LAN・物理層

ジャンボフレーム じゃんぼふれーむ

ジャンボフレームMTU9000バイトギガビットEthernetiSCSI
ジャンボフレームについて教えて

簡単に言うとこんな感じ!

普通のEthernetは荷物1500バイトまでだけど、ジャンボフレームは9000バイトまで積めるビッグトラックだよ。大量データを社内ネットワークで高速転送するサーバー環境で使われてるんだ!


ジャンボフレームとは

ジャンボフレームは、標準のEthernet MTUである1500バイトを超える大きなフレームの総称です。一般的には9000バイト(9KB)のMTUが採用されています。ギガビット以上のEthernet環境で大容量データを効率よく転送するために利用されます。

標準Ethernetでは1500バイトが上限なので、1GBのファイルを転送するには約70万フレームに分割して送る必要があります。ジャンボフレーム(9000バイト)を使うと約12万フレームに減り、ヘッダオーバーヘッドが減り、フレーム処理回数が減るため、CPUへの負荷軽減とスループット向上が期待できます。

ジャンボフレームを使うには、経路上のすべての機器(NIC・スイッチ・ルーター等)がジャンボフレームに対応しており、かつ同じMTUに設定されている必要があります。一部の機器が対応していないと通信が分断されます。


ジャンボフレームのメリット・デメリット

観点メリットデメリット
スループット大容量転送で向上小さいデータの転送では効果薄
CPU負荷フレーム処理回数が減り軽減対応機器が必要
遅延大量転送では遅延が低下1フレームが大きいため遅延が増える場合も
互換性高速ストレージ通信に有効全機器の設定変更が必要

歴史と背景

  • 1998年:Alteon NetworksがジャンボフレームをGigabit Ethernet向けに提案
  • 2000年代iSCSI・NFS・NFSv4などのストレージネットワークで普及
  • 現在:データセンター内の高速ネットワーク、ストレージエリアネットワーク(SAN)で標準的に使用

主な利用シーン

用途理由
iSCSI(ストレージ接続)大容量ブロックデータを効率転送
NFS・CIFS(ファイル共有)サーバー間のファイル転送高速化
VMware vMotion仮想マシンの移行データを効率転送
データベースバックアップ定期的な大量データ転送の効率化
HPC(高性能計算)計算クラスター間の大量データ通信

設定確認コマンド(Linux)

# 現在のMTU確認
ip link show eth0

# MTUを9000に変更(一時的)
ip link set eth0 mtu 9000

# 永続化(/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth0 に追記)
MTU=9000

関連する規格・RFC

規格・RFC番号内容
IEEE 802.3Ethernetフレーム仕様(標準MTU 1500バイト)
RFC 7042Ethernetに関するIANAの考慮事項

(ジャンボフレーム自体はIEEE標準ではなくベンダー拡張のため、公式RFCは存在しない)


関連用語