OSPF おーえすぴーえふ
OSPFOpen Shortest Path FirstリンクステートDijkstra企業内ルーティング
OSPFについて教えて
OSPFとは
OSPF(Open Shortest Path First)は、企業内ネットワーク(AS内)で広く使われるリンクステート型ルーティングプロトコルです。RFC 2328(OSPFv2・IPv4用)とRFC 5340(OSPFv3・IPv6用)で標準化されています。
OSPFの動作原理は「リンクステート(Link State)」です。各ルーターはLSA(Link State Advertisement)というパケットを使って自分のリンク情報をネットワーク全体に伝播します。全ルーターが同じLSDB(Link State Database)を共有し、Dijkstraのアルゴリズムで各ルーター自身が最短経路ツリーを計算します。
RIPのような「距離ベクトル型」(隣から聞いた情報を丸ごと信じる)と異なり、OSPFは全体のトポロジーを把握した上で経路を計算するため、ループが起きにくく、収束が速く、大規模ネットワークに適しています。
OSPFの主要概念
| 概念 | 内容 |
|---|---|
| Hello パケット | 隣接関係(ネイバー)の確立・維持に使う |
| LSA(Link State Advertisement) | リンク情報の広告。7種類ある |
| LSDB(Link State Database) | 全LSAを保存したデータベース |
| SPFアルゴリズム | DijkstraでLSDBから最短経路ツリーを計算 |
| コスト | インターフェースの帯域幅から計算する経路指標 |
| エリア | 大規模ネットワークを分割する単位(バックボーンエリア=Area 0) |
歴史と背景
- 1988年:OSPFv1がRFC 1131で初稿
- 1991年:OSPFv2がRFC 1247で標準化
- 1998年:RFC 2328でOSPFv2が現在の形に整備
- 2008年:OSPFv3(IPv6対応)がRFC 5340で整備
- 現在:企業LAN・データセンター・クラウドプロバイダーの内部ルーティングで広く使用
OSPFの近隣関係確立フロー
関連する規格・RFC
| 規格・RFC番号 | 内容 |
|---|---|
| RFC 2328 | OSPFv2(IPv4) |
| RFC 5340 | OSPFv3(IPv6) |
| RFC 3623 | OSPFグレースフルリスタート |
関連用語
- ルーティングテーブル — OSPFが学習した経路を記録する
- BGP — AS間で使われるOSPFの対比プロトコル
- OSPFエリア設計 — 大規模OSPFのネットワーク設計
- OSPF LSA — OSPFの経路情報広告の詳細