IPアドレスとサブネット

IPv4枯渇問題 あいぴーぶいよんこかつもんだい

IPv4枯渇IPアドレス不足IANAIPv6移行CGNAT
IPv4枯渇問題について教えて

簡単に言うとこんな感じ!

IPv4のアドレスは約43億個あるけど、世界中のスマホやIoT機器が増えて足りなくなっちゃったんだよ。2011年には在庫が底をついた。対策として「NATで使い回す」「IPv6に移行する」という2つの方向で進んでるんだ!


IPv4枯渇問題とは

IPv4アドレスは32bitで表され、理論上約43億個(2^32 = 4,294,967,296)存在します。1981年に策定された当時は「43億もあれば十分」と考えられていましたが、インターネットとスマートフォン・IoT機器の爆発的普及により、アドレスが足りなくなりました。

2011年2月、インターネットの全アドレスを管理するIANA(Internet Assigned Numbers Authority)の中央在庫が枯渇しました。その後、各地域のRIR(地域インターネットレジストリ)も順次枯渇しています。

現在はNAT/CGNATでアドレスを使い回す「延命策」と、アドレス空間を128bitに拡大したIPv6への移行が並行して進んでいます。


IPv4枯渇の年表

年月出来事
1981年IPv4(RFC 791)策定。43億アドレス
1993年CIDRによるアドレス節約開始
1994年NATが提案・普及し始める
1998年IPv6規格策定(RFC 2460)。長期的解決策として
2011年2月IANAの中央在庫が枯渇
2011年4月APNIC(アジア太平洋)が枯渇
2012年9月RIPE NCC(欧州・中東・中央アジア)が枯渇
2014年6月LACNIC(中南米)が枯渇
2015年9月ARIN(北米)が枯渇
2017年AFRINIC(アフリカ)も枯渇宣言
現在中古アドレス市場(IPv4アドレス取引)で高騰

IPアドレス枯渇の主な対策

対策特徴限界
CIDRアドレスの無駄を削減根本解決にはならない
NAT/NAPT複数機器で1IPを共有二重NATの問題
CGNATISP規模のNATポート転送不可等の問題
IPv6移行128bitで事実上無限移行コスト・時間がかかる
IPv4アドレス取引未使用IPを売買高価・有限

IPv4アドレスの価格高騰

枯渇に伴い、IPv4アドレスの売買市場が形成されています。2020年代では1IPアドレスあたり50〜60ドル程度で取引されています。大企業が過去に割り当てられた使用していないIPv4アドレスブロックを売却するケースも増えています(例:MITやアップルの大規模アドレス返却・売却)。


歴史と背景

  • 1992年:IANAのDeering・Hinden等がIPv4枯渇問題を正式に警告
  • 1993年:暫定策としてCIDR・NAT・プライベートアドレスが導入
  • 1994年:IPv6の前身となる「IPv7」「SIPP」等の議論が始まる
  • 1998年:IPv6が正式標準化(RFC 2460)
  • 2011年:IANA在庫枯渇。対策の本格実施へ

関連する規格・RFC

規格・RFC番号内容
RFC 1918プライベートIPアドレス(枯渇対策の一つ)
RFC 6598Shared Address Space(CGNAT用)
RFC 8200IPv6(根本的解決策)

関連用語