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CHAPTER 07 8 / 8

工具・治具の管理

現場で共有する工具や治具の「どこにあるか」「いつ点検するか」を管理する考えかたを解説。置き場所の決めかたと、持ち出し記録を軽くするコツを紹介します。やさしい言葉で説明します。

約5分で読めます

工藤さんユウキ
在庫・備品・資産を変えるのイメージ
現場改善ノートの目次(章と記事の一覧)
1. 現場改善とノーコードの基本
2. 紙・Excel からの卒業
3. 日報・報告を変える
4. 点検・保守・品質を変える
5. 申請・承認・稟議を変える
6. 営業・顧客・案件を変える
7. 在庫・備品・資産を変える
8. アプリづくりの考えかた
9. 現場を巻き込む・定着させる
10. データ活用と帳票
11. 失敗しないための注意
この記事の内容

この記事でわかること

  • 工具・治具管理の三つの基本がわかる
  • 持ち出し記録を軽く続けるコツがわかる
  • 点検や交換の時期の持ちかたがわかる

専用の治具を、十五分探した。そんな日は、一日が長く感じます。

ユウキ
ユウキ工藤さん、あの専用治具、どこですか?
工藤さん
工藤さん……二班の作業台の下にあるはずだ。
ユウキ
ユウキないです。三班の人が、使ってるのかも。
工藤さん
工藤さん使い終わったら、元の場所に戻す。そう決めてたんだがな。
ユウキ
ユウキ十五分探しました。今日はこれで二回目です。

治具や専用工具は、特定の製品や工程のために作られたもので、替えがききません。探す時間もさることながら、なくなると、作業そのものが止まります。

工具・治具管理の三つの基本

三つの基本は、次のとおりです。

1置き場所を決める

定位置と、形跡管理

2持ち出しを記録する

誰が・何を・いつ

3点検・交換の時期を持つ

次回の予定日を決める

工具・治具の管理は、この三つから始める

1. 置き場所を決める

「定位置」を決めて、全員が知っている状態にします。棚や壁に、工具の形を貼る「形跡管理」も、見て分かる有効な方法です。ここに置かれていなければ、誰かが使っている、と一目でわかります。

2. 持ち出しを記録する

定位置から持ち出すときは、「誰が・何を・いつ」を記録します。丁寧に書くより、短くても毎回残ることが大切です。

記録内容
持ち出し工具の名前、使う人、使う場所
返却戻した日と、状態(異常がなかったか)
異常摩耗・破損があれば、備考に残す

持ち出しの流れは、次のとおりです。

定位置から持ち出すその場で状態を直す使う返す戻した日を記録異常があれば備考へ
持ち出しから返却までの流れ。書くのは持ち出す本人

たとえば、こんな画面です。状態と使用者の列があり、誰が何を持っているかが一覧でわかります。

備品・在庫管理の一覧。区分に工具・測定器があり、状態と使用者の列が並ぶ
備品・在庫管理の一覧。区分に工具・測定器があり、状態と使用者の列が並ぶ
  • 「区分」の列で、工具や測定器を見分けられます。
  • 「状態」と「使用者」の列で、持ち出し中かどうかがわかります。

3. 点検・交換の時期を持つ

治具は、使っているうちに摩耗します。精度に影響するものは、定期的な点検や、使用回数での交換の目安を決めます。

  • 点検した日と、次回の予定日
  • 使用回数や期間の目安(わかるものだけ)
  • 異常があったときの連絡先
工藤さん
工藤さん刃物は、見ればわかる。だが、治具の摩耗は、見ただけじゃ分からんこともある。
ユウキ
ユウキ点検の日を記録して、次の予定日が近づいたら、知らせが来るようにしましょうか。
工藤さん
工藤さん……それなら、俺も頼りになる。

現場に根づく工夫

  • 記録するのは、持ち出す本人。事務所へ戻る必要がない形にする
  • 返却されていない工具が、一覧でわかる
  • 高価なもの、替えがきかないものから始める
  • 現場のベテランの意見を、記録の項目に反映する

状態ごとにカードを並べるボードで見ると、持ち出し中のものがひと目でわかります。

備品・在庫管理のカンバン。工具や測定器が状態の列ごとに並ぶ
備品・在庫管理のカンバン。工具や測定器が状態の列ごとに並ぶ
  • 「貸出中」の列が、いま現場に出ているものです。
  • 「修理中」の列で、使えないものがわかります。

管理が「現場の負担」にならないために

工具管理は、厳しくしすぎると、記録されなくなります。管理の目的は、「探す時間を減らす」「摩耗に気づく」の二つです。この目的に直接関わる項目だけに絞ります。

  • 工具ごとに、定位置が決まっている
  • 持ち出す本人が、その場で記録できる
  • 返却されていない工具が、一覧でわかる
  • 点検の次回予定日を持っている

まとめ

  • 治具・工具は、定位置、持ち出し記録、点検の時期の三つで管理する
  • 持ち出しの記録は、短くても毎回残ることが大切
  • 点検の次回予定日を持ち、近づいたら知らせる
  • 現場の負担にならない項目に絞る

Formia でやるなら

備品・在庫管理のアプリを、工具・治具用に使えます。区分に「治具」「工具」を選択肢として持たせ、状態(保管中・貸出中・修理中)と保管場所を管理します(備品管理アプリ、選択項目)。ラベルのバーコードをスマホで読み取って、呼び出すこともできます(QR・バーコードの読み取り)。貸出中だけの一覧は、絞り込みで作れます(絞り込み・並べ替え)。

備品の設計画面。「区分」の選択項目に、ノートPC・モニター・携帯電話・工具・測定器などの選択肢が並ぶ
備品の設計画面。「区分」の選択項目に、ノートPC・モニター・携帯電話・工具・測定器などの選択肢が並ぶ

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