CHAPTER 05 1 / 9
承認待ちが仕事を止める
紙の申請は、承認者の机で止まったり、ハンコ待ちで日数がかかったりします。承認待ちが仕事を止める理由と、待ち時間を減らす見直しの視点を紹介します。まず現状を測る方法も紹介します。
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現場改善ノートの目次(章と記事の一覧)
1. 現場改善とノーコードの基本
2. 紙・Excel からの卒業
3. 日報・報告を変える
4. 点検・保守・品質を変える
5. 申請・承認・稟議を変える
6. 営業・顧客・案件を変える
8. アプリづくりの考えかた
9. 現場を巻き込む・定着させる
10. データ活用と帳票
この記事でわかること
- 承認が止まる5つの場面がわかる
- 待ち時間を減らす3つの視点がわかる
- 現状の測りかたがわかる
出した申請が、いつのまにか誰かの机の上で止まっている。そんな経験はありませんか。承認を待つあいだ、頼んだ側の仕事も一緒に止まります。
申請書や稟議書が止まると、承認を待つ人の仕事も止まります。待ち時間は、見えないところで積み重なっています。
紙の申請は、たとえば次のように机から机へ渡ります。矢印のあいだが、待ち時間のたまる場所です。
この図で見るのは、どの矢印のあいだも「いまどこにあるか」が外から見えないことです。
承認が止まる5つの場面
| 場面 | 何が起きるか |
|---|---|
| 承認者が不在 | 出張・休暇で、机の上に残ったまま |
| 承認者が忙しい | 見る時間がなく、後回しになる |
| 回覧の途中で紛失 | 紙が見つからず、書き直しになる |
| 順番がわからない | 次に誰に回すか、迷う |
| 差し戻しの連絡がない | 不備があっても、申請者に伝わらない |
待ち時間のコスト
承認が数日止まるだけで、次のような影響が出ます。
- 商機を逃す: 見積りの返事が遅れ、他社に決まる
- 作業が止まる: 購入の承認が下りず、部品が届かない
- 立替が続く: 経費の精算が遅れ、社員の負担になる
- 問い合わせが増える: 「あの申請はどうなった?」と聞いて回る
承認する側も、「いま何件たまっているか」がわからず、気づいたら山になっていることがあります。
見直しの3つの視点
- 見える化: 申請が、いま誰の手元にあるかをわかるようにする
- 届ける: 承認を求められたことが、本人にすぐ届くようにする
- 決めておく: 誰が承認するかのルールを、事前に決めておく
この章では、この3つを具体的に見ていきます。
見直す前と後で変わるのは、「聞いて回る」が「画面で見る」に置き換わることです。
たとえば、Formia のホームには、自分が承認する番の申請が「自分の担当」として並びます。こんな画面です。

- 「自分の担当」に、申請の番号・件名と、いまの状態(社長決裁)、期限(10/3)が出ている
- 上の「経費精算の合計」「問い合わせ」などのカードで、今月の数字もひと目で見られる
申請を状態ごとの列に並べるカンバンの形にすると、どこにたまっているかも見えます。

- 列の見出しに、状態の名前と件数が出ている
- 「経理確認待ち」に2件たまっている、といったことが列の高さでわかる
まず現状を測ってみる
見直しの前に、現状を測ります。直近の申請を10件ほど選び、「出してから承認が終わるまで何日かかったか」「どこで一番止まったか」を書き出します。多くの場合、作業時間そのものより、机の上で待っている時間のほうが長いことがわかります。この数字が、見直しの出発点になります。
待ち時間を減らす取り組みは、承認者への「お願い」では続きません。仕組みとして、見える・届く・決まっている状態を作ることで、承認者も無理なく応えられるようになります。
承認の遅れが目立つ申請の種類を見つけるのも有効です。経費、購買、休暇など、種類ごとに待ち時間を比べると、先に手を付けるべきところがわかります。
承認者の側にも、事情があります。内容がわからないまま承認はできない、判断に必要な資料が足りない、という理由で止まっている申請も多くあります。待たせる原因が申請の書き方にあるなら、書式を整えることも対策になります。
申請者の立場でも、待たされる側の不安があります。「ちゃんと届いているのか」「見てもらえたのか」がわからないことが、確認の電話やメールを増やします。状況がわかるだけで、この不安はかなり軽くなります。
今日からできる一歩として、直近の申請10件を次の点で振り返ってみてください。
- 出してから承認までの日数を書き出した
- 一番止まった場所(人・場面)に印を付けた
- 申請の種類(経費・購買・休暇)ごとに待ち時間を比べた
- 止まった理由を、承認者にも聞いてみた
まとめ
- 承認待ちは、仕事を止める見えないコストになっている
- 不在・多忙・紛失・順番・差し戻しの5つの場面で止まりやすい
- 原因は、人ではなく「見えない・届かない・決まっていない」こと
- 見える化・届ける・決めておくの3つで見直す
Formia でやるなら
Formiaでは、申請の状態と担当者を持つワークフローを作り、承認する人に通知が届くようにできます。担当の分は、ホームの「自分の担当」にまとまります。基本は ワークフローの基本 の記事で説明しています。