ハイブリッドクラウド設計 はいぶりっどくらうどせっけい
ハイブリッドクラウドオンプレミスクラウド連携データ主権段階的クラウド移行
ハイブリッドクラウド設計について教えて
簡単に言うとこんな感じ!
「クラウドに全部移せない事情がある部分はオンプレに残して、それ以外はクラウドで動かす」という組み合わせ設計のこと。現実的なDXの進め方だよ!
ハイブリッドクラウド設計とは
ハイブリッドクラウド設計とは、オンプレミスのプライベートインフラとパブリッククラウドを組み合わせ、ワークロードの特性に応じて最適な環境で処理する設計アプローチです。
「全部クラウドへ」が難しい理由は様々あります。法規制による国内データ保管要件、基幹系レガシーシステムの移行コスト、機密データのセキュリティ要件、既存のハードウェア投資など。ハイブリッドクラウドはこれらの現実的な制約を受け入れた上で、段階的なクラウド活用を可能にします。
ワークロードの配置判断
| オンプレが向くワークロード | クラウドが向くワークロード |
|---|---|
| 機密性の高い個人情報・顧客データ | 変動の大きいWebフロントエンド |
| 超低レイテンシが必要なリアルタイム処理 | 開発・テスト環境 |
| 規制でデータ国外移転が禁じられている | バックアップ・アーカイブ |
| 大型の既存システム(SAP等) | AI・機械学習トレーニング |
| 特殊ハードウェア依存の処理 | グローバルユーザー向けCDN/フロント |
代表的なアーキテクチャパターン
クラウドバースト型
通常はオンプレで処理し、負荷が急増したときのみクラウドへオーバーフローさせます。
フロント・バック分離型
ユーザー向けのフロントエンド(WebやAPI)はクラウドで動かし、基幹DBや重要データはオンプレに残す構成。
データレイク型
オンプレの各種データをクラウドのデータレイクへ同期させ、分析・AI処理はクラウド側で実施。
歴史と背景
2010年代前半は「クラウドファースト」が声高に叫ばれましたが、多くの大企業は既存システムの制約から一気に移行できず、オンプレと共存する「ハイブリッド」状態が続きました。MicrosoftはこれをAzure Stackで早期に捉え「オンプレでAzureを動かす」製品を投入。2019年以降はAWS Outposts、Google Distributed Cloudと各社がオンプレ向け製品を相次いでリリース。ハイブリッドは「過渡期の状態」ではなく「戦略的選択肢」として定着しています。
設計チェックリスト
関連用語
- オンプレ〜クラウド間のネットワーク — 接続手段の詳細
- クラウドバースティング — 負荷増時のクラウド活用
- マルチクラウド戦略 — 複数クラウドを使う場合の戦略