ユーザージャーニーとは何か

ユーザージャーニーとは、見込み客がサービスや商品を知ってから購入・問い合わせに至るまでの一連の行動・体験・感情の流れを可視化したものです。「カスタマージャーニー」とも呼ばれ、Webサイトの外(SNS・口コミ・紹介)からサイト内の動線、問い合わせ完了後のフォローアップまでを一本の線で捉えます。

多くの中小企業のホームページは「サービスを紹介するページを作る」という発想で設計されています。しかしユーザーは「最初からサービスページを探している」わけではありません。「困っていること」「解決策の候補」「比較検討」「信頼できる会社かどうかの確認」というプロセスを経て、初めて問い合わせに至ります。この流れを設計しないサイトは途中で離脱を招きます。

タッチポイント設計の考え方

タッチポイントとは、ユーザーが企業と接触するすべての接点を指します。Webサイトだけでなく、Google検索結果・Googleビジネスプロフィール・SNS・紹介・名刺・チラシなどもタッチポイントです。

ユーザージャーニーを設計するときは、各タッチポイントで「ユーザーが何を感じ・何を求めているか」を考えます。

ユーザージャーニーの典型的な流れ(BtoB中小企業の例) 認知 検索・SNS 口コミ・紹介 興味・調査 ブログ・事例 サービス概要 比較検討 料金・実績 会社概要・声 決断・行動 CTA・フォーム 問い合わせ 継続・紹介 メール・LINE 口コミ・紹介 各ステージで「必要なコンテンツ」が異なる

神戸・兵庫の製造業を例にすると、「神戸 金属加工 小ロット」で検索した担当者は、まずどんな加工ができるかを知りたい段階です。いきなり問い合わせフォームに誘導するのではなく、技術事例・対応素材・納期の目安などを提供して信頼を形成することが先決です。

ファネルとの関係

ファネル(漏斗)はマーケティングで用いられる概念で、多数のユーザーが認知から検討・行動へと絞り込まれていく過程を表します。ユーザージャーニーとファネルは似た概念ですが、ファネルが「離脱率をどう下げるか」という量的な視点であるのに対し、ユーザージャーニーは「各段階でユーザーが何を感じ何を求めるか」という質的・感情的な視点が加わります。

サイトのアクセス解析でよく見られる「トップページは見られているのに問い合わせが少ない」状態は、ファネルの中段(興味・比較段階)のコンテンツが不足しているサインです。ユーザージャーニーを作成することで、どの段階に穴があるかを特定できます。

まとめ

ユーザージャーニーを設計することは、「売り込むための導線」を作ることではなく「ユーザーの疑問に順番に答えるコンテンツを整備すること」です。認知から問い合わせまでの各ステージに必要な情報を揃えることで、神戸・兵庫の中小企業のホームページもCV率を着実に高めることができます。