契約・法務

基本契約書(MSA) きほんけいやくしょ

基本契約マスターサービス契約MSA個別契約継続的取引フレームワーク契約
基本契約と個別契約って何が違うの?

簡単に言うとこんな感じ!

基本契約は「このベンダーとこれからも取引するときの共通ルール」を決める土台の契約書で、個別契約は「今回の案件の具体的な内容」を決める契約書だよ!毎回一から契約を結び直す手間を省いて、安心して継続取引できる仕組みなんだ。


基本契約書(MSA)とは

基本契約書(MSA:Master Service Agreement) とは、特定のベンダーと継続的に取引を行う際に、共通して適用されるルール・条件をまとめた契約書です。個々の発注ごとに締結する「個別契約(個別発注書)」と組み合わせて使います。

基本契約で「権利・義務・責任の範囲・秘密保持・紛争解決方法」などの共通事項を定め、個別契約で「作業内容・金額・納期・成果物」などの案件固有の事項を定める構造が一般的です。

継続的なシステム保守・運用委託や、複数フェーズにわたる開発プロジェクトでは、基本契約を一度締結すれば、その後の発注は個別契約書1枚で済むため、業務効率が大幅に向上します。


基本契約と個別契約の構造

基本契約書(MSA)
├── 目的・定義
├── 秘密保持義務
├── 知的財産権の帰属
├── 損害賠償・免責
├── 契約解除条件
└── 準拠法・管轄裁判所

    ↓ 個別案件ごとに

個別契約書 / 注文書
├── 作業内容・成果物
├── 納期・スケジュール
├── 契約金額・支払条件
└── 特記事項

基本契約書に含まれる主な条項

条項内容
知的財産権成果物の著作権・所有権の帰属先
瑕疵担保(保証)納品物の不具合対応期間と範囲
再委託外注(孫請け)を認めるか否か
秘密保持NDAを基本契約に包含するケース
不可抗力自然災害・戦争等での免責条件
有効期間通常1〜3年で自動更新条項を含む

歴史と背景

  • 1990年代ITアウトソーシングの普及とともに長期継続契約の基本枠組みが必要になる
  • 2000年代:SI企業との長期保守契約が一般化し、基本契約+個別契約の形式が定着
  • クラウド時代以降:SaaS利用規約・データ処理契約(DPA)との組み合わせが増加

関連用語

  • NDA — 秘密保持契約。基本契約書に包含されることも多い
  • 契約形態 — 請負・準委任など契約の種類
  • SLA — サービスレベル合意。基本契約または個別契約に添付
  • 保守契約 — 基本契約の枠組みで締結されることが多い
  • ベンダーマネジメント — 基本契約を軸にしたベンダー管理