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CHAPTER 10 7 / 8

『誰がいつ変えた』を残す

「いつの間にか数字が変わっていた」を防ぐには、誰がいつ何を変えたかの記録が欠かせません。変更履歴と監査ログの違い、残す範囲、見るときの注意を、総務・品質の例で紹介します。

約6分で読めます

玲子さんサトルさんフォミ ★★ ふつう
データ活用と帳票のイメージ
現場改善ノートの目次(章と記事の一覧)
1. 現場改善とノーコードの基本
2. 紙・Excel からの卒業
3. 日報・報告を変える
4. 点検・保守・品質を変える
5. 申請・承認・稟議を変える
6. 営業・顧客・案件を変える
7. 在庫・備品・資産を変える
8. アプリづくりの考えかた
9. 現場を巻き込む・定着させる
10. データ活用と帳票
11. 失敗しないための注意
この記事の内容

この記事でわかること

  • 変更履歴と監査ログの違いがわかる
  • 持ち出しの記録が大切な理由がわかる
  • 記録を残す目的の伝え方がわかる

報告したときと、いまで、合計が違っている。誰が直したのか、誰にもわからない。そんな経験はありませんか。

玲子さん
玲子さんサトルさん、先月の経費の合計が、報告したときと今で、違っているんです。
サトルさん
サトルさん誰かが、あとで金額を直したのかもしれませんね。
玲子さん
玲子さんExcelのときは、よくありました。誰が直したのか、誰にもわからなくて……。
サトルさん
サトルさん「誰がいつ変えたか」の記録があれば、すぐ追えます。仕組みで残しましょう。

記録が残らないと、困ること

データが変わったとき、誰が・いつ・何を・どう変えたかがわからないと、次のような困りごとが起きます。

  • 数字が合わない原因が、探せない
  • 間違いを直した人を、確認できない
  • 取引先や監査で、説明を求められても答えられない
  • 悪意がなくても、誤って消したことに気づけない

記録を残すことは、人を疑うためではありません。間違いに早く気づき、安心して仕事をするためのものです。

2種類の記録

「変えた記録」には、大きく2つの種類があります。

種類何を残すか主に使う人
変更履歴記録の中身が、どう変わったか(前と後)現場・事務。「この金額は、いつ変わった?」
監査ログ誰が、いつ、何をしたか(ログイン・閲覧・持ち出しなど)管理者。「誰が、このデータを書き出した?」
  1. 申請

    金額 8,000円

  2. 金額を直す

    8,000円 から 12,000円 へ

  3. 承認

    承認者が確認

変更の記録の例(架空)

この図は、1件の記録が変わっていく様子の例です。変更履歴があれば、「いつ・誰が・何を」を順にたどれます。

変更履歴

1件の記録について、**項目ごとに「変更前」と「変更後」**を並べて見られます。経費の金額が8,000円から12,000円に変わったとき、誰がいつ直したのかが、すぐわかります。

また、消されたデータを、戻せる仕組みがあれば、うっかり削除にも対応できます。

たとえば、1件の画面の右側に、変更の履歴の切り替えがあります。

顧客の1件の画面。右側に「コメント」「変更の履歴」「進み具合」の切り替えがある
顧客の1件の画面。右側に「コメント」「変更の履歴」「進み具合」の切り替えがある
  • 「変更の履歴」のタブに、変わった回数が出る
  • 同じ場所で、コメントのやりとりも残せる

監査ログ

こちらは、操作そのものの記録です。ログイン、記録の閲覧、データの書き出し、帳票の出力などが、並びます。

管理の画面の監査ログは、たとえば、こんな見た目です。

監査ログ。誰がいつ何をしたかが、新しい順に並ぶ
監査ログ。誰がいつ何をしたかが、新しい順に並ぶ
  • 1行に、操作した人・操作の内容・日時が並ぶ
  • 上の欄で、操作・操作した人・期間から絞り込める

特に大切なのが、持ち出しの記録です。書き出しや帳票の出力は、データが社外に出る入り口だからです。

残す・見る・守るの決めごと

残す期間

記録は、永久には保存できません。どれくらいの期間、残すかを決めておきます。法令や取引先の決まりがある場合は、それに合わせます。

見る人

記録そのものにも、個人情報や秘密が含まれます。見られる人を絞り、必要なときにだけ確認します。

消せない・直せない

記録は、あとから直せないことが大切です。直せると、証拠にならなくなります。

「見られている」ではなく「守られている」

記録を残すと、現場が「監視されている」と感じることがあります。導入するときは、目的を伝えることが欠かせません。「責めるためではなく、間違いを早く見つけるため、取引先や監査で安心して説明するため」と伝えます。

玲子さん
玲子さん金額を直したのは、承認前に確認した私でした。履歴に、理由もちゃんと残ってました。
サトルさん
サトルさん記録があれば、すぐに説明がつきます。
玲子さん
玲子さん犯人探しではなく、安心のための仕組みですね。

次の図は、記録を残す仕組みを入れるときの確認リストです。

  • 記録を残す期間を決めた
  • 記録を見られる人を、絞った
  • 持ち出し(書き出し・帳票)の記録を、確かめる人を決めた
  • 現場に、記録を残す目的を伝えた
記録を残すときの確認リスト

まとめ

  • 誰がいつ何を変えたかの記録は、間違いに早く気づくための仕組み
  • 変更履歴は、記録の前と後。監査ログは、操作そのもの
  • 持ち出し(書き出し・帳票)の記録は、特に大切
  • 残す期間・見る人を決め、記録は直せないようにする
  • 導入するときは、責めるためではない、と目的を伝える
フォミ
フォミ記録は、疑うためでなく、助けてもらうためのものです。

Formia でやるなら

Formiaのアプリには、一覧の「変更履歴」があり、変えた項目の前と後を見られます。消したレコードは、権限のある人が戻せます。管理の画面の監査ログには、ログイン・閲覧・持ち出しなどが並び、編集や削除はできません。詳しくは 監査ログ と レコードの画面 を見てください。

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