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CHAPTER 05 7 / 9

押印・署名はどうなる?

申請をアプリにしたとき、ハンコや署名はどう扱うのでしょうか。承認の記録で足りる場面と、押印欄・署名が必要な場面の考えかたを整理して紹介します。法的な判断は専門家に相談する点も明記します。

約6分で読めます

玲子さんサトルさんフォミ ★★ ふつう
申請・承認・稟議を変えるのイメージ
現場改善ノートの目次(章と記事の一覧)
1. 現場改善とノーコードの基本
2. 紙・Excel からの卒業
3. 日報・報告を変える
4. 点検・保守・品質を変える
5. 申請・承認・稟議を変える
6. 営業・顧客・案件を変える
7. 在庫・備品・資産を変える
8. アプリづくりの考えかた
9. 現場を巻き込む・定着させる
10. データ活用と帳票
11. 失敗しないための注意
この記事の内容

この記事でわかること

  • ハンコの2つの目的がわかる
  • 社内と社外で必要なものが違うとわかる
  • 段階的に移す進めかたがわかる

アプリにしたいけれど、ハンコはどうなるのか。現場でいちばん多い疑問のひとつです。答えは、場面によって違います。

玲子さん
玲子さんアプリにしたら、ハンコはどうなるのかしら。
サトルさん
サトルさんよく聞かれる質問です。実は、場面によって答えが違います。
玲子さん
玲子さん取引先に出す書類には、押印が必要なこともあるわよね。
サトルさん
サトルさんはい。まず、社内と社外に分けて考えましょう。

押印の目的を考える

ハンコには、主に2つの目的があります。

  1. 誰が承認したかを示す(社内の承認)
  2. 書類が本物であることを示す(社外への提出、契約)

この2つを分けると、必要なものが見えてきます。

示す相手(社内か社外か)と、示したいこと(承認の記録か、書類が本物であることか)で整理すると、次のようになります。

示したいこと →
社内で「本物」を示す

規程で決める

社外へ「本物」を示す

押印・電子契約など。専門家に確認

社内で「承認した」を示す

承認の記録で足りる場面が多い

社外へ「承認した」を示す

取引先との約束で決める

示す相手 →
示す相手と内容で、必要なものが決まる

この表の左下が、社内の稟議や経費精算にあたります。ここから始めると、無理がありません。

社内の承認

社内の稟議や経費精算では、「誰が・いつ・承認したか」の記録があれば、多くの場合は足ります。

紙のときアプリのとき
承認印を押す承認ボタンを押す(押した人と日時が記録される)
差し戻しの付箋差し戻しのコメントが残る
回覧の順番状態の移り変わりが記録される

承認の記録は、申請に残り、あとから確認できます。

たとえば、決裁まで終わった稟議の1件の画面です。

稟議・承認の1件の画面。上の帯に課長承認・部長承認・社長決裁・決裁済みが並び、右側に変更の履歴と進み具合のタブがある
稟議・承認の1件の画面。上の帯に課長承認・部長承認・社長決裁・決裁済みが並び、右側に変更の履歴と進み具合のタブがある
  • 帯に、承認が済んだ段階が順に並び、いまの状態が濃い色で出ている
  • 右側の「変更の履歴」「進み具合」で、あとから経緯を確かめられる

社外に出す書類

見積書・請求書・契約書などの社外向け書類は、事情が変わります。

  • 取引先が、押印のある書類を求めることがある
  • 書類に、社印や担当者印の印影を入れたPDF を出す、という運用もある
  • 契約には、取引先と合意した方法(電子契約など)を使う場合もある

どの方法を使うかは、取引先との約束と、社内の規程で決まります。

押印欄のある書類を出したいときは、帳票の様式に押印欄を置けます。たとえば、こんな帳票です。

稟議・承認の帳票プレビュー。右上に「起案」「課長」「部長」「社長」の押印欄があり、件名・金額・目的が様式に流し込まれている
稟議・承認の帳票プレビュー。右上に「起案」「課長」「部長」「社長」の押印欄があり、件名・金額・目的が様式に流し込まれている
  • 右上の押印欄に、印を押す位置が確保されている
  • 件名や金額などは、入力した内容が自動で入る

署名と手書きの確認

「本人が確認した」ことを、手書きの署名で残したい場面もあります。

  • 点検や受け取りの確認で、画面に指やペンで署名する
  • 作業完了の確認を、お客様のサインで受ける
  • 受け取りの記録を、署名つきで残す

手書きの署名は、画像として記録され、記録と一緒に保存できます。

紙の習慣をいきなり変えない

押印の習慣は、社内に根づいています。

  1. 1
    社内承認から移す

    記録で足りる場面で始める

  2. 2
    社外向けの書類は段階的に

    取引先とのやりとりを見ながら

  3. 3
    押印欄の位置を残して出力

    押印欄が必要な帳票は、位置を残したまま出す

紙の習慣を、いきなり変えずに移す順番
玲子さん
玲子さんハンコの意味を分けて考えると、整理しやすいわね。
サトルさん
サトルさんすべてを一度に変えなくて大丈夫です。

迷ったときの考えかた

迷ったときは、「誰に、何を、証明したいか」を言葉にしてみます。社内の経理や監査に「承認した」と示したいのか、取引先に「本物だ」と示したいのか。示したい相手と内容がはっきりすれば、必要な方法も決まります。それでも決められないときは、現状のやり方を一部残したまま、アプリの記録を併用する形で、様子を見ながら進めます。

アプリに移したあとも、紙の書類を出す場面は残ります。そのときは、アプリの記録から帳票を出力して、必要な押印や署名だけを紙で行う、という併用が現実的です。両方の良さを活かす形から始めましょう。

アプリで承認記録が残る帳票を出力PDFや印刷押印・署名だけ紙で取引先へ
アプリと紙を併用するときの流れ

まとめ

  • ハンコには「承認の記録」と「書類の真正性」の2つの目的がある
  • 社内承認は、「誰が・いつ」の記録があれば足りる場面が多い
  • 社外向けは、取引先との約束や規程に従う
  • 手書きの署名は、画像として記録に残せる
  • 法的な扱いは専門家に確認し、段階的に移行する
フォミ
フォミハンコの目的を分ければ、いつ・どこから変えるかが見えてきます。

Formia でやるなら

Formiaのワークフローでは、承認のたびに「誰が・いつ・どのボタンで・コメント」を記録します。フォームには手書きの署名の項目があり、帳票には押印欄を置けます。くわしくは 署名の項目 と 帳票の押印欄 の記事を見てください。

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