CHAPTER 09 5 / 10
運用ルールと担当を決める
アプリは作って終わりではなく、誰が・いつ・どう使い、誰が直すのかを決めて初めて続きます。入力のルール、見直しの担当、困ったときの連絡先など、最低限決めておきたいことをまとめます。
約6分で読めます
現場改善ノートの目次(章と記事の一覧)
1. 現場改善とノーコードの基本
2. 紙・Excel からの卒業
3. 日報・報告を変える
4. 点検・保守・品質を変える
5. 申請・承認・稟議を変える
6. 営業・顧客・案件を変える
8. アプリづくりの考えかた
9. 現場を巻き込む・定着させる
10. データ活用と帳票
この記事の内容
この記事でわかること
- 最低限決めておく5つの運用ルールがわかる
- 担当を役目ごとに分ける考え方がわかる
- 項目を変えるときの流れがわかる
「状況」の欄に「終了」「完了」「済」が混ざっていて、集計が合わない。小さな乱れは、決まりがないところから生まれます。
決まりがないと、アプリはだんだん乱れる
紙の書類には、自然に「決まり」が育ちます。書式が決まっていて、書く人も、見る人も、保管する場所も決まっています。アプリになったとたん、この決まりが見えなくなります。画面だけ見ても、誰が何をする約束なのかわからないからです。
そこで、最低限の運用ルールを、先に紙1枚に書いておきます。
決めておきたい5つのこと
| 項目 | 決めること | 例 |
|---|---|---|
| 入力のルール | いつ、誰が、何を入れるか | その日の作業が終わったら、本人が入力 |
| 書き方の決まり | 表記ゆれを避ける | 状況は、選択肢から選ぶ |
| 見る人 | 誰が確認・承認するか | 班長が毎日夕方に確認 |
| 直す人 | 項目や画面を変えられる人 | 情シスのサトルさんと、総務の玲子さんだけ |
| 困ったとき | 質問・不具合の連絡先 | 現場ごとの相談役に連絡 |
担当は「人」と「役目」で分ける
担当を決めるとき、1人にすべてを任せるのは避けます。その人が休んだり異動したりしたら、止まってしまうからです。
役目を分けて、それぞれに2人以上を置くのが安心です。
- 使う人: 入力や確認をする現場の人たち
- 管理する人: ユーザーや権限を管理する人
- 直す人: 項目や画面を変えられる人(人数は少なめに)
- 相談役: 現場の質問を受ける人
- 日報アプリの運用
- 使う人
- 現場の全員
- 管理する人
- 総務(2人)
- 直す人
- 情シスと総務(少なめ)
- 相談役
- 現場ごとに1人
- 使う人
この図は、役目を4つに分けた例です。「直す人」だけ人数を絞り、ほかは広くとります。
役割ごとにできることは、たとえば、こんな表で確かめられます。

- 列が役割、行が「できること」で、青い丸がその役割にできること
- 役割は、人に1つずつ付ける
項目を変えるときのルール
運用が始まると、「項目を足したい」という要望が必ず出ます。そのとき、次のような流れを決めておくと、混乱が減ります。
- 1要望を伝える
相談役か担当者へ
- 2影響を確認する
集計や帳票に使っていないか
- 3現場に先に知らせる
いつ、何が変わるか
- 4変更して記録を残す
直す人だけが行う
「状況」のような欄は、項目の種類で「選択」を使うと、書き方が揃います。たとえば、設計画面の左側に、その種類が並んでいます。

- 「選択」を選ぶと、決めた選択肢から選ぶ欄になる
- 項目の種類は、左の一覧からドラッグして置く
見直しの日を決める
ルールは、一度決めて終わりではありません。1か月、3か月と、見直しの日をあらかじめ決めておきます。実際に使ってみて、守りにくいルールは、現場に合わせて直します。
ルールは「短く・見える所に」
運用ルールは、細かく書きすぎると、誰も読みません。紙1枚、箇条書き5〜7行にまとめ、現場の見える所に貼ります。アプリのホームやお知らせにも、同じ内容を載せておくと安心です。
守られないルールは、ルールのほうが現場に合っていない可能性があります。責めるより先に、「なぜ守りにくいのか」を聞いて、ルールを直します。
- 入力のルール(いつ・誰が・何を)を決めた
- 書き方の決まりを、選択肢で揃えた
- 確認する人を決めた
- 直せる人を、少なめに絞った
- 困ったときの連絡先を、紙1枚に書いて貼った
まとめ
- アプリには、紙と同じように「決まり」が必要
- 入力・書き方・見る人・直す人・困ったとき、の5つを決める
- 担当は、役目ごとに2人以上置く
- 「直せる人」は少なめにして、変更の流れを決める
- 1か月後、3か月後と、見直しの日を決めておく
Formia でやるなら
Formiaでは、書き方の揺れは選択肢で防げます。直せる人・使う人は、役割とグループで分けられます。ユーザーの管理は ユーザーを管理する、グループは グループを使う、役割は ロールを決める を見てください。