CHAPTER 10 7 / 8
『誰がいつ変えた』を残す
「いつの間にか数字が変わっていた」を防ぐには、誰がいつ何を変えたかの記録が欠かせません。変更履歴と監査ログの違い、残す範囲、見るときの注意を、総務・品質の例で紹介します。
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現場改善ノートの目次(章と記事の一覧)
1. 現場改善とノーコードの基本
2. 紙・Excel からの卒業
3. 日報・報告を変える
4. 点検・保守・品質を変える
5. 申請・承認・稟議を変える
6. 営業・顧客・案件を変える
8. アプリづくりの考えかた
9. 現場を巻き込む・定着させる
10. データ活用と帳票
この記事の内容
この記事でわかること
- 変更履歴と監査ログの違いがわかる
- 持ち出しの記録が大切な理由がわかる
- 記録を残す目的の伝え方がわかる
報告したときと、いまで、合計が違っている。誰が直したのか、誰にもわからない。そんな経験はありませんか。
記録が残らないと、困ること
データが変わったとき、誰が・いつ・何を・どう変えたかがわからないと、次のような困りごとが起きます。
- 数字が合わない原因が、探せない
- 間違いを直した人を、確認できない
- 取引先や監査で、説明を求められても答えられない
- 悪意がなくても、誤って消したことに気づけない
記録を残すことは、人を疑うためではありません。間違いに早く気づき、安心して仕事をするためのものです。
2種類の記録
「変えた記録」には、大きく2つの種類があります。
| 種類 | 何を残すか | 主に使う人 |
|---|---|---|
| 変更履歴 | 記録の中身が、どう変わったか(前と後) | 現場・事務。「この金額は、いつ変わった?」 |
| 監査ログ | 誰が、いつ、何をしたか(ログイン・閲覧・持ち出しなど) | 管理者。「誰が、このデータを書き出した?」 |
- 申請
金額 8,000円
- 金額を直す
8,000円 から 12,000円 へ
- 承認
承認者が確認
この図は、1件の記録が変わっていく様子の例です。変更履歴があれば、「いつ・誰が・何を」を順にたどれます。
変更履歴
1件の記録について、**項目ごとに「変更前」と「変更後」**を並べて見られます。経費の金額が8,000円から12,000円に変わったとき、誰がいつ直したのかが、すぐわかります。
また、消されたデータを、戻せる仕組みがあれば、うっかり削除にも対応できます。
たとえば、1件の画面の右側に、変更の履歴の切り替えがあります。

- 「変更の履歴」のタブに、変わった回数が出る
- 同じ場所で、コメントのやりとりも残せる
監査ログ
こちらは、操作そのものの記録です。ログイン、記録の閲覧、データの書き出し、帳票の出力などが、並びます。
管理の画面の監査ログは、たとえば、こんな見た目です。

- 1行に、操作した人・操作の内容・日時が並ぶ
- 上の欄で、操作・操作した人・期間から絞り込める
特に大切なのが、持ち出しの記録です。書き出しや帳票の出力は、データが社外に出る入り口だからです。
残す・見る・守るの決めごと
残す期間
記録は、永久には保存できません。どれくらいの期間、残すかを決めておきます。法令や取引先の決まりがある場合は、それに合わせます。
見る人
記録そのものにも、個人情報や秘密が含まれます。見られる人を絞り、必要なときにだけ確認します。
消せない・直せない
記録は、あとから直せないことが大切です。直せると、証拠にならなくなります。
「見られている」ではなく「守られている」
記録を残すと、現場が「監視されている」と感じることがあります。導入するときは、目的を伝えることが欠かせません。「責めるためではなく、間違いを早く見つけるため、取引先や監査で安心して説明するため」と伝えます。
次の図は、記録を残す仕組みを入れるときの確認リストです。
- 記録を残す期間を決めた
- 記録を見られる人を、絞った
- 持ち出し(書き出し・帳票)の記録を、確かめる人を決めた
- 現場に、記録を残す目的を伝えた
まとめ
- 誰がいつ何を変えたかの記録は、間違いに早く気づくための仕組み
- 変更履歴は、記録の前と後。監査ログは、操作そのもの
- 持ち出し(書き出し・帳票)の記録は、特に大切
- 残す期間・見る人を決め、記録は直せないようにする
- 導入するときは、責めるためではない、と目的を伝える
Formia でやるなら
Formiaのアプリには、一覧の「変更履歴」があり、変えた項目の前と後を見られます。消したレコードは、権限のある人が戻せます。管理の画面の監査ログには、ログイン・閲覧・持ち出しなどが並び、編集や削除はできません。詳しくは 監査ログ と レコードの画面 を見てください。