MPLS えむぴーえるえす
MPLSMulti-Protocol Label SwitchingラベルスイッチングLSPVPN
MPLSについて教えて
MPLSとは
MPLS(Multi-Protocol Label Switching)は、IPパケットに短い固定長のラベル(20bit)を付加し、そのラベルだけを見て高速転送するプロトコルです。RFC 3031で標準化されています。
通常のIPルーティングは各ルーターで宛先IPを参照してルーティングテーブルを検索しますが、MPLSではパケット入口(LER:Label Edge Router)でラベルを付与し、中間ルーター(LSR:Label Switch Router)はラベルだけを見てスイッチングします。これによりルーティング処理が高速化されます。ラベルの転送経路をLSP(Label Switched Path)と呼びます。
MPLSはVPN(MPLS-VPN)・QoS・トラフィックエンジニアリング(MPLS-TE)などの基盤技術として広く使われています。
MPLSの主な用途
| 用途 | 説明 |
|---|---|
| MPLS L3 VPN | 異なる拠点間をVPNトンネルで接続(ISP提供の閉域網) |
| MPLS L2 VPN | イーサネットをMPLSで延伸(E-LINE/VPLS) |
| MPLS-TE | 帯域確保や迂回路のトラフィックエンジニアリング |
| Fast Reroute | プリ計算した迂回路で50ms以内の障害回復 |
歴史と背景
- 1997年:Cisco TagSwitching等の独自実装が競争
- 2001年:RFC 3031でMPLSアーキテクチャが標準化
- 2000年代:ISPのバックボーン・企業WAN(MPLS-VPN)として大普及
- 2010年代以降:SDN・クラウドWANに移行が進むが、キャリアコアネットワークでは現役
MPLSラベル転送の仕組み
関連する規格・RFC
| 規格・RFC番号 | 内容 |
|---|---|
| RFC 3031 | MPLSアーキテクチャ |
| RFC 3032 | MPLSラベルスタックエンコーディング |
| RFC 4364 | MPLS L3 VPN |
| RFC 3209 | MPLS-TE(RSVPによるTE) |
関連用語
- Segment Routing・SRv6 — MPLSの次世代技術
- BGP — MPLS VPNのルート配布にBGPを使用
- IS-IS — MPLSのTE情報配布によく使われる