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CHAPTER 08 4 / 12

選択式と自由記入の使い分け

入力欄を「選ぶ」にするか「書く」にするかの判断基準を解説。集計しやすさと入力の手軽さ、選択肢の作りかた、「その他」の扱いかたを紹介します。現場の例つきで説明します。

約6分で読めます

サトルさんユウキ
アプリづくりの考えかたのイメージ
現場改善ノートの目次(章と記事の一覧)
1. 現場改善とノーコードの基本
2. 紙・Excel からの卒業
3. 日報・報告を変える
4. 点検・保守・品質を変える
5. 申請・承認・稟議を変える
6. 営業・顧客・案件を変える
7. 在庫・備品・資産を変える
8. アプリづくりの考えかた
9. 現場を巻き込む・定着させる
10. データ活用と帳票
11. 失敗しないための注意
この記事の内容

この記事でわかること

  • 選択式と自由記入の違いがわかる
  • どちらにするかの判断基準がわかる
  • 選択肢の作りかたと育てかたがわかる

同じ意味なのに、人によって書きかたが違う。そのせいで、集計できなかった経験はありませんか。

ユウキ
ユウキ不具合の種類の欄、自由に書いてもらう形にしてるんですが、集計できなくて。
サトルさん
サトルさんどんな書き方が出てきますか?
ユウキ
ユウキ「キズ」「傷」「きず」「外観キズ」……。全部同じ意味なんですけど。
サトルさん
サトルさん機械には、それぞれ別のものに見えてしまうんです。
ユウキ
ユウキ数えようとしても、手で直さないといけません。

入力欄の形は、大きく「選ぶ」と「書く」に分かれます。どちらにするかで、入力の手軽さと、あとからの集計しやすさが決まります。

二つの違い

選択式自由記入
入力の手軽さボタンを押すだけ打つ手間がある(特にスマホ)
表記の揺れ起きない起きる
集計・絞り込みしやすい難しい
想定外の内容書けない書ける
向いている内容種類・状態・判定経緯・理由・気づき

表記の揺れは、次のように起きます。

自由記入
選択式
「キズ」「傷」「きず」「外観キズ」
「外観不良」の一つを選ぶ
数えるには、手で直す必要がある
そのまま数えられる
打つ手間がある
ボタンを押すだけ
不具合の種類を、書かせる場合と選ばせる場合

使い分けの目安

二つの軸で考えると、次のように分けられます。

あとで数えたい →
選ぶ

種類・状態・判定

選んで、補足を書く

種類は数え、経緯は書く

どちらでもよい

読めればよい項目

書く

経緯・理由・気づき

内容が、人や場面で違う →
選ぶか書くかを決める二つの軸

「選ぶ」にするもの

たとえば、こんな画面です。日報の「勤務形態」は、ボタンのように並んだ選択肢から、押して選びます。

日報・作業報告の入力画面。勤務形態の欄に「出社」「直行直帰」「在宅」のボタンが並び、一つが選ばれている
日報・作業報告の入力画面。勤務形態の欄に「出社」「直行直帰」「在宅」のボタンが並び、一つが選ばれている
  • 選択肢がボタンのように並び、押すだけで入力できます。

  • 選ばれた項目は色が変わり、一目でわかります。

  • 集計したいもの(不具合の種類、取引状況、部署)

  • 答えの範囲が決まっているもの(良・否、はい・いいえ)

  • 現場で、すばやく入力したいもの

「書く」にするもの

  • 個別の事情を伝えるもの(不具合の経緯、お客様の声)
  • 選択肢にできないほど、種類が多いもの
  • 数値や日付など、型が決まっているもの(それぞれ専用の入力欄がある)
ユウキ
ユウキ不具合の種類は選択式にして、詳しい説明は自由記入にすればいいんですね。
サトルさん
サトルさん「選んで、補足を書く」の組み合わせが、一番使いやすいです。

選択肢の作りかた

数は、多すぎず

設計の画面では、選択肢の名前を並べて、並び順や色を決められます。

点検チェックリストの設計画面。判定の選択肢が、良・否・対象外と並び、色が付いている
点検チェックリストの設計画面。判定の選択肢が、良・否・対象外と並び、色が付いている
  • 「良 / 否 / 対象外」のように、意味が重ならない選択肢が並んでいます。
  • 選択肢ごとに、色を選べます。

選択肢は、5〜9個くらいまでが目安です。それ以上になるときは、大分類と小分類に分ける、または検索して選べる形にします。

重ならないように、もれなく

「傷」と「外観不良」が両方あると、どちらを選ぶか迷います。選択肢どうしの意味が重ならないように作ります。

「その他」を用意する

想定外の答えに備えて、「その他」を一つ入れます。ただし、「その他」が多くなってきたら、選択肢の見直しのサインです。

状態対応
「その他」がよく選ばれる補足の内容を見て、選択肢に昇格する
使われない選択肢がある外すか、他と統合する
  1. 1使う
  2. 2確認
  3. 3追加
  4. 4整理
選択肢を育てる流れ。月に一度、一周させる

迷ったときの目安

「あとで数えたいか」を自分に問います。数えたいなら選択式、読めればよいなら自由記入です。どちらか決めきれないときは、選択式にして、補足を書く欄を添えておけば、両方の良さを得られます。

まとめ

  • 集計したいもの、手早く入れたいものは「選ぶ」
  • 経緯や理由など、個別の内容は「書く」
  • 「選んで、補足を書く」の組み合わせが使いやすい
  • 選択肢は重ならず、もれなく。「その他」の中身を定期的に見直す

Formia でやるなら

選択肢の項目では、見せ方(ボタンのように並べる、プルダウン、など)を選べ、選択肢の名前や並び順も設定できます。「その他」の自由記入を付けることもできます(選択の項目、選択肢の設定、文字の項目)。

備品の設計画面。「区分」の選択項目に、ノートPC・モニター・携帯電話などの選択肢が並ぶ
備品の設計画面。「区分」の選択項目に、ノートPC・モニター・携帯電話などの選択肢が並ぶ

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