CHAPTER 01 8 / 10
データが残ると何が変わる?
紙の記録は「しまうもの」、データの記録は「使えるもの」。探す・集める・比べる・知らせるがラクになる理由を、点検や日報の例で説明します。データ化の最初の効果が分かります。
約5分で読めます
現場改善ノートの目次(章と記事の一覧)
1. 現場改善とノーコードの基本
2. 紙・Excel からの卒業
3. 日報・報告を変える
4. 点検・保守・品質を変える
5. 申請・承認・稟議を変える
6. 営業・顧客・案件を変える
8. アプリづくりの考えかた
9. 現場を巻き込む・定着させる
10. データ活用と帳票
この記事の内容
この記事でわかること
- 紙とデータの違いがわかる
- 探す・集める・比べるが楽になる理由がわかる
- 記録する前に決めることがわかる
去年の7月、3号機で起きた不具合。その記録を、すぐに出せますか。記録の価値は、書いたあとに、どう使えるかで決まります。
紙は「しまうもの」、データは「使うもの」
紙の記録は、書いた時点で役目の半分が終わり、あとは保管されます。必要になったときに、人が探して読むしかありません。一方、データで残った記録は、書いた直後から、いろいろな形で使えます。
| やりたいこと | 紙の場合 | データの場合 |
|---|---|---|
| 探す | ファイルをめくる | キーワードや条件で数秒 |
| 集める | 転記して表にする | 一覧に自動で並ぶ |
| 比べる | 手で数えて比較 | 月ごと・設備ごとに集計 |
| 知らせる | 電話や回覧 | 条件で自動通知 |
| 共有する | コピーを配る | 見る権限のある人が同時に見られる |
変わること1: 探す時間がなくなる
必要な記録に、すぐたどり着けます。「3号機」「不具合」で絞り込めば、半日が数秒です。監査や取引先からの問い合わせにも、すぐ答えられます。
たとえば、Formiaの検索は、こんな画面です。

- 言葉を入れると、アプリをまたいで記録が出ます(問い合わせ・顧客・見積の記録)
- 見出しにアプリの名前が付くので、どの記録か分かります
変わること2: 傾向が見える
記録が一か所に溜まると、「見る」ことができます。
- 不具合が多いのは、どの設備か
- 作業時間が長くなっているのは、どの工程か
- 月末に、申請が集中していないか
一件ずつ見ていては気づけないことが、集まった数字から分かります。これが、次の改善のたねになります。
変わること3: 人に頼らなくなる
「あの件は、○○さんが知っている」という状態は、その人が休むと止まります。記録が共有されていれば、誰でも経緯をたどれます。ベテランの勘も、記録を通して、少しずつ引き継げます。
半日かかった探しものが、数秒に
集まった数字から、傾向が分かる
誰でも経緯をたどれる
最初に決めておくこと
データを活かすには、記録する前に、「あとで何に使うか」を決めておくことが大切です。たとえば、次のように考えます。
| 使いたいこと | 必要な項目 |
|---|---|
| 設備ごとの不具合の件数 | 設備名、日付、結果 |
| 担当ごとの作業時間 | 担当者、作業時間 |
| 月ごとの傾向 | 日付 |
使い道から逆算すると、必要な項目が自然に決まります。
まとめ
- 紙は保管、データは活用。書いたあとに差が出る
- 探す・集める・比べる・知らせるが、ラクになる
- 傾向が見えると、次の改善のたねが見つかる
- 記録が共有されることで、特定の人に頼らなくなる
Formia でやるなら
Formiaでは、入力したレコードが1か所に溜まり、一覧・カンバン・カレンダー・グラフなどのビューで見られます。条件を保存しておけば、いつでも同じ見かたで開けます。グラフの使いかたは グラフ、集計は ピボット を見てください。
たとえば、商談の金額をグラフにすると、こんな画面になります。

- 横軸が段階(受注・交渉・提案・見込み・失注)で、棒の色の内訳は上の凡例で分かります
- 右上の「Excel」「CSV」から、集めた数字を書き出せます