システム開発

マルチクラウド・ハイブリッドクラウド まるちくらうど・はいぶりっどくらうど

マルチクラウドハイブリッドクラウドクラウド戦略ベンダーロックインオンプレミス可用性
マルチクラウド・ハイブリッドクラウドについて教えて

簡単に言うとこんな感じ!

マルチクラウドは「AWS・Azure・GCPなど複数のクラウドを使い分ける」戦略、ハイブリッドクラウドは「自社サーバーとクラウドを組み合わせる」戦略だよ! どちらも「1社に依存しない」「規制のある情報は社内で管理する」などの理由で使われるんだ!


マルチクラウド・ハイブリッドクラウドとは

マルチクラウドは、複数のクラウドプロバイダー(AWS・Azure・Google Cloudなど)を組み合わせてシステムを運用する戦略です。一方のサービスが障害になっても別のクラウドで継続できる「可用性の向上」や、各クラウドの得意な機能を使い分ける「ベストオブブリード」アプローチが主な動機です。

ハイブリッドクラウドは、自社のオンプレミス環境(社内データセンター・プライベートクラウド)とパブリッククラウドを接続・統合する構成です。個人情報・機密データはオンプレミスに置きながら、処理能力が必要な時だけクラウドにバースト(拡張)する使い方が典型的です。

金融・医療・行政など規制が厳しい業界では「個人情報はクラウドに置けない」という制約があることも多く、ハイブリッドクラウドが選択されます。


マルチクラウド vs ハイブリッドクラウド

観点マルチクラウドハイブリッドクラウド
構成複数のパブリッククラウドを組み合わせオンプレミス+パブリッククラウド
主な目的ベンダーロックイン回避・機能最適化規制対応・セキュリティ・コスト最適化
管理複雑さ高い(複数クラウドの管理が必要)中程度(オンプレとクラウドの統合)
主なユーザー大規模エンタープライズ規制業界・既存インフラ保持企業
ネットワーク接続クラウド間接続専用線VPNでオンプレと接続

代表的なユースケース

ユースケース分類説明
東日本→西日本クラウドへの災害対策マルチクラウドリージョン障害への備え
機密データは社内・処理はクラウドでハイブリッドデータレジデンシー要件対応
AIはGoogle Cloud、ワークロードはAWSでマルチクラウド各クラウドの強みを活用
繁忙期のみクラウドで処理能力を拡張ハイブリッドクラウドバースティング

歴史と背景

  • 2006年 — AWSがEC2・S3を開始。パブリッククラウドの幕開け
  • 2010年 — Azure・GCPの台頭で「マルチクラウド」という選択肢が現実に
  • 2013年 — VMware・AWSの提携など、オンプレとクラウドを統合する製品が登場
  • 2018年Google AnthosAzure ArcAWS Outpostsが登場。ハイブリッド・マルチクラウド管理プラットフォームが充実
  • 2019年 — RightScaleの調査で大企業の84%がマルチクラウドを採用していることが判明
  • 2020年代 — コロナ禍でのクラウド急拡大と、その後のコスト最適化でマルチクラウド・ハイブリッド戦略の重要性が増大

クラウド構成の全体像

マルチクラウド・ハイブリッドクラウドの構成例 オンプレミス ・基幹システム ・個人情報DB ・機密データ ・レガシーシステム AWS ・Webアプリ ・データ分析 ・バックアップ (メインクラウド) Google Cloud ・機械学習/AI ・BigQuery分析 ・DR(災害対策) (AIで活用) 専用線/VPN 連携 マルチクラウド管理プラットフォーム Google Anthos / Azure Arc / HashiCorp Terraform 複数クラウドとオンプレを一元管理

関連する規格・RFC

規格・名称内容
ISO/IEC 17788クラウドコンピューティングの基本概念・用語の国際規格
ISO/IEC 27017クラウドサービスの情報セキュリティ管理ガイドライン
NIST SP 800-145クラウドコンピューティングの定義(IaaS/PaaS/SaaSなど)

関連用語