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CHAPTER 09 5 / 10

運用ルールと担当を決める

アプリは作って終わりではなく、誰が・いつ・どう使い、誰が直すのかを決めて初めて続きます。入力のルール、見直しの担当、困ったときの連絡先など、最低限決めておきたいことをまとめます。

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サトルさん玲子さんフォミ
現場を巻き込む・定着させるのイメージ
現場改善ノートの目次(章と記事の一覧)
1. 現場改善とノーコードの基本
2. 紙・Excel からの卒業
3. 日報・報告を変える
4. 点検・保守・品質を変える
5. 申請・承認・稟議を変える
6. 営業・顧客・案件を変える
7. 在庫・備品・資産を変える
8. アプリづくりの考えかた
9. 現場を巻き込む・定着させる
10. データ活用と帳票
11. 失敗しないための注意
この記事の内容

この記事でわかること

  • 最低限決めておく5つの運用ルールがわかる
  • 担当を役目ごとに分ける考え方がわかる
  • 項目を変えるときの流れがわかる

「状況」の欄に「終了」「完了」「済」が混ざっていて、集計が合わない。小さな乱れは、決まりがないところから生まれます。

玲子さん
玲子さんサトルさん、日報アプリの「状況」欄に、人によって違う書き方が入ってるんです。「終了」「完了」「済」って。
サトルさん
サトルさん集計のときに、別々に数えられてしまいますね。
玲子さん
玲子さんそれに、先週、項目を勝手に増やした人がいて……誰が直したのか、わからなくて。
サトルさん
サトルさん道具の使い方の「決まりごと」と「担当」を、そろそろ決めましょう。

決まりがないと、アプリはだんだん乱れる

紙の書類には、自然に「決まり」が育ちます。書式が決まっていて、書く人も、見る人も、保管する場所も決まっています。アプリになったとたん、この決まりが見えなくなります。画面だけ見ても、誰が何をする約束なのかわからないからです。

そこで、最低限の運用ルールを、先に紙1枚に書いておきます。

決めておきたい5つのこと

項目決めること例
入力のルールいつ、誰が、何を入れるかその日の作業が終わったら、本人が入力
書き方の決まり表記ゆれを避ける状況は、選択肢から選ぶ
見る人誰が確認・承認するか班長が毎日夕方に確認
直す人項目や画面を変えられる人情シスのサトルさんと、総務の玲子さんだけ
困ったとき質問・不具合の連絡先現場ごとの相談役に連絡

担当は「人」と「役目」で分ける

担当を決めるとき、1人にすべてを任せるのは避けます。その人が休んだり異動したりしたら、止まってしまうからです。

役目を分けて、それぞれに2人以上を置くのが安心です。

  • 使う人: 入力や確認をする現場の人たち
  • 管理する人: ユーザーや権限を管理する人
  • 直す人: 項目や画面を変えられる人(人数は少なめに)
  • 相談役: 現場の質問を受ける人
  • 日報アプリの運用
    • 使う人
      • 現場の全員
    • 管理する人
      • 総務(2人)
    • 直す人
      • 情シスと総務(少なめ)
    • 相談役
      • 現場ごとに1人
役目ごとの担当の分け方の例

この図は、役目を4つに分けた例です。「直す人」だけ人数を絞り、ほかは広くとります。

役割ごとにできることは、たとえば、こんな表で確かめられます。

ユーザー画面の「役割」タブ。権限が役割ごとの列で、できることが行ごとに並ぶ
ユーザー画面の「役割」タブ。権限が役割ごとの列で、できることが行ごとに並ぶ
  • 列が役割、行が「できること」で、青い丸がその役割にできること
  • 役割は、人に1つずつ付ける

項目を変えるときのルール

運用が始まると、「項目を足したい」という要望が必ず出ます。そのとき、次のような流れを決めておくと、混乱が減ります。

  1. 1
    要望を伝える

    相談役か担当者へ

  2. 2
    影響を確認する

    集計や帳票に使っていないか

  3. 3
    現場に先に知らせる

    いつ、何が変わるか

  4. 4
    変更して記録を残す

    直す人だけが行う

項目を変えるときの流れ

「状況」のような欄は、項目の種類で「選択」を使うと、書き方が揃います。たとえば、設計画面の左側に、その種類が並んでいます。

設備点検票のフォーム設計画面。左の項目一覧に「選択」「はい/いいえ」などの種類がある
設備点検票のフォーム設計画面。左の項目一覧に「選択」「はい/いいえ」などの種類がある
  • 「選択」を選ぶと、決めた選択肢から選ぶ欄になる
  • 項目の種類は、左の一覧からドラッグして置く

見直しの日を決める

ルールは、一度決めて終わりではありません。1か月、3か月と、見直しの日をあらかじめ決めておきます。実際に使ってみて、守りにくいルールは、現場に合わせて直します。

玲子さん
玲子さん「状況」は選択肢にして、直す人は私とサトルさんの2人にします。
サトルさん
サトルさん表記ゆれがなくなりますね。変更は、先に現場へ知らせるルールも添えましょう。
玲子さん
玲子さん紙1枚にまとめて、現場に貼ります。

ルールは「短く・見える所に」

運用ルールは、細かく書きすぎると、誰も読みません。紙1枚、箇条書き5〜7行にまとめ、現場の見える所に貼ります。アプリのホームやお知らせにも、同じ内容を載せておくと安心です。

守られないルールは、ルールのほうが現場に合っていない可能性があります。責めるより先に、「なぜ守りにくいのか」を聞いて、ルールを直します。

  • 入力のルール(いつ・誰が・何を)を決めた
  • 書き方の決まりを、選択肢で揃えた
  • 確認する人を決めた
  • 直せる人を、少なめに絞った
  • 困ったときの連絡先を、紙1枚に書いて貼った
運用ルールの確認リスト

まとめ

  • アプリには、紙と同じように「決まり」が必要
  • 入力・書き方・見る人・直す人・困ったとき、の5つを決める
  • 担当は、役目ごとに2人以上置く
  • 「直せる人」は少なめにして、変更の流れを決める
  • 1か月後、3か月後と、見直しの日を決めておく
フォミ
フォミ決まりごとは、現場を縛るためではなく、迷わないためのものです。

Formia でやるなら

Formiaでは、書き方の揺れは選択肢で防げます。直せる人・使う人は、役割とグループで分けられます。ユーザーの管理は ユーザーを管理する、グループは グループを使う、役割は ロールを決める を見てください。

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