LAN・物理層

ネットワーク構成図 ねっとわーくこうせいず

トポロジー物理構成図論理構成図ネットワーク設計IPアドレスセグメント
ネットワーク構成図について教えて

簡単に言うとこんな感じ!

社内のパソコン・サーバー・ルーター・スイッチがどう繋がっているかを「地図」にしたものだよ!「どこに何があって、どう通信しているか」が一目でわかるから、トラブル対応や新システムの導入検討にめちゃくちゃ役立つんだ!


ネットワーク構成図とは

ネットワーク構成図とは、社内や拠点のネットワークを構成する機器・回線・セグメントを図として可視化したドキュメントです。パソコン・サーバー・ルーター・スイッチ・ファイアウォールといった機器の配置と、それぞれがどのように接続されているかを示します。

ネットワーク構成図には大きく分けて「物理構成図」と「論理構成図」の2種類があります。物理構成図は機器の設置場所やケーブルの接続を中心に描き、論理構成図はIPアドレスVLAN(仮想LAN)といった通信経路・論理的なグルーピングを中心に描きます。実務では両方を用意することが多く、障害対応・設計変更・セキュリティ審査など様々な場面で参照されます。

ITシステムを発注・管理する立場では、ベンダーから「現状のネットワーク構成図を提出してください」と求められることが非常に多いです。構成図があると、新サービスを繋ぎ込む際の影響範囲の確認や、セキュリティ上の弱点の把握がスムーズになります。「うちにそんな図はない」という組織も多いですが、まず作ることがIT管理の第一歩とも言えます。


物理構成図と論理構成図の違い

ネットワーク構成図の2大分類を押さえておくと、ベンダーとの会話でも困りません。

項目物理構成図論理構成図
主な記載内容機器の設置場所・ケーブル種別・ポート番号IPアドレス・サブネット・VLAN・経路
誰が使うネットワーク担当者・工事業者設計者・セキュリティ担当者
よく使う場面機器交換・ケーブル増設通信経路の確認・ファイアウォール設定
更新タイミング機器追加・移設時IPアドレス変更・VLAN変更時

覚え方

物理は”現物”、論理は”頭の中”」と覚えると簡単!物理構成図は機器の実物の繋がりを、論理構成図はデータが流れる”見えない道”を描くものです。

よく登場する主な機器アイコン

アイコン(通称)機器名役割
🔷 雲インターネット/WAN外部との接続を象徴
🔶 ルータールーター異なるネットワーク間を中継
🔹 スイッチL2/L3スイッチ同一LAN内の機器を束ねる
🛡️ 壁ファイアウォール通信の許可・遮断を管理
🖥️ 箱サーバー・PC端末・サービスの提供側

歴史と背景

  • 1970年代〜: ARPANETの時代から、ネットワーク担当者は手書きで接続図を管理していた
  • 1990年代: TCP/IPの普及・LAN構築が企業に広がり、構成図の必要性が急増。Visioなどのダイアグラムツールが登場
  • 2000年代: インターネット接続・DMZ(非武装地帯)・VLANなどの概念が一般化し、論理構成図の重要性が増す
  • 2010年代: クラウド環境の台頭により、オンプレミス(社内設置)とクラウドが混在する「ハイブリッド構成図」が登場
  • 2020年代: ゼロトラストセキュリティの流行で「どこに何が繋がっているか」の可視化がセキュリティ監査の必須項目に。draw.io・Lucidchart・Mermaidなどのクラウドツールが普及

物理構成図と論理構成図の対応イメージ

ネットワーク構成図は「物理」と「論理」の2層で考えると整理しやすいです。下図のように、同じ機器でも描く目的によって表現が変わります。

ネットワーク構成図の2層構造 物理構成図 「現物の繋がり」を描く インターネット ルーター L2スイッチ PC×10台 サーバー 対応 論理構成図 「IPアドレス・経路」を描く WAN: 203.0.113.0/30 GW: 192.168.1.1 VLAN10 192.168.10.0/24 VLAN20 192.168.20.0/24 .10〜.200 (PC) .10〜.20 (SV) ※ IPアドレスは RFC 5737 の例示用アドレス

主なネットワーク構成図ツール

ツール名特徴向いている人
Microsoft Visio業界標準。豊富なネットワーク用ステンシルIT部門・専任担当者
draw.io(diagrams.net)無料・ブラウザで動作。Google Drive連携可コストを抑えたい中小企業
Lucidchartクラウド型・共同編集が得意チームで共同管理したい場合
Cacoo日本語サポートが充実日本語環境で使いたい場合
Mermaidテキストでコード化できるエンジニアチーム・Git管理したい場合

関連する規格・RFC

規格・RFC番号内容
RFC 1918プライベートIPアドレス空間の定義(192.168.x.x など)
RFC 5737文書・例示用のIPアドレス範囲(203.0.113.0/24 など)
RFC 4007IPv6スコープ付きアドレスアーキテクチャ

関連用語

  • IPアドレス — ネットワーク上の機器を識別する番号。構成図に必ず記載される
  • サブネット — ネットワークを分割する単位。論理構成図の基本要素
  • VLAN — 仮想的にLANを分割する技術。論理構成図でよく登場
  • ルーター — 異なるネットワークをつなぐ機器。構成図の中心に描かれることが多い
  • スイッチ — LAN内の機器を束ねる集線装置
  • ファイアウォール — 通信の許可・遮断を管理するセキュリティ機器
  • DMZ(非武装地帯) — 外部と内部の中間に置くネットワーク領域
  • トポロジー — ネットワーク機器の接続形態(スター型・バス型など)の総称