CHAPTER 07 4 / 8
棚卸しをラクにする
年に一度の棚卸しが大仕事になる理由と、日ごろの記録で当日の作業を軽くする考えかたを解説。台帳と現物を突き合わせる手順と、差異の扱いかたを紹介します。現場の例つきで説明します。
約5分で読めます
現場改善ノートの目次(章と記事の一覧)
1. 現場改善とノーコードの基本
2. 紙・Excel からの卒業
3. 日報・報告を変える
4. 点検・保守・品質を変える
5. 申請・承認・稟議を変える
6. 営業・顧客・案件を変える
8. アプリづくりの考えかた
9. 現場を巻き込む・定着させる
10. データ活用と帳票
この記事の内容
この記事でわかること
- 棚卸しが大変になる理由がわかる
- 現場で確認して記録する手順がわかる
- 日ごろの記録で当日を軽くする考えがわかる
年に一度の棚卸し。台帳と現物を突き合わせるだけなのに、なぜこんなに疲れるのでしょうか。
棚卸しは、台帳の数と現物の数を突き合わせて、差を見つける作業です。数字を合わせることが目的ではなく、「なぜずれたのか」を知り、次の管理を良くするために行います。
棚卸しが大変になる三つの理由
- 普段の記録が薄い: 日々の出し入れが台帳に反映されておらず、当日にまとめて直すことになる
- 突き合わせが紙とExcel: 現場で書いて、戻って打ち直す二度手間
- ずれの原因がわからない: 差が出ても、いつ・誰の操作でずれたのか追えない
つまり、棚卸しの準備は、「年に一度の特別な作業」ではなく、日ごろの記録で決まります。
- 1記録
- 2棚卸し
- 3原因調べ
- 4改善
棚卸しの手順
手順は、次の4つに分けます。
- 1範囲を決める
場所や区分で小分けにする
- 2台帳を現場へ持って行く
その場所の備品を一覧にする
- 3現物と一つずつ確認する
結果を、その場で記録する
- 4差異を調べる
履歴から原因を探す
1. 範囲を決める
「倉庫Aの棚1〜3」のように、場所や区分で小分けにします。全部を一日でやろうとせず、場所ごとに日を分けると、集中できます。
2. 台帳を現場へ持って行く
その場所にあるはずの備品を、一覧にして持ち出します。紙でもスマホでも構いませんが、現場で確認した結果が、そのまま記録に残る形が望ましいです。
たとえば、こんな画面です。備品の一覧には、保管場所の列があり、条件で絞り込めます。

- 「保管場所」の列で、場所ごとに並べたり絞ったりできます。
- 上の検索欄から、番号や品名でも探せます。
3. 現物と一つずつ確認する
| 結果 | 対応 |
|---|---|
| 台帳どおり | 確認日を記録する |
| 場所が違う | 保管場所を直す |
| 台帳にあるが現物がない | 「所在不明」として、確認を続ける |
| 現物があるが台帳にない | 新しく台帳へ登録する |
4. 差異を調べる
差が出たものは、履歴を見て、最後にいつ・誰が動かしたかを確認します。履歴が追えれば、原因の見当がつきます。
1件の画面では、右側に「変更の履歴」があります。

- 右上の「変更の履歴」で、直された記録を見ます。
- 右下の「このレコードについて」に、作った人と最後に更新した人が出ます。
日ごろの工夫で、当日を軽くする
- 貸出・返却や移動のときに、その場で記録する習慣
- 備品にラベルを貼り、読み取りで確認できるようにする
- 場所ごと・区分ごとに絞り込める台帳にする
- 棚卸しの日を、四半期ごとなど小分けにする
- 貸出・返却や移動を、その場で記録している
- 備品にラベルを貼り、読み取りで確認できる
- 場所ごと・区分ごとに絞り込める
- 棚卸しを、四半期ごとなど小分けにしている
まとめ
- 棚卸しの大変さは、日ごろの記録の薄さが原因
- 範囲を小分けにして、現場で確認した結果をそのまま記録する
- 差異は、履歴をたどって原因を探す
- 責めずに、次の管理を良くすることを目的にする
Formia でやるなら
備品・在庫管理の一覧では、保管場所や区分で絞り込み、条件に合う行だけを書き出せます(絞り込み・並べ替え・グループ化、CSVで書き出す)。確認した行を選んで、まとめて同じ値(確認日など)に直すこともできます(まとめて変更)。備品の一覧を帳票としてPDFにして、棚卸しの確認表にする使いかたもあります。
