ストレージ

ブロックストレージ ぶろっくすとれーじ

ブロックSANiSCSIボリュームクラウドストレージEBS
ブロックストレージについて教えて

簡単に言うとこんな感じ!

コンピューターから見ると「まるで直接つながったハードディスク」として使えるストレージのことだよ!データを固定サイズの「ブロック」という小さな塊に分けて管理するから、読み書きがとっても速くて、データベースや基幹システムにぴったりなんだ!


ブロックストレージとは

ブロックストレージとは、データを一定サイズの「ブロック」と呼ばれる単位に分割して管理するストレージ方式です。OSやアプリケーションからは、物理的に接続されたハードディスクやSSDと同じように見えるため、高いパフォーマンスと柔軟性を両立できます。

ブロックストレージの最大の特徴は、ファイルシステムやフォルダ構造を持たないことです。データはただの「番号付きブロック」として扱われ、OSやアプリケーション側が独自にファイルシステム(NTFS・ext4など)を構築して使います。これにより、データベースや仮想マシンのディスクなど、速度と信頼性が求められる用途に最適な選択肢となります。

クラウド環境でも広く使われており、AWS の Amazon EBS(Elastic Block Store) や Azure の Azure Managed Disks がその代表例です。サーバーを立ち上げたときに「追加ディスク」として割り当てられるストレージのほとんどがブロックストレージです。


ブロックストレージの仕組みと構造

データは固定サイズの**ブロック(一般的に4KB〜64KB)に分割されて保存されます。それぞれのブロックには固有のアドレス(LBA: Logical Block Address)**が割り当てられ、OS側がどのアドレスにどのデータがあるかを管理します。

概念説明
ブロックデータの最小管理単位(例:512バイト〜64KB)
ボリューム複数のブロックをまとめてOSに提供する論理ディスク
LBA(論理ブロックアドレス)ブロックを識別するための番号
ファイルシステムOS側がボリューム上に構築するデータ管理の仕組み
IOPS1秒あたりの読み書き回数。ブロックストレージの性能指標

接続プロトコルの種類

ブロックストレージへのアクセスには、主に以下のプロトコルが使われます。

プロトコル概要主な用途
Fibre Channel(FC)専用ファイバーケーブルで超高速接続大規模データセンター・基幹系
iSCSIIPネットワーク経由でSCSIコマンドを転送中小規模・コスト重視
NVMe over FabricsNVMeをネットワーク越しに使う最新規格超低遅延・AI/機械学習向け
仮想ブロックデバイスクラウド上で仮想的に提供されるボリュームAWS EBS・Azure Managed Disksなど

覚え方のヒント

ブロックストレージ」はブロック崩しのイメージ!画面全体(データ)が均一な小さいブロックに分かれていて、OSが好きなブロックを直接ピンポイントで読み書きできる、というイメージで覚えよう。


歴史と背景

  • 1950年代〜 IBMがメインフレーム向けに磁気ディスクを開発。ブロック単位でのデータ管理が始まる
  • 1990年代 SCSI(Small Computer System Interface)の普及により、サーバーとストレージを分離する構成が一般的に
  • 1990年代後半〜2000年代 SAN(Storage Area Network) が登場。Fibre Channelを使った高速なブロックストレージ接続が企業に普及
  • 2003年 iSCSI規格(RFC 3720)が策定。既存のIPネットワークを使ったブロックストレージ接続が可能になりコストが大幅低下
  • 2008年 AWSがAmazon EBSをリリース。クラウド上でブロックストレージをAPIで動的に割り当てるモデルが登場
  • 2010年代〜 クラウドへの移行が加速。仮想化・コンテナ環境でのブロックストレージ利用が標準化
  • 2020年代 NVMe over Fabricsなど超低遅延技術の普及。AIや機械学習向けの大規模ストレージ需要が急増

ストレージ種類の比較

ブロックストレージの特徴を理解するために、他の主要なストレージ方式と比較します。

ストレージ方式の比較 ブロックストレージ データ形式:固定サイズブロック アクセス:直接ブロック指定 速度:◎ 非常に高速 用途:DB・VM・OS領域 コスト:高め 例:EBS / SAN / iSCSI ファイルストレージ データ形式:ファイル&フォルダ アクセス:パス指定 速度:○ 普通〜速い 用途:ファイル共有・NAS コスト:中程度 例:NFS / SMB / EFS オブジェクトストレージ データ形式:オブジェクト+メタデータ アクセス:HTTP/API 速度:△ 遅め(大容量向け) 用途:画像・動画・バックアップ コスト:低い 例:S3 / Azure Blob ※ 用途・コスト・速度はいずれも一般的な傾向

クラウドサービスでの呼び方

クラウドサービス名特徴
AWSAmazon EBSEC2インスタンスにアタッチして使う
AzureAzure Managed DisksVMに接続するマネージドディスク
Google CloudPersistent DiskGCEインスタンス向けブロックストレージ
オンプレミスSAN / iSCSI自社データセンターに設置

関連する規格・RFC

規格・RFC番号内容
RFC 3720iSCSI(Internet Small Computer Systems Interface)の仕様
RFC 7143iSCSIプロトコルの改訂版(RFC 3720を更新)
RFC 4171iSNS(Internet Storage Name Service):iSCSIデバイスの名前解決

関連用語

  • オブジェクトストレージ — データをオブジェクト単位で管理するストレージ方式。S3が代表例
  • ファイルストレージ — フォルダ・ファイル構造でデータを管理するストレージ方式
  • SAN(Storage Area Network) — ストレージ専用ネットワーク。Fibre ChannelやiSCSIで構成
  • iSCSI — IPネットワーク越しにブロックストレージへアクセスするプロトコル
  • NAS(Network Attached Storage) — ネットワーク経由でファイル共有を提供するストレージ装置
  • Amazon EBS — AWSが提供するクラウド向けブロックストレージサービス
  • IOPS — ストレージの1秒あたりの入出力回数。性能の主要指標
  • 仮想マシン(VM) — ブロックストレージをOSディスクとして利用する主な対象