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CHAPTER 05 1 / 9

承認待ちが仕事を止める

紙の申請は、承認者の机で止まったり、ハンコ待ちで日数がかかったりします。承認待ちが仕事を止める理由と、待ち時間を減らす見直しの視点を紹介します。まず現状を測る方法も紹介します。

約6分で読めます

玲子さんナナユウキフォミ
申請・承認・稟議を変えるのイメージ
現場改善ノートの目次(章と記事の一覧)
1. 現場改善とノーコードの基本
2. 紙・Excel からの卒業
3. 日報・報告を変える
4. 点検・保守・品質を変える
5. 申請・承認・稟議を変える
6. 営業・顧客・案件を変える
7. 在庫・備品・資産を変える
8. アプリづくりの考えかた
9. 現場を巻き込む・定着させる
10. データ活用と帳票
11. 失敗しないための注意
この記事の内容

この記事でわかること

  • 承認が止まる5つの場面がわかる
  • 待ち時間を減らす3つの視点がわかる
  • 現状の測りかたがわかる

出した申請が、いつのまにか誰かの机の上で止まっている。そんな経験はありませんか。承認を待つあいだ、頼んだ側の仕事も一緒に止まります。

ナナ
ナナ玲子さん、先週の見積りの稟議、まだ通ってませんか?
玲子さん
玲子さん部長が出張で、机の上に置いたままなの。
ナナ
ナナお客さんの返事、明日までなんです……。
ユウキ
ユウキ紙だと、どこで止まってるかもわからないですよね。
玲子さん
玲子さんそうなの。電話して、探して、また待って。

申請書や稟議書が止まると、承認を待つ人の仕事も止まります。待ち時間は、見えないところで積み重なっています。

紙の申請は、たとえば次のように机から机へ渡ります。矢印のあいだが、待ち時間のたまる場所です。

申請書を書く申請者上長の机出張・会議で不在部長の机忙しくて後回し経理へ回覧順番がわからない承認完了
紙の回覧で、承認を待つ時間がたまりやすい場所

この図で見るのは、どの矢印のあいだも「いまどこにあるか」が外から見えないことです。

承認が止まる5つの場面

場面何が起きるか
承認者が不在出張・休暇で、机の上に残ったまま
承認者が忙しい見る時間がなく、後回しになる
回覧の途中で紛失紙が見つからず、書き直しになる
順番がわからない次に誰に回すか、迷う
差し戻しの連絡がない不備があっても、申請者に伝わらない

待ち時間のコスト

承認が数日止まるだけで、次のような影響が出ます。

  • 商機を逃す: 見積りの返事が遅れ、他社に決まる
  • 作業が止まる: 購入の承認が下りず、部品が届かない
  • 立替が続く: 経費の精算が遅れ、社員の負担になる
  • 問い合わせが増える: 「あの申請はどうなった?」と聞いて回る

承認する側も、「いま何件たまっているか」がわからず、気づいたら山になっていることがあります。

見直しの3つの視点

  1. 見える化: 申請が、いま誰の手元にあるかをわかるようにする
  2. 届ける: 承認を求められたことが、本人にすぐ届くようにする
  3. 決めておく: 誰が承認するかのルールを、事前に決めておく

この章では、この3つを具体的に見ていきます。

見直す前と後で変わるのは、「聞いて回る」が「画面で見る」に置き換わることです。

紙の回覧
見える・届く・決まっている
机を見に行く、電話で聞く
状態と担当が画面に出る
不在だと誰も気づかない
承認を求められたことが本人に届く
次に誰へ回すか迷う
回す先が決まっている
3つの視点で、待ち方がどう変わるか

たとえば、Formia のホームには、自分が承認する番の申請が「自分の担当」として並びます。こんな画面です。

ホーム画面。右側の「自分の担当」に、稟議の申請が状態と期限つきで並ぶ
ホーム画面。右側の「自分の担当」に、稟議の申請が状態と期限つきで並ぶ
  • 「自分の担当」に、申請の番号・件名と、いまの状態(社長決裁)、期限(10/3)が出ている
  • 上の「経費精算の合計」「問い合わせ」などのカードで、今月の数字もひと目で見られる

申請を状態ごとの列に並べるカンバンの形にすると、どこにたまっているかも見えます。

経費精算のカンバンビュー。上長承認待ち・経理確認待ち・支払済み・差し戻しの列に申請のカードが並ぶ
経費精算のカンバンビュー。上長承認待ち・経理確認待ち・支払済み・差し戻しの列に申請のカードが並ぶ
  • 列の見出しに、状態の名前と件数が出ている
  • 「経理確認待ち」に2件たまっている、といったことが列の高さでわかる
玲子さん
玲子さん「いま誰の机にあるか」がわかるだけで、電話が減りそうね。
ナナ
ナナ外出先から承認できたら、もっといいです。

まず現状を測ってみる

見直しの前に、現状を測ります。直近の申請を10件ほど選び、「出してから承認が終わるまで何日かかったか」「どこで一番止まったか」を書き出します。多くの場合、作業時間そのものより、机の上で待っている時間のほうが長いことがわかります。この数字が、見直しの出発点になります。

待ち時間を減らす取り組みは、承認者への「お願い」では続きません。仕組みとして、見える・届く・決まっている状態を作ることで、承認者も無理なく応えられるようになります。

承認の遅れが目立つ申請の種類を見つけるのも有効です。経費、購買、休暇など、種類ごとに待ち時間を比べると、先に手を付けるべきところがわかります。

承認者の側にも、事情があります。内容がわからないまま承認はできない、判断に必要な資料が足りない、という理由で止まっている申請も多くあります。待たせる原因が申請の書き方にあるなら、書式を整えることも対策になります。

申請者の立場でも、待たされる側の不安があります。「ちゃんと届いているのか」「見てもらえたのか」がわからないことが、確認の電話やメールを増やします。状況がわかるだけで、この不安はかなり軽くなります。

今日からできる一歩として、直近の申請10件を次の点で振り返ってみてください。

  • 出してから承認までの日数を書き出した
  • 一番止まった場所(人・場面)に印を付けた
  • 申請の種類(経費・購買・休暇)ごとに待ち時間を比べた
  • 止まった理由を、承認者にも聞いてみた
現状を測るときの確認項目
フォミ
フォミ待ち時間は、見える化から。まずは「いま誰の番か」を見せましょう。

まとめ

  • 承認待ちは、仕事を止める見えないコストになっている
  • 不在・多忙・紛失・順番・差し戻しの5つの場面で止まりやすい
  • 原因は、人ではなく「見えない・届かない・決まっていない」こと
  • 見える化・届ける・決めておくの3つで見直す

Formia でやるなら

Formiaでは、申請の状態と担当者を持つワークフローを作り、承認する人に通知が届くようにできます。担当の分は、ホームの「自分の担当」にまとまります。基本は ワークフローの基本 の記事で説明しています。

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