CHAPTER 09 10 / 10
次のアプリへ広げる
最初のアプリが定着したら、次の業務へ広げる番です。どの業務から選ぶか、最初のアプリの経験をどう活かすか、広げすぎないための注意点を、製造・営業・総務の例で紹介します。
約6分で読めます
現場改善ノートの目次(章と記事の一覧)
1. 現場改善とノーコードの基本
2. 紙・Excel からの卒業
3. 日報・報告を変える
4. 点検・保守・品質を変える
5. 申請・承認・稟議を変える
6. 営業・顧客・案件を変える
8. アプリづくりの考えかた
9. 現場を巻き込む・定着させる
10. データ活用と帳票
この記事の内容
この記事でわかること
- 次のアプリを選ぶ3つの観点がわかる
- 広げる前の3つの確認がわかる
- 共通のデータを1か所で育てる意味がわかる
1つ目のアプリがうまくいくと、「あれもこれも」と頼まれて、手が回らなくなります。広げるときこそ、順番が大切です。
広げたくなったときが、いちばん危ない
1つ目のアプリがうまくいくと、「あれもこれも」とアプリを作りたくなります。要望も増えます。ここで一度に広げすぎると、運用が回らなくなり、最初のアプリまで乱れてしまいます。
広げるときは、順番を決めて、1つずつ進めます。
この図は、アプリを増やす前の流れです。強調した確認を飛ばさないのがコツです。
どの業務から広げるか
候補が出そろったら、次の3つの目で選びます。
| 観点 | 見ること |
|---|---|
| 困りごとの大きさ | 今、どれだけ手間やミスが出ているか |
| 関わる人の数 | 多すぎず、少なすぎず(最初は5〜10人程度) |
| 既存のアプリとの近さ | 前のアプリと、似た作りでできるか |
最初は、前のアプリと似ている業務が向いています。たとえば、日報の次は、作業報告や点検記録のように、「毎日入力して、あとで見返す」型の業務です。
たとえば、アプリが増えたあとは、こんな一覧で全体を見渡します。

- アプリごとに、件数・フォームの数・帳票の数が見える
- 右が「公開中」になっているか、一目で確かめられる
最初のアプリの経験を持ち込む
2つ目以降のアプリが楽に進むのは、1つ目で学んだことがあるからです。
- 作り方: 前のアプリの項目の並びや選択肢を、そのまま活かせる
- 進め方: 説明会や相談役のやり方を、使い回せる
- 人: 最初のアプリで協力してくれた人が、次の現場でも助けてくれる
- ルール: 運用ルール(書き方・直す人・要望の窓口)を、そのまま使える
特に、最初のアプリを使い込んだ人が、次の現場の先生になってくれると、広がるのが早くなります。
広げすぎないための3つの確認
次の図は、広げる前の確認です。3つとも当てはまってから、次へ進みます。
- 前のアプリは落ち着いている(要望や問い合わせが減った)
- 担当者に余裕がある(作る人・見る人に時間がある)
- 「ないと困る」業務である(「あると便利」ではない)
共通の部品を育てる
複数のアプリを作ると、「お客様」「設備」「部署」のような、共通のデータが出てきます。これをアプリごとに作ると、表記がバラバラになります。共通のデータは、1か所で管理して、各アプリから使う形にすると、全体が整います。
共通のデータは、たとえば、こんな「テーブル」の画面で1か所に置きます。

- 説明に「ほかのアプリから参照する表」とある
- 一覧に、件数と列の数が出る
広げた先で、また最初から
新しい現場や業務では、前回うまくいったことが、そのまま通用しないこともあります。現場の言葉も、流れも違うからです。
広げるときも、最初の一歩は、小さな試しから。前回の経験を持ち込みながら、その現場の人の話をもう一度聞きます。急がないことが、結果として、いちばん早い広げ方になります。
まとめ
- 広げたくなったときこそ、順番を決めて、1つずつ進める
- 選ぶ目は、困りごとの大きさ・関わる人数・前のアプリとの近さ
- 最初のアプリの作り方・進め方・ルール・人を、次に活かす
- 広げる前に、前のアプリの落ち着き・担当者の余裕・必要性を確かめる
- お客様や設備のような共通のデータは、1か所で育てる
Formia でやるなら
Formiaには、業務ごとのひな形があり、最初の1つで慣れたあとに、似た業務へ広げやすくなっています。お客様や設備のような共通のデータは、テーブルとして1か所に置いて、各アプリから選べます。ひな形は アプリをひな形から作る、具体的な例は アプリの実例 を見てください。