Exabeam えぐざびーむ
簡単に言うとこんな感じ!
Exabeamは、社内の「いつもと違う行動」をAIが自動で見つけてくれるセキュリティツールだよ!たとえば「この人、深夜に突然大量のファイルをダウンロードしてる…」みたいな怪しい動きを、ログの海から自動で検出してくれるんだ。不正アクセスや内部不正を早期に発見するためのセキュリティ製品ってこと!
Exabeamとは
Exabeamは、SIEM(シーム:Security Information and Event Management) と UEBA(ユーバ:User and Entity Behavior Analytics) を組み合わせたセキュリティプラットフォームです。2013年にシリコンバレーで創業したExabeam社が提供しており、企業内のあらゆるログ・イベント情報を収集・分析して、脅威をいち早く検出することを目的としています。
従来のSIEMは「あらかじめ決めたルールに合致したら警告を出す」という仕組みでしたが、Exabeamの最大の特徴は 機械学習による行動ベースライン(普段の行動パターン)の自動構築 です。「このユーザーは普段こういう行動をする」という正常状態を学習し、そこからの逸脱を自動でスコアリングして検出します。これにより、ルールを書かずとも未知の脅威や内部不正を発見しやすくなります。
特にSOC(Security Operations Center:セキュリティ監視センター)での運用効率化に強みがあり、アラートの優先順位付けやインシデント調査の自動化によって、アナリストの作業負荷を大幅に削減できる 点が企業に評価されています。
Exabeamの主要機能と構造
| 機能名 | 内容 |
|---|---|
| ログ収集・正規化 | ファイアウォール・AD・クラウドなど多様なソースからログを収集し、統一フォーマットに変換 |
| 行動ベースライン構築(UEBA) | ユーザー・デバイスごとに「普段の行動」を機械学習で自動モデル化 |
| リスクスコアリング | 異常行動を検出するたびにスコアを加算し、危険度を数値で可視化 |
| タイムライン表示 | ユーザーの行動を時系列で自動整理し、調査時間を大幅短縮 |
| 自動調査・SOAR連携 | インシデント発生時に調査ステップを自動実行し、対応を半自動化 |
| 脅威ハンティング | 蓄積されたログをさかのぼって能動的に脅威を探索 |
UEBAの「リスクスコア」の考え方
通常行動 ─────────────── ベースライン(正常)
↑
ここから外れるほどスコアUP
↓
異常行動 ── 深夜ログイン+大量DL+VPN接続 ──→ 高スコア → アラート
スコアは単一のイベントでなく、複数の小さな異常の組み合わせ で上昇します。「一つひとつは大したことないけど、組み合わさると危険」というパターンを捉えられるのが強みです。
主な検出対象の脅威
- 内部不正(退職予定者の情報持ち出しなど)
- アカウント乗っ取り(フィッシング等でパスワードが漏れたケース)
- ラテラルムーブメント(攻撃者が社内を横移動して権限を昇格させる動き)
- 不審なデータ持ち出し(大量ダウンロード・外部転送)
歴史と背景
- 2013年:元Splunk・RSA幹部らがExabeam社を創業。UEBAに特化した製品としてスタート
- 2015〜2017年:SIEMとUEBAの融合製品として市場に投入。Gartner Magic Quadrantに登場し始める
- 2018年:「Exabeam Advanced Analytics」を中心とした製品ファミリーを拡充。日本市場でも採用事例が増加
- 2020〜2021年:クラウドネイティブ版「Exabeam Fusion SIEM」を発表。SaaSとして提供開始
- 2022年:LogRhythm(競合SIEM大手)との統合を発表。エンタープライズ市場でのシェア拡大
- 現在:生成AI・LLMを活用した自然言語での脅威調査機能も追加され、次世代SOC基盤として進化中
SIEMは「ログを集めてルールでアラートを出す」という20年来の課題(アラートが多すぎて人手が追いつかない問題)を、機械学習で解決しようという流れの中でExabeamは登場しました。
競合製品との比較
主要なSIEM・UEBA製品とExabeamの特徴を比較します。
| 製品名 | 提供形態 | UEBAの強み | 主なターゲット |
|---|---|---|---|
| Exabeam | クラウド・オンプレ | 行動ベースライン・タイムライン | 中〜大企業 |
| Splunk Enterprise Security | クラウド・オンプレ | 豊富なデータソース連携 | 大企業・技術力高い組織 |
| Microsoft Sentinel | クラウド(Azure) | Microsoft製品との親和性 | Microsoft環境の企業 |
| IBM QRadar | クラウド・オンプレ | 長年の実績・エコシステム | 大企業・金融・官公庁 |
| LogRhythm | オンプレ中心 | 国内コンプライアンス対応 | 中〜大企業 |
導入時の実務ポイント
システム発注・選定の立場から押さえておくべきポイントをまとめます。
導入前に確認すべきこと
- ログソースの種類と量:どのシステムのログを取り込むか。Active Directory・クラウドサービス・ファイアウォールなど、対応コネクタの数が重要
- 運用体制:SOCチームがいるか、アラート対応の担当者を用意できるか(ツールを入れても見る人がいないと意味がない)
- ライセンス体系:取り込むログ量(GB/日)やユーザー数で課金されるケースが多い。想定より高額になりやすいので注意
Exabeamが特に向いている組織
- 社員数が多く、内部不正リスクへの対策 を強化したい
- 既存SIEMのアラートが多すぎて、トリアージ(優先度判断)に疲弊しているSOCチームがある
- クラウドとオンプレミスが混在していて、統合ログ管理 を求めている
関連用語
- SIEM — ログを一元収集して脅威を検出するセキュリティ情報・イベント管理システム
- UEBA — ユーザーやデバイスの行動を機械学習で分析し異常を検出する技術
- SOC — セキュリティ監視・インシデント対応を担う組織またはセンター
- SOAR — セキュリティインシデントへの対応を自動化・オーケストレーションする仕組み
- EDR — エンドポイント(PCやサーバー)の脅威をリアルタイム検出・対応するセキュリティツール
- 脅威インテリジェンス — 攻撃者の手口・IoC情報を収集・共有してセキュリティ強化に活用するデータ
- インシデント対応 — セキュリティ事故が発生した際の対処・復旧・再発防止の一連のプロセス
- ゼロトラスト — 「社内だから安全」を前提にせず、常に認証・検証するセキュリティ設計思想