CHAPTER 04 9 / 10
不具合の対応状況を追う
点検で見つかった不具合は、記録しただけでは直りません。受付から完了までの状態を決め、担当と期限を見える形にして、対応漏れを防ぐ考えかたを紹介します。朝礼で見られる一覧の使いかたも紹介します。
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現場改善ノートの目次(章と記事の一覧)
1. 現場改善とノーコードの基本
2. 紙・Excel からの卒業
3. 日報・報告を変える
4. 点検・保守・品質を変える
5. 申請・承認・稟議を変える
6. 営業・顧客・案件を変える
8. アプリづくりの考えかた
9. 現場を巻き込む・定着させる
10. データ活用と帳票
この記事でわかること
- 不具合を完了まで追う必要がわかる
- 状態・担当・期限の決めかたがわかる
- 一覧で見える形にする方法がわかる
先月「否」が出たポンプ、あれ、直ったんでしたっけ。点検表に残っているのは「否」の一文だけで、その後が追えない。そんな経験、ありませんか?
記録して終わり、になりがち
点検で「否」を見つけたとき、現場はたいていその場で対応を考えます。しかし、記録が点検表に残るだけだと、次のことが起きます。
- 修理を頼んだか、直ったかが、点検表からはわからない
- 担当が決まっていないまま、時間が過ぎる
- 次の点検で同じ「否」が出て、はじめて「まだ直っていない」と気づく
点検の一覧には、「不具合2件」と出ます。ここまでは、見つけた記録です。

- 点検チェックリストの列に、「不具合2件」「問題なし6件」と出る
- 「不具合の内容」の列に、症状が一言残る
この列には、「誰が対応するか」「直ったか」は出ません。そこから先を追う仕組みが、状態・担当・期限です。
記録は、対応が終わるところまで追えてはじめて役に立ちます。
状態を決める
不具合の流れを、少ない状態で表します。
| 状態 | 意味 |
|---|---|
| 受付 | 不具合が見つかり、記録された |
| 対応中 | 担当が決まり、対応を進めている |
| 完了 | 直って、確認も済んだ |
状態の移り変わりを図にします。
状態は、少ないほど運用が続きます。「確認待ち」「部品待ち」などは、必要になったら足せば十分です。
担当と期限を決める
状態だけでは、「誰が」「いつまでに」がわかりません。
- 担当: 受付のとき、誰が対応するかを決める。人でも、グループでもよい
- 期限: 危険度に応じて決める(すぐ、今週中、次回の定期点検まで)
- 遅れたら催促: 期限を過ぎたら、担当者や上長に知らせが行く
- 完了の確認: 直したあと、写真や一言を残す
状態ごとに担当と期限を決める画面は、たとえばこうです(問い合わせ管理アプリの例ですが、不具合でも作りかたは同じです)。

- 「受付」「対応中」などの状態の箱を、矢印(アクション)でつなぐ
- 状態ごとに、「担当者の決めかた」と「期限」を決める欄がある
担当が決まると、担当者の手元に「やること」として出ます。探し回らなくてよくなります。
見える形にする
不具合の全体は、一覧で見えると助かります。
- 状態ごとに、カードを並べて見る(受付・対応中・完了)
- 「期限切れ」「担当者なし」を色で目立たせる
- 設備ごと・工程ごとに、不具合の件数を数える
週に一度の5分の確認も、チェックリストにできます。
- 「対応中」のまま止まっているものを、一覧で眺めた
- 止まっている理由(部品待ち・担当なし)を聞いた
- 期限切れと、担当者なしのものを解消した
- 完了の条件(再点検で「良」)を確かめた
運用を続けるコツ
不具合の管理は、最初から細かくすると続きません。まずは週に一度、「対応中のまま止まっているもの」を一覧で眺める会を5分だけ持ちます。止まっている理由(部品待ち、手が空かない、担当が決まっていない)を聞いて、一つずつ解消する。それだけで、対応漏れは目に見えて減ります。
完了の条件も決めておくと、迷いません。たとえば「修理後に再点検して、『良』を確認したら完了」とすれば、直したつもりの見落としを防げます。完了の定義が曖昧だと、完了のはずの不具合が戻ってくることがあります。
不具合の写真も、状態の移り変わりに添えておくと効果的です。受付のときの写真と、完了のときの写真を並べて見られると、直ったことが一目でわかります。
まとめ
- 不具合は、記録だけでなく対応の完了まで追う
- 状態は「受付・対応中・完了」くらいの少なさで始める
- 担当と期限を決め、遅れたら催促が行く形にする
- 一覧やカードで全体を見え、朝礼などで使う
Formia でやるなら
Formiaのワークフローで「受付 → 対応 → 完了」の流れを作れば、状態・担当・期限を持たせられ、ひな形も用意されています。状態はカンバンビューで見え、期限を過ぎると催促もできます。点検の記録とあわせた使いかたは ワークフローの基本 と カンバンビュー の記事を見てください。
状態ごとに並べるボードは、たとえばこう見えます(問い合わせ管理アプリの例です)。

- 状態ごとの列に、カードが並ぶ
- 列の見出しに、その状態の件数が出る