広域イーサネット こういきいーさねっと
広域イーサネットWANL2接続VLAN拠点間接続イーサネット
広域イーサネットについて教えて
簡単に言うとこんな感じ!
広域イーサネットは「社内LANをそのまま遠くの拠点まで延ばしたもの」だよ。東京と大阪の拠点が、まるで同じフロアにあるかのようにつながる。IPアドレスの設計を変えなくていいから便利なんだ!
広域イーサネットとは
広域イーサネットは、通信キャリアが提供するWANサービスの一種で、イーサネット(L2)レベルで複数拠点を接続します。IP-VPNがIPレイヤー(L3)で接続するのに対し、広域イーサネットはデータリンク層(L2)で接続するため、IPアドレス体系を変更せずに複数拠点をフラットなネットワークとして扱えます。
仕組みの核心はVLAN(Virtual LAN)の延伸です。キャリア網内にVLANを設定し、各拠点のスイッチをそのVLANに接続することで、物理的に離れた拠点が同一ネットワークセグメントとして振る舞います。
メリット:既存のIPアドレス設計を維持できる、ルーターなしのL2接続が可能、拠点追加が容易。デメリット:ブロードキャストドメインが広がるため、設計次第でネットワーク効率が低下する場合があります。
広域イーサネットの接続形態
| 形態 | 概要 |
|---|---|
| ポイント・トゥ・ポイント | 2拠点間を1対1で接続 |
| マルチポイント | 複数拠点を1つの共通イーサネットで接続(フルメッシュ) |
| ハブ&スポーク型 | 中心拠点(ハブ)と複数の末端拠点(スポーク)を接続 |
歴史と背景
- 1990年代末:Ethernetの低コスト化を背景にWANへの適用が検討開始
- 2000年代初頭:MEF(Metro Ethernet Forum)が標準化推進
- 2000年代中頃:国内キャリアが広域イーサネットサービスを相次ぎ提供開始
- 2010年代:クラウド接続や仮想化対応でさらに需要が拡大
- 現在:SD-WANとの組み合わせや、データセンター間接続(DCI)でも活用
IP-VPNと広域イーサネットの比較
| 項目 | IP-VPN | 広域イーサネット |
|---|---|---|
| 接続レイヤー | L3(IPレイヤー) | L2(データリンク層) |
| ルーティング | キャリアが担当 | ユーザーが設計 |
| ブロードキャスト | 抑制される | 拠点間に伝播 |
| 既存IP設計の維持 | 再設計が必要な場合あり | 維持しやすい |
| 向いている用途 | 多拠点・階層的ネットワーク | フラット統合・DC間接続 |
関連する規格・RFC
| 規格 | 内容 |
|---|---|
| MEF 6.3 | イーサネットサービス定義標準 |
| IEEE 802.1Q | VLAN タギング規格 |
| IEEE 802.1ad | QinQ(スタックドVLAN)規格 |
関連用語
- WAN — 広域ネットワーク全般
- IP-VPN — L3で接続するキャリアVPN
- SD-WAN — ソフトウェア制御WANサービス
- 帯域保証・ベストエフォート — 通信品質の保証方式