プロジェクトメンバー ぷろじぇくとめんばー
簡単に言うとこんな感じ!
プロジェクトメンバーとは、あるプロジェクトを動かすために集まったチームの一員のことだよ。映画の撮影クルーみたいなもので、監督・カメラマン・俳優それぞれに役割があって、みんなで1本の映画を完成させるんだ!
プロジェクトメンバーとは
プロジェクトメンバーとは、特定の目標を達成するために期間・予算・目的が定められたプロジェクトに参加し、それぞれの役割を担う人々の総称です。社内の情報システム担当者、外部のベンダー担当者、業務部門の担当者など、立場の異なる様々な人がひとつのチームを構成します。
プロジェクトにおいては全員が同じ作業をするわけではなく、役割(ロール) が明確に割り当てられることが重要です。「誰が決める人で、誰が手を動かす人なのか」があいまいだと、作業の重複や抜け漏れが発生し、プロジェクトが停滞する原因になります。
システム発注・導入プロジェクトでは、発注側(お客様側)とベンダー側それぞれにメンバーが存在します。発注側のビジネスパーソンも「プロジェクトメンバー」の一員であり、要件を伝える・決定を下す・進捗を確認するといった重要な役割を担っています。
プロジェクトメンバーの主な役割
プロジェクトには様々な役割があります。以下は典型的なシステム導入プロジェクトにおける役割の一覧です。
| 役割名 | 主な責任 | よくいる人 |
|---|---|---|
| プロジェクトオーナー(PO) | 最終意思決定・予算承認 | 部長・役員クラス |
| プロジェクトマネージャー(PM) | 進行管理・課題解決・メンバー調整 | リーダー・主任クラス |
| 業務担当者(ユーザー代表) | 要件定義・テスト・現場調整 | 各部門の担当者 |
| ITアーキテクト | システム全体の設計・技術方針決定 | ベンダー上流SE |
| 開発エンジニア | 実装・プログラミング | ベンダー開発者 |
| テスター | 品質確認・不具合検出 | QA担当者 |
| PMO(プロジェクト管理支援) | 議事録・進捗管理・報告資料作成 | 事務局スタッフ |
覚え方:「決める・動かす・繋ぐ」の三役
プロジェクトメンバーは大きく3タイプで整理できます。
- 決める人(PO・PM)→ 意思決定・優先順位付け
- 動かす人(エンジニア・テスター)→ 実際の成果物を作る
- 繋ぐ人(業務担当者・PMO)→ 現場とシステムをつなぐ翻訳者
この3つがそろわないとプロジェクトはうまく回りません。
発注側メンバーが担うべき具体的なタスク
発注側のビジネスパーソンがプロジェクトで担う代表的な作業を整理すると次のとおりです。
歴史と背景
- 1950年代〜 アメリカ国防総省やNASAが大規模兵器・宇宙開発プロジェクトを推進する中で、複数の組織・専門家を横断するチーム編成の必要性が認識された
- 1969年 PMI(プロジェクトマネジメント協会) が設立。プロジェクト管理を体系化する動きが本格化
- 1987年 PMIが PMBOK(Project Management Body of Knowledge) を初版公開。プロジェクトメンバーの役割・責任範囲の定義が標準化された
- 1990年代〜 IT業界でのシステム開発プロジェクトが急増し、「発注側メンバー」「ベンダーメンバー」の役割分担が重要な課題として認識される
- 2000年代〜 アジャイル開発の普及により、固定的な役割よりも自己組織化チーム(メンバー全員が協調して役割を柔軟に担う)の概念が広まった
- 2010年代〜 リモートワークやグローバルプロジェクトの増加で、非同期コミュニケーションを前提にしたメンバー管理が標準化
メンバーの責任を明確にするRACIチャート
プロジェクトで「誰が何をするのか」があいまいになるのを防ぐ代表的な手法が RACIチャート(レイシーチャート)です。RACI は以下の4つの役割区分の頭文字をとったものです。
| 記号 | 英語 | 意味 |
|---|---|---|
| R | Responsible | 実際に作業を実行する人 |
| A | Accountable | 最終的な責任を持つ人(承認者) |
| C | Consulted | 相談・意見をもらう人(双方向) |
| I | Informed | 結果を報告・共有する人(一方向) |
RACIチャートの例(システム要件定義フェーズ)
| タスク | PM | 業務担当者 | IT担当者 | 役員 |
|---|---|---|---|---|
| 要件ヒアリング実施 | A | R | C | I |
| 要件定義書レビュー | R | C | C | A |
| 仕様承認 | I | I | I | A |
RACIチャートを作ることで「Aが二人いる(責任が分散している)」「Rがいない(誰も作業しない)」といった問題を事前に発見できます。
メンバー構成の全体像
関連する規格・RFC
| 規格・文書 | 内容 |
|---|---|
| PMBOK(PMI発行) | プロジェクト管理の知識体系。メンバーの役割・責任範囲の定義を含む国際標準的ガイドライン |
| ISO 21500 | プロジェクトマネジメントの国際規格。PMBOKと整合性が高く、メンバー管理の考え方を含む |
| PRINCE2 | 英国発のプロジェクト管理手法。役割(ロール)と責任の明確化を特に重視した体系 |
関連用語
- プロジェクトマネージャー — チーム全体の進行を管理し、課題解決の中心を担うリーダー的役割
- ステークホルダー — プロジェクトの結果に利害関係を持つすべての人・組織
- RACI — 役割と責任を4区分で可視化するプロジェクト管理のフレームワーク
- プロジェクトスコープ — プロジェクトで「やること・やらないこと」の範囲を定義したもの
- PMO — プロジェクト管理を支援・標準化する専門の事務局機能
- アジャイル開発 — 小さいチームが短期サイクルで機能を積み上げる柔軟な開発手法
- ベンダー — システムや製品・サービスを提供する外部事業者
- 要件定義 — システムに何をさせるかを言語化・文書化するプロセス