UDPマルチキャスト・ブロードキャスト ゆーでぃーぴーまるちきゃすと・ぶろーどきゃすと
マルチキャストブロードキャストUDPIGMP一対多通信
UDPマルチキャスト・ブロードキャストについて教えて
UDPマルチキャスト・ブロードキャストとは
TCPは1対1通信(ユニキャスト)専用ですが、UDPは1台から複数台への同時送信が可能です。
ブロードキャストは、ネットワーク内のすべての機器にデータを送る方式です。宛先アドレスにブロードキャストアドレス(例:192.168.1.255)を指定します。ARP要求はブロードキャストの代表例です。ルーターを越えない(サブネット内のみ)という特性があります。
マルチキャストは、特定のマルチキャストグループに参加している機器にのみ送る方式です。224.0.0.0〜239.255.255.255(IPv4マルチキャストアドレス範囲)を宛先に使います。受信側はIGMP(Internet Group Management Protocol)でグループへの参加を宣言します。動画配信・株式市況データ配信・ルーティングプロトコル(OSPF等)で使われます。
ユニキャスト・ブロードキャスト・マルチキャストの比較
| 種別 | 宛先 | IPv4アドレス例 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| ユニキャスト | 1台 | 192.168.1.10 | TCPでも可。確認応答あり |
| ブロードキャスト | サブネット全体 | 192.168.1.255 | ルーターを越えない。UDP専用 |
| マルチキャスト | グループ参加者全体 | 224.0.0.1 | IGMP管理。ルーターを越えられる |
| エニーキャスト | 最近傍の1台 | - | 複数サーバーの中で一番近い1台 |
歴史と背景
- 1986年:スタンフォード大学のSteve DepringがIPマルチキャストを提案
- 1989年:IGMPバージョン1がRFC 1112で標準化
- 1997年:IGMPv2がRFC 2236で標準化(グループ離脱を高速化)
- 2002年:IGMPv3がRFC 3376で標準化(送信元フィルタリング追加)
- 現在:OTTストリーミングの普及でIPTVへのマルチキャスト利用は減少。データセンター内通信では依然重要
マルチキャストの仕組み
IGMPの役割
IGMP(Internet Group Management Protocol)は、ホストがマルチキャストグループへの参加・離脱をルーターに通知するプロトコルです。ルーターはIGMPの情報をもとにマルチキャストパケットを適切な経路にのみ転送します(IGMPスヌーピング)。
関連する規格・RFC
| 規格・RFC番号 | 内容 |
|---|---|
| RFC 3376 | IGMPv3(マルチキャストグループ管理) |
| RFC 4607 | Source Specific Multicast(SSM) |
| RFC 768 | UDP(マルチキャスト・ブロードキャストの基盤) |
関連用語
- UDP — マルチキャスト・ブロードキャストの基盤プロトコル
- ブロードキャストアドレス — ブロードキャストの宛先アドレス
- マルチキャスト — IPマルチキャストの詳細
- IGMP — マルチキャストグループ管理プロトコル