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CHAPTER 05 8 / 9

『いま誰の机にある?』を見える化

申請が「いま誰の手元にあるか」を見えるようにすると、承認待ちの問い合わせが減り、遅れにも早く気づけます。状態・担当・期限の見せかたを紹介します。見える化を朝の習慣にする方法も紹介します。

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玲子さんナナユウキフォミ ★★ ふつう
申請・承認・稟議を変えるのイメージ
現場改善ノートの目次(章と記事の一覧)
1. 現場改善とノーコードの基本
2. 紙・Excel からの卒業
3. 日報・報告を変える
4. 点検・保守・品質を変える
5. 申請・承認・稟議を変える
6. 営業・顧客・案件を変える
7. 在庫・備品・資産を変える
8. アプリづくりの考えかた
9. 現場を巻き込む・定着させる
10. データ活用と帳票
11. 失敗しないための注意
この記事の内容

この記事でわかること

  • 見せたい4つの情報がわかる
  • 立場ごとに見え方が違うとわかる
  • 遅れに気づく工夫がわかる

「あの申請、いまどこにあるの?」と聞かれても、すぐには答えられない。申請の居場所が見えないこと自体が、遅れの原因になります。

ナナ
ナナ玲子さん、私の見積りの稟議、いまどこにありますか?
玲子さん
玲子さん部長のところのはずだけど、確認してみるわね。
ナナ
ナナさっき見たら、もう課長を通ってたんですか?
玲子さん
玲子さんそれが、私にもわからないの。聞いて回らないと。
ユウキ
ユウキ状態が見えたら、聞かなくて済みますね。

見えないと、聞いて回ることになる

申請の「いまの場所」が見えないと、次のことが起きます。

  • 申請者が、承認者に何度も確認する
  • 総務が、問い合わせの電話を受けて、紙を探す
  • 承認者は、自分の手元にいくつたまっているかわからない
  • 遅れても、誰も気づかない

見えないこと自体が、遅れの原因になります。

見せたい4つの情報

申請の見える化では、次の4つを表示します。

情報意味例
状態いま、どの段階か上長承認待ち
担当いま、誰が持っているか高田さん
期限いつまでに対応が必要か明日まで(過ぎたら赤)
履歴これまでの経緯誰が・いつ・どう進めたか

この4つが1つの画面に出ていれば、「いま誰の番か」が一目でわかります。

たとえば、経費精算の1件の画面です。いまの状態は、上の帯に出ます。

経費精算の1件の画面。上の帯に「上長承認待ち」「経理確認待ち」「支払済み」「差し戻し」の状態が並び、右側にコメント・変更の履歴・進み具合のタブがある
経費精算の1件の画面。上の帯に「上長承認待ち」「経理確認待ち」「支払済み」「差し戻し」の状態が並び、右側にコメント・変更の履歴・進み具合のタブがある
  • 帯で、いまの状態が濃い色で示される
  • 右側の「変更の履歴」「進み具合」のタブで、経緯を確かめられる

立場ごとの見え方

見える化は、立場で必要な見え方が違います。

1申請者

自分の申請の状態と、止まっている場所

2承認者

自分が対応すべき申請の一覧(期限の近い順)

3総務・管理者

止まっている申請、期限切れの申請

4上長・経営

申請の件数や承認までの日数の傾向

立場ごとに、見たい情報は違う

特に承認者には、「自分の担当」が一覧で出ることが大切です。探しに行かなくても、やることがそこに並びます。

ホーム画面。右側の「自分の担当」に、稟議の申請が状態(社長決裁)と期限つきで並ぶ
ホーム画面。右側の「自分の担当」に、稟議の申請が状態(社長決裁)と期限つきで並ぶ
  • 「自分の担当」に、番号・件名、いまの状態、期限が1行で出る
  • 承認者は、ここを開けば、自分の番の申請から順に処理できる

遅れに気づく工夫

状態や期限が見えるだけでなく、遅れに自動で気づく仕掛けもあります。

  • 期限を過ぎた申請を、色で目立たせる
  • 一定時間たったら、担当者に催促が届く
  • さらに遅れたら、上長に回る
  • 一覧を状態ごとに分けて、止まっている申請を探しやすくする
期限を過ぎる色で目立つ担当者に催促一定時間たつと上長に回るさらに遅れたら
遅れに自動で気づく流れ

経費精算のデモでは、「上長承認待ち」の期限を過ぎたら担当者に催促する設定が、自動化の一覧に並びます。

経費精算の自動化の一覧。「上長承認待ち」の期限を過ぎたとき担当者に催促する、という行がワークフローで決めたものとして並ぶ
経費精算の自動化の一覧。「上長承認待ち」の期限を過ぎたとき担当者に催促する、という行がワークフローで決めたものとして並ぶ
  • 「いつ」「すること」の1文で、催促のルールが読める
  • ワークフローで決めたものは、ここでは読むだけで、直すときは「ワークフローで直す」から進む

状態ごとに分けたカンバンの形にすれば、止まっている申請も探しやすくなります。

経費精算のカンバンビュー。上長承認待ち・経理確認待ち・支払済み・差し戻しの列に申請のカードが並ぶ
経費精算のカンバンビュー。上長承認待ち・経理確認待ち・支払済み・差し戻しの列に申請のカードが並ぶ
  • 列ごとに件数が出ているので、たまっている状態がわかる
玲子さん
玲子さん催促を人がしなくていいなら、気が楽ね。
ナナ
ナナ自分の申請が、いまどこにあるかも、いつでも見られますね。

見える化を朝の習慣にする

見える化した情報は、見る習慣がないと使われません。承認者は朝、「自分の担当」を開いて、期限の近い順に処理する。総務は週に一度、止まっている申請の一覧を確認する。こうした小さな習慣を決めておくと、見える化が「飾り」にならず、待ち時間の短縮につながります。

見える化の画面は、見る人の立場を考えて作ります。申請者には「自分の申請が今どこか」だけ、承認者には「自分の番の一覧」だけ。余計な情報を減らすと、画面が使われ続けます。

  • 承認者が、朝に「自分の担当」を開く
  • 期限の近い順に処理する
  • 総務が、週に一度、止まっている申請を確認する
  • 画面は、見る人に必要な情報だけにしぼる
見える化を使い続けるための習慣

まとめ

  • 申請の「いまの場所」が見えないと、聞いて回る手間が生まれる
  • 状態・担当・期限・履歴の4つを1画面で見せる
  • 申請者・承認者・管理者で、必要な見え方が違う
  • 期限切れの目立たせ方と、自動の催促で、遅れに早く気づける
フォミ
フォミ「いま誰の番か」が見えれば、待ち時間は半分になります。

Formia でやるなら

Formiaの1件の画面には、右上に「進み具合」が出て、いまの状態・担当・期限(過ぎると赤)・移り変わりを確認できます。一覧には状態の列があり、担当者のホームには「自分の担当」が並びます。時間がたったら、担当者に催促したり、上長に回したりもできます。作りかたは 承認の履歴 と 承認の通知 の記事を見てください。

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