LAN・物理層

SFP(Small Form-factor Pluggable) えすえふぴー

トランシーバー光ファイバースイッチポートSFP+QSFP
SFPについて教えて

簡単に言うとこんな感じ!

SFPはネットワーク機器(スイッチやルーター)に差し込む「小さなアダプター」だよ!光ファイバーや銅線など、ケーブルの種類に合わせて取り換えられるから、1台の機器でいろんな接続方法に対応できるってこと!


SFPとは

SFP(Small Form-factor Pluggable) とは、ネットワークスイッチやルーターなどの機器に装着する、小型の着脱式トランシーバー(送受信モジュール)のことです。光ファイバーや銅線ケーブルとのインターフェースとして機能し、電気信号と光信号を相互に変換する役割を担います。

SFPの最大の特徴は「ホットスワップ(電源を切らずに交換)」対応であることです。用途や距離・ケーブル種別に応じたモジュールをスロットに差し替えるだけで、同一機器でさまざまな接続環境に対応できます。たとえば「この拠点間は光ファイバーで2km接続したい」「サーバーへは短距離の銅線で済ませたい」といった要件を、機器本体を買い替えることなく、SFPモジュールを選ぶだけで柔軟に対応できます。

ビジネスの現場では、データセンターのサーバー接続や拠点間のWAN回線終端など、幅広い場面で使われています。スイッチの仕様書に「SFPポート搭載」と書かれていたら、「光ファイバー等にも対応できる拡張スロットがある」と読み取れます。


SFPの種類と規格

SFPにはいくつかの世代・バリエーションがあり、対応する通信速度や用途が異なります。

規格名最大速度主な用途
SFP1 Gbps一般的なギガビットLAN・拠点間接続
SFP+10 Gbpsデータセンター・サーバー接続
SFP2825 Gbps高密度サーバー接続・クラウド基盤
QSFP / QSFP+40 Gbpsコアスイッチ間・バックボーン
QSFP28100 Gbps大規模データセンター・基幹ネットワーク

光ファイバーの種類による分類

SFPモジュール自体にも「どの光ファイバーを使うか」「何kmまで飛ばせるか」によって種類があります。

種別ファイバー種別最大伝送距離用途イメージ
SX(Short Range)マルチモード最大550mフロア内・建物内
LX(Long Range)シングルモード最大10kmキャンパス・拠点間
EX / ZXシングルモード最大40〜80km広域・都市間
RJ-45(銅線)Cat5e/Cat6 UTPケーブル最大100m短距離・既存配線流用

覚え方:「SFP=差し替えるアダプター」

Swap Freely Pluggable(自由に差し替えOK!)」と覚えると意味がイメージしやすいよ。本当はSmall Form-factorだけど、「自由に交換できる小さなアダプター」というイメージで正解です。


歴史と背景

  • 1990年代後半:通信装置のトランシーバーはほとんどが機器に固定実装されており、ケーブル種別が変わると機器ごと交換が必要だった
  • 2001年頃:業界標準として GBIC(Gigabit Interface Converter) が普及するも、モジュールが大きく搭載密度に限界があった
  • 2002年:GBICを小型化した SFP(Small Form-factor Pluggable) が登場。SFF委員会(Small Form Factor Committee)がマルチソース合意(MSA)として仕様を公開し、複数ベンダー間での互換性が確保された
  • 2009年頃:10Gbps対応の SFP+ が普及。データセンター向けの需要急増に対応
  • 2013年〜:25G対応の SFP28、40G/100G対応の QSFP28 が登場し、クラウド・仮想化時代のネットワーク要件に対応
  • 現在:400G・800G対応の QSFP-DDOSFP などさらなる高速化も進み、AI・大規模データセンターの基盤として不可欠な技術となっている

SFPとQSFPの比較・構造

SFPシリーズは「ポートの大きさ・レーン数・速度」で整理すると全体像が掴みやすくなります。

SFPファミリー 速度・レーン構成比較 SFP 1 Gbps 1レーン 1G × 1 一般LAN 拠点間 🔌 SFP+ 10 Gbps 1レーン 10G × 1 サーバー接続 DC間 🔌 QSFP+ 40 Gbps 4レーン 10G × 4 コアSW間 バックボーン 🔌 QSFP28 100 Gbps 4レーン 25G × 4 大規模DC AI基盤 🔌 ← 小・安価           大・高速 → ※ QSFPはSFPより物理的に大きいコネクター形状(Q = Quad = 4レーン)

純正品 vs サードパーティ品

SFPモジュールは機器メーカー(Cisco・Juniper・HPEなど)の純正品と、他社製のサードパーティ品があります。

比較軸純正品サードパーティ品
価格高め(数万円〜)安価(数千円〜)
互換性確実機器によっては認証エラーが出る場合も
保守サポートベンダー保証ありベンダー保証対象外になることも
品質安定メーカーによって差がある

実務ポイント:ベンダーサポート契約を重視する場合は純正品を、コスト削減が優先でありテスト済みメーカーを使う場合はサードパーティ品を、と使い分けるのが一般的です。


関連する規格・RFC

規格・番号内容
SFF-8472SFPモジュールの管理インターフェース(診断機能)の仕様。デジタル光モニタリング(DOM)を定義
SFF-8431SFP+の電気仕様を定めたマルチソース合意(MSA)
IEEE 802.3ae10ギガビットイーサネットの標準規格。SFP+が準拠する基盤規格
IEEE 802.3ba40G/100Gイーサネット規格。QSFP+・QSFP28が対応

関連用語