ルーティング

Segment Routing・SRv6 せぐめんとるーてぃんぐ・えすあーるぶいろく

Segment RoutingSRv6MPLSトラフィックエンジニアリングソースルーティング
Segment Routing・SRv6について教えて

簡単に言うとこんな感じ!

パケットの「経路を送信元側で指定する」次世代ルーティング技術だよ。「このパケットはルーターA→B→Dの順で通って」という指示をパケット自体に書き込める。SRv6はIPv6アドレスを経路の指示書として使う最新版なんだ!


Segment Routing・SRv6とは

Segment Routing(SR)は、転送経路をパケットのヘッダー(セグメントリスト)に書き込む「ソースルーティング」の現代的な実装です。各ルーターでの転送判断を不要にし、ネットワーク全体の制御をシンプルにすることで、トラフィックエンジニアリング(TE)の複雑さを大幅削減します。

SRには2種類があります。SR-MPLSMPLSラベルスタックでセグメントを表現し、既存MPLS設備と共存できます。SRv6はIPv6アドレス(128bit)をセグメント識別子(SID:Segment ID)として使い、MPLSラベルが不要になります。SRv6ではSRH(Segment Routing Header)という拡張ヘッダーで経路リストを携帯します。


SR-MPLSとSRv6の比較

項目SR-MPLSSRv6
データプレーンMPLSラベルスタックIPv6拡張ヘッダー(SRH)
SID20bit MPLSラベル128bit IPv6アドレス
MPLS不要不要(ラベルを使うが仕組みはSR)完全不要
普及状況既存MPLS環境で採用中急速に普及中(特にISP
IPv6依存なしあり

歴史と背景

  • 2013年:Cisco・Juniper等がSegment Routingを提案
  • 2015年:RFC 8402でSRアーキテクチャが標準化
  • 2018年:SRv6の基本仕様がRFC 8754として標準化
  • 2020年以降:ソフトバンク・NTT・ChinaMobile等の大手キャリアがSRv6を本番導入

SRv6の動作イメージ

SRv6のセグメントリストによる経路指定 送信元 ルーターA ルーターB 宛先 SRHに書かれたセグメントリスト(経路指示書) [SID-A(ルーターA)→ SID-B(ルーターB)→ SID-Dest(宛先)] 各ルーターは次のSIDに向けて転送するだけ(単純な処理) SIDはIPv6アドレス形式。中間ルーターはSRH更新のみで複雑な判断不要

関連する規格・RFC

規格・RFC番号内容
RFC 8402Segment Routingアーキテクチャ
RFC 8754SRv6 Segment Routing Header
RFC 9252BGP SRv6 Service

関連用語

  • MPLS — SR-MPLSで連携する従来技術
  • BGP — SRポリシーを配布するBGP SR拡張
  • IS-IS — SRv6のSIDをIS-ISで配布する実装が多い