クリティカルパス くりてぃかるぱす
クリティカルパスCPMスケジュール管理依存関係プロジェクト管理ネットワーク図
クリティカルパスについて教えて
クリティカルパスとは
クリティカルパス(Critical Path) とは、プロジェクト開始から完了までのタスクのつながりの中で、合計所要期間が最長になる経路のことです。この経路上にあるタスクは「フロート(余裕時間)がゼロ」であり、1つでも遅延するとプロジェクト全体の完了日が遅れます。
クリティカルパスを求める手法を CPM(Critical Path Method、クリティカルパス法) と呼びます。CPMでは、タスクの所要時間・依存関係を整理したネットワーク図(アロー図) を作成し、全経路の合計時間を比較して最長経路を特定します。
実務でのポイントは「クリティカルパス上のタスクに集中してリソースとリスク管理を行う」ことです。余裕があるタスクより、クリティカルパス上のタスクが遅れそうな場合に優先的に人員を投入・課題解決します。発注者側が「テスト協力」「要件確認」などをクリティカルパス上で担当している場合は、特に迅速な対応が求められます。
フロートとクリティカルパス
| 用語 | 説明 |
|---|---|
| フロート(Float / Slack) | タスクが遅れてもプロジェクト完了日に影響しない余裕時間 |
| トータルフロート | プロジェクト全体の完了日を遅らせずに遅延できる最大時間 |
| フリーフロート | 後続タスクの開始日を遅らせずに遅延できる余裕時間 |
| クリティカルタスク | フロートが0(ゼロ)のタスク。クリティカルパスを構成する |
| クリティカルパス | クリティカルタスクをつなぐプロジェクト開始〜終了までの最長経路 |
歴史と背景
- 1957年: デュポン社と レミントンランドがCPM(クリティカルパス法) を開発。化学プラントの保守スケジュール管理に活用
- 1958年: 米海軍がポラリスミサイル開発プロジェクトにPERT(Program Evaluation and Review Technique) を開発。確率論的な工期見積りと組み合わせた類似手法
- 1960年代: CPM・PERTが大型建設・防衛プロジェクトで広く普及。プロジェクト管理の基礎理論として確立
- 1980年代: PCの普及でMicrosoft Projectなどがクリティカルパス自動計算機能を搭載。一般企業でも活用可能になる
- 現在: 多くのプロジェクト管理ツールにCPM計算機能が内蔵。アジャイル環境でもリリース計画策定に活用される
クリティカルパスのイメージ
CPMとPERTの違い
| 比較項目 | CPM | PERT |
|---|---|---|
| 開発年 | 1957年(デュポン) | 1958年(米海軍) |
| 期間の扱い | 確定値(1つの見積り) | 確率的(楽観・通常・悲観の3点) |
| 主な用途 | 繰り返しのある作業(建設・製造) | 不確実性の高い新規開発 |
| 共通点 | ネットワーク図でクリティカルパスを特定 | 同左 |
関連する規格・RFC
| 規格・番号 | 内容 |
|---|---|
| PMBOK 第7版(PMI) | スケジュール・パフォーマンス領域でCPMを中心的手法として説明 |
| ISO 21500 | スケジュール主題グループでネットワーク図・クリティカルパスを規定 |