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CHAPTER 09 6 / 10

現場の要望を集めて直す

現場の「ここが使いにくい」を逃さず集め、優先順位をつけて直し、直したことを伝えるまでの流れを紹介します。要望の受け口の作り方、断るときの伝え方、小さく直して早く返すコツも解説します。

約5分で読めます

サトルさんユウキ工藤さんフォミ ★★ ふつう
現場を巻き込む・定着させるのイメージ
現場改善ノートの目次(章と記事の一覧)
1. 現場改善とノーコードの基本
2. 紙・Excel からの卒業
3. 日報・報告を変える
4. 点検・保守・品質を変える
5. 申請・承認・稟議を変える
6. 営業・顧客・案件を変える
7. 在庫・備品・資産を変える
8. アプリづくりの考えかた
9. 現場を巻き込む・定着させる
10. データ活用と帳票
11. 失敗しないための注意
この記事の内容

この記事でわかること

  • 要望を集めて直す4つの流れがわかる
  • 優先順位のつけ方がわかる
  • 直したあとに伝える大切さがわかる

「ここ、使いにくいんだけど」と言われて、「あとで見ておきます」のまま半月たっていませんか。

工藤さん
工藤さん日報の「天気」の欄な。毎日同じだ。いらん。
ユウキ
ユウキそれ、半月前にも誰かに言われたんですけど、直せてなくて……。
サトルさん
サトルさん要望は、聞くだけでは減りません。「集める・決める・直す・伝える」の流れを回しましょう。
工藤さん
工藤さん流れ? 大げさだな。
サトルさん
サトルさん小さな流れで十分です。順番に説明しますね。

要望は、放っておくと消える

現場の声は、そのままにしておくと、すぐ消えます。立ち話で聞いて「あとで見ておきます」と言ったまま、忘れてしまうことは多いものです。言った人も「どうせ直らない」と感じて、そのうち言わなくなります。

そこで、要望が集まる場所と、直す流れを先に作ります。

4つのステップ

  1. 1集める
  2. 2決める
  3. 3直す
  4. 4伝える
要望を回す4つの段階

この図は、要望を扱う流れです。最後の「伝える」から、次の「集める」に戻るところが大切です。

1. 集める

要望の出し方は、できるだけ簡単にします。

  • アプリのそばに、要望の窓口(連絡先や専用の入力画面)を置く
  • 朝礼や定例で、一言だけ聞く時間をとる
  • 相談役が、現場で聞いたことを書きとめておく

要望は、「何が困るか」「どこで困るか」を書いてもらうと、あとで判断しやすくなります。

たとえば、1件の画面の右側に、こんな「やりとり」の欄があります。気づいたことを、その場に残せます。

経費精算の1件の画面。右側に「コメント」「変更の履歴」「進み具合」の切り替えがある
経費精算の1件の画面。右側に「コメント」「変更の履歴」「進み具合」の切り替えがある
  • コメント欄に、困ったことを書いて残せる
  • 「変更の履歴」で、いつ誰が直したかを後から見られる

2. 決める

集めた要望は、全部は直せません。次の2つの軸で、優先順位をつけます。

手間の小ささ →
余裕があれば

手間は小さいが効果も小さい

すぐ直す

手間が小さく効果が大きい

見送る

手間が大きく効果も小さい

計画して直す

効果は大きいが手間もかかる

効果 →
要望を直す順番の考え方

この図は、要望を2つの軸で分けたものです。右上の「すぐ直す」から手をつけます。

「毎日使う画面の、毎回の手間」は、効果が大きい要望です。まず、ここから直します。

3. 直す

直すときは、小さく、早くを心がけます。1つの要望に、数日以内に何かしら返せると、現場は「聞いてもらえた」と感じます。大きな要望は、小さな部分から先に直します。

4. 伝える

直したら、必ず、言った人に伝えます。「天気の欄は、いらないという意見があったので、外しました」と、一言添えます。見送るときも、理由を伝えます。

要望の「中身」を読む

要望は、そのまま直すとは限りません。たとえば「入力が面倒」という声の裏に、「入力する項目が多すぎる」「同じことを何度も書く」といった原因が隠れていることがあります。言葉どおりではなく、困りごとのほうを見ると、本当の改善につながります。

工藤さん
工藤さん天気は、写真で十分わかる。外してくれ。
ユウキ
ユウキそれなら、写真の欄を目立つ位置に動かしましょう。
サトルさん
サトルさん外す前に、集計で使っていないかを確かめてから直します。
工藤さん
工藤さんほう、ちゃんと確認するんだな。

要望を、ためすぎない

要望を一度にまとめて直そうとすると、時間がかかり、「聞いてもらえていない」と思われます。週に1回、30分だけ「要望を見る時間」を決めておくと、小さな直しを回し続けられます。

要望の一覧は、現場の人にも見える形にしておくと、「もう出ている話だ」とわかり、重複も減ります。直した日付を添えておくと、改善の歩みがそのまま記録になります。

直したことを伝える手間は、仕組みにできる場面もあります。たとえば、こんな自動化の一覧があります。

タスクの自動化の一覧。「いつ」「すること」の1文で、作られたときや期限の3日前に知らせる設定が並ぶ
タスクの自動化の一覧。「いつ」「すること」の1文で、作られたときや期限の3日前に知らせる設定が並ぶ
  • 「いつ → すること」の形で、知らせる条件を決める
  • オンとオフを切り替えるスイッチが右にある

まとめ

  • 要望は、集める場所と直す流れを作らないと消えてしまう
  • 「集める → 決める → 直す → 伝える」を、小さく回す
  • 優先は、効果の大きさと手間の小ささで決める
  • 直しても、見送っても、言った人に必ず伝える
  • 言葉どおりでなく、困りごとの中身を見る
フォミ
フォミ直したことを伝えるまでが、改善です。伝わると、次の要望が集まります。

Formia でやるなら

Formiaのレコードの画面には、コメントや変更の履歴がまとまっています。アプリに関する相談を、コメントに残していく使い方もできます。お知らせの使い方は 通知を使う、画面や項目を直す手順は 改訂履歴 を見てください。

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