見積書の事故は、入力と出力が一つのExcelに混ざっていることが原因
  • 入力はフォーム、出力は様式からPDF、と役割を分ける
  • 計算と番号は機械に任せ、人の作業を減らす
  • 送った内容を後から出し直せると、控えの迷いがなくなる
サトルさん
サトルさん「作る」と「出す」を分けると、直すのも一か所で済むよ。

Formia でやるなら

見積・受注管理のひな形には、明細(品目・数量・単価)を繰り返しで入力し、小計・消費税・合計を計算する項目があります。計算式は 式の基本 と 消費税の計算 を見てください。明細は 繰り返しテーブル で入力します。見積書の様式は、帳票の設計画面で紙の上に部品を置いて作り、レコードの「帳票」からPDFで出せます(帳票の基本、明細の表)。

御見積書の帳票プレビュー。宛名・件名・明細・小計・消費税・合計が様式に収まっている
御見積書の帳票プレビュー。宛名・件名・明細・小計・消費税・合計が様式に収まっている

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