ルーティング

MPLS えむぴーえるえす

MPLSMulti-Protocol Label SwitchingラベルスイッチングLSPVPN
MPLSについて教えて

簡単に言うとこんな感じ!

パケットに短い「ラベル」を貼って、IPアドレスを毎回見るより高速に転送する仕組みだよ。レストランで「テーブル3番の料理」と番号で指示するようなイメージ。VPNや高速通信の基盤として大手ISPのネットワークで使われてるんだ!


MPLSとは

MPLS(Multi-Protocol Label Switching)は、IPパケットに短い固定長のラベル(20bit)を付加し、そのラベルだけを見て高速転送するプロトコルです。RFC 3031で標準化されています。

通常のIPルーティングは各ルーターで宛先IPを参照してルーティングテーブルを検索しますが、MPLSではパケット入口(LER:Label Edge Router)でラベルを付与し、中間ルーター(LSR:Label Switch Router)はラベルだけを見てスイッチングします。これによりルーティング処理が高速化されます。ラベルの転送経路をLSP(Label Switched Path)と呼びます。

MPLSはVPN(MPLS-VPN)・QoS・トラフィックエンジニアリング(MPLS-TE)などの基盤技術として広く使われています。


MPLSの主な用途

用途説明
MPLS L3 VPN異なる拠点間をVPNトンネルで接続(ISP提供の閉域網)
MPLS L2 VPNイーサネットをMPLSで延伸(E-LINE/VPLS)
MPLS-TE帯域確保や迂回路のトラフィックエンジニアリング
Fast Rerouteプリ計算した迂回路で50ms以内の障害回復

歴史と背景

  • 1997年:Cisco TagSwitching等の独自実装が競争
  • 2001年:RFC 3031でMPLSアーキテクチャが標準化
  • 2000年代:ISPのバックボーン・企業WAN(MPLS-VPN)として大普及
  • 2010年代以降SDN・クラウドWANに移行が進むが、キャリアコアネットワークでは現役

MPLSラベル転送の仕組み

MPLSのラベル付与・転送・除去 LER(入口) LSR(中間) LSR(中間) LER(出口) PUSH ラベル付与 SWAP ラベル交換 POP ラベル除去 LSP(Label Switched Path):入口LERで決定した転送経路を全中間ルーターが従う 中間LSRはIPアドレスを参照せずラベルのみでスイッチング → 高速転送 ラベルは20bit(0〜1048575)の整数値。スタック(多段)も可能

関連する規格・RFC

規格・RFC番号内容
RFC 3031MPLSアーキテクチャ
RFC 3032MPLSラベルスタックエンコーディング
RFC 4364MPLS L3 VPN
RFC 3209MPLS-TE(RSVPによるTE)

関連用語