CHAPTER 06 2 / 9
商談をカンバンで進める
商談の進み具合を、付箋のように動かして見える化する「カンバン」の考えかたを解説。営業会議が速くなる段階の決めかたと、会議での見るポイントを紹介します。現場の例つきで説明します。
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現場改善ノートの目次(章と記事の一覧)
1. 現場改善とノーコードの基本
2. 紙・Excel からの卒業
3. 日報・報告を変える
4. 点検・保守・品質を変える
5. 申請・承認・稟議を変える
6. 営業・顧客・案件を変える
8. アプリづくりの考えかた
9. 現場を巻き込む・定着させる
10. データ活用と帳票
この記事でわかること
- カンバンの考えかたがわかる
- 商談の段階の決めかたがわかる
- 会議で見るポイントがわかる
営業会議の前に、Excelの「状況」欄を書き直す。書いた瞬間から古くなる……。商談の進み具合は、札を動かすだけで見える形にできます。
カンバンは、もともとトヨタの生産現場の「看板」から広まった考え方です。仕事を札にして、段階ごとの列に並べ、進むたびに札を隣の列へ動かします。全体の流れと滞りが、一目でわかるのが良いところです。
商談に当てはめる
商談の札は、案件1件です。列は、商談が進む段階です。
| 段階 | 意味 |
|---|---|
| リード | 話を聞いた。まだ提案前 |
| 提案 | 課題を聞いて、提案を出している |
| 見積提出 | 金額を出した |
| 交渉 | 条件や納期を詰めている |
| 受注 / 失注 | 結果が出た |
列は左から右へ進み、札には案件名・顧客・見込み金額・受注予定日など、会議で見たい項目だけを載せます。
段階を図にすると、案件は左から右へ進みます。
実際のカンバンは、たとえばこんな画面です。

- 列が、左から「リード・提案・見積提出・交渉・受注」と並ぶ
- カードに、案件名・顧客・見込み金額・確度・受注予定日が載り、会議で見たい項目だけになっている
段階の決めかた
「次にやること」で区切る
段階は、細かくしすぎないのがコツです。5〜7個ほどが扱いやすい数です。区切りは「担当者の行動が変わるところ」にします。見積を出したら「見積提出」、返事を待っているなら「交渉」というように、次にやることが違えば別の列にします。
言葉の意味を会社でそろえる
「提案」が人によって違うと、カンバンの意味がなくなります。たとえば「見積を渡したら見積提出、価格の話が始まったら交渉」と、一言で決めておきます。
失注も大事な記録
失注の札を捨てずに残し、理由を一言書いておくと、次の提案の材料になります。
カンバンで会議が変わる
- 営業会議の前の「状況の書き直し」がいらなくなる
- 札を動かすのは担当者本人。更新が自然に進む
- 受注予定日が近いのに前の段階にいる案件に気づける
受注予定日の側から見るなら、カレンダーのビューが便利です。

- 日付のところに、受注予定日の案件名が出る(例は9月16日の「保守契約の更新」)
- 右上の「月・週・日」で、見る範囲を切り替えられる
使い始めの落とし穴
カンバンは見た目がわかりやすい分、「札を動かす人」が決まっていないと止まります。段階を進める責任は、案件の担当者本人にします。会議で「更新されていない札」を責めるのではなく、「なぜ動かせなかったか」を聞くと、段階の定義の曖昧さが見つかります。
最初の数週間は、営業の全員で同じ時間にカンバンを開き、一緒に動かしてみるのがおすすめです。
- 段階を5〜7個にした
- 段階の言葉の意味を、一言で決めた
- 札を動かす人を、案件の担当者本人にした
- 最初の数週間は、全員で同じ時間に動かした
まとめ
- カンバンは、商談を付箋のように動かして進み具合を見る方法
- 段階は5〜7個、次にやることが変わる区切りにする
- 段階の言葉の意味を、会社でそろえておく
- 滞っている列や、失注の理由が、次の手につながる
Formia でやるなら
案件・商談管理のひな形には、段階(リード・提案・見積提出・交渉・受注・失注)の項目があり、カンバンのビューで段階ごとの列に札が並びます。カードを別の列へ動かすと段階の項目が直ります(ワークフローのあるアプリでは、ワークフローのボタンで進めます)。作りかたは カンバンビュー を見てください。
