スタティックルート・ダイナミックルート すたてぃっくるーと・だいなみっくるーと
スタティックルートダイナミックルート静的経路動的経路ルーティングプロトコル
スタティックルート・ダイナミックルートについて教えて
簡単に言うとこんな感じ!
スタティックルートは「手書きの地図」、ダイナミックルートは「リアルタイムナビ」みたいなものだよ。手書きは変えない限り更新されないけど、ナビは渋滞を自動検知して別ルートを提案してくれるのと同じ関係なんだ!
スタティックルート・ダイナミックルートとは
スタティックルート(静的経路)は、管理者が手動でルーティングテーブルに設定した経路です。変更するには手動で再設定が必要です。シンプルで予測可能な動作が利点ですが、ネットワーク変更時の管理工数が増えます。
ダイナミックルート(動的経路)は、ルーティングプロトコル(OSPF・BGP・RIP・EIGRPなど)を使って自動的に経路情報を交換・更新します。障害が発生すると自動的に迂回ルートに切り替わる自己回復性があり、大規模ネットワークに適しています。
スタティックとダイナミックの比較
| 項目 | スタティック | ダイナミック |
|---|---|---|
| 設定方法 | 手動 | プロトコルが自動 |
| 障害時の対応 | 手動変更が必要 | 自動的に迂回ルートへ |
| 設定の複雑さ | シンプル | プロトコルの理解が必要 |
| スケーラビリティ | 小規模向け | 大規模向け |
| セキュリティ | 予測可能で安全 | プロトコルの脆弱性リスク |
| 主な用途 | 末端ネットワーク、フォールバック | 企業基幹、ISP間 |
歴史と背景
- 1981年:IP設計当初からスタティックルーティングが使われる
- 1982年:RIPがルーティングプロトコルの先駆けとして登場
- 1988年:OSPFが提案・標準化。ダイナミックルーティングが本格普及
- 1994年:BGP-4が標準化。インターネット規模のルーティングが可能に
- 現在:企業内はOSPF、インターネット間はBGPが一般的
Administrative Distance(AD)
同じ宛先への経路が複数ある場合、どのルーティングソースを信頼するかを決める値がAD(管理距離)です。値が小さいほど優先されます。
| ルーティングソース | デフォルトAD(Ciscoの場合) |
|---|---|
| 直接接続(Connected) | 0 |
| スタティックルート | 1 |
| EIGRP(内部) | 90 |
| OSPF | 110 |
| RIP | 120 |
| BGP(外部) | 20 |
スタティックルート設定例(Linux)
# 192.168.2.0/24 へのルートを 192.168.1.1 経由で追加
ip route add 192.168.2.0/24 via 192.168.1.1
# デフォルトルートの設定
ip route add default via 192.168.1.254
# 現在のルーティングテーブル確認
ip route show
関連する規格・RFC
| 規格・RFC番号 | 内容 |
|---|---|
| RFC 2328 | OSPF(ダイナミックルーティングプロトコル) |
| RFC 4271 | BGP-4(インターネット間ルーティング) |
| RFC 2453 | RIPv2 |
関連用語
- ルーティングテーブル — スタティック・ダイナミック両方が記録される
- BGP — インターネット規模のダイナミックルーティングプロトコル
- OSPF — 企業ネットワークで一般的なダイナミックルーティングプロトコル
- デフォルトゲートウェイ — スタティックルートで設定されることが多い