クラウドセキュリティ

AWS Security Hub えーだぶりゅーえす せきゅりてぃ はぶ

セキュリティ統合管理CSPMAWSセキュリティ基準脅威検出コンプライアンス
AWS Security Hubについて教えて

簡単に言うとこんな感じ!

AWSのセキュリティ状況を「一か所にまとめて見せてくれるダッシュボード」だよ!バラバラに届くセキュリティの警告を集めて、「今どこが危ないか」を一目でわかるように整理してくれるサービスなんだ。


AWS Security Hubとは

AWS Security Hubは、Amazon Web Services(AWS)が提供するクラウドセキュリティの統合管理サービスです。AWSの各種セキュリティサービスや、サードパーティ製品から発生するセキュリティアラートを一か所に集約し、組織全体のセキュリティ状態をまとめて把握できるようにします。

通常、AWSを使う環境ではセキュリティに関連するサービスが複数同時に動いており(例:不審なアクセスを検出する Amazon GuardDuty、設定ミスを検出する AWS Config など)、それぞれが個別にアラートを出します。Security Hubはそれらをひとまとめにし、優先度付きで整理することで、「どこから手をつければいいか」を判断しやすくしてくれます。

また、CIS AWS Foundations Benchmark(クラウドセキュリティのベストプラクティス基準)や AWS Foundational Security Best Practices などの業界標準に照らして、自社の設定がどれだけ準拠できているかを自動チェックする機能も持っています。単なるアラート集約にとどまらず、CSPM(Cloud Security Posture Management:クラウドのセキュリティ設定管理) の役割も担う点が特徴です。


Security Hubの主な機能と構造

機能内容
セキュリティアラートの集約GuardDuty・Inspector・Macieなど複数サービスの検出結果を一元化
セキュリティ基準への準拠チェックCIS・NIST・PCIなど業界標準との適合状況を自動評価
統合スコア(セキュリティスコア)全体の準拠率をスコアで可視化(0〜100%)
サードパーティ連携Splunk・Palo Alto・Tenable等の外部ツールとも連携可能
自動アクションEventBridgeと組み合わせて問題発生時の自動対処を設定可能
マルチアカウント対応AWS Organizationsと連携し、複数AWSアカウントを横断管理

「ハブ(Hub)」という名前の意味

「Hub(ハブ)」とは自転車の車輪の中心部のこと。バラバラなスポーク(各セキュリティサービス)が中央のハブに集まってくるイメージで、Security Hub = セキュリティ情報が集まる中心地 と覚えると分かりやすいです。

対応しているセキュリティ基準(2024年時点)

基準名概要
CIS AWS Foundations Benchmarkクラウドセキュリティのベストプラクティス集
AWS Foundational Security Best PracticesAWS公式のセキュリティ推奨設定
PCI DSSクレジットカード業界のセキュリティ基準
NIST SP 800-53米国政府機関向けセキュリティフレームワーク
ISO 27001情報セキュリティマネジメントの国際規格

歴史と背景

  • 2018年11月 — AWS re:Invent 2018にてプレビュー版として発表。AWSのサービス増加に伴い、セキュリティ情報が分散しすぎるという課題への回答として登場
  • 2019年6月 — 正式リリース(GA: General Availability)。東京リージョンを含む複数リージョンで利用開始
  • 2020年 — AWS Organizations対応が強化され、数十〜数百のAWSアカウントを一括管理できるマルチアカウント機能が成熟
  • 2021〜2022年 — サードパーティ連携パートナーが100社超に拡大。SplunkやServiceNowなどのITSMツールとの連携も強化
  • 2023年 — 自動化ルール(Automation Rules)機能を追加。特定条件のアラートを自動でフィルタ・更新する仕組みが利用可能に
  • 2024年 — 生成AI活用による優先度付け機能の実験的導入など、継続的に機能拡張中

Security Hubとその周辺サービスの関係

Security Hubは単独で動くのではなく、AWSのセキュリティサービス群と連携して機能します。以下のSVGで全体像を確認しましょう。

AWS Security Hub セキュリティ情報の集約・管理 Amazon GuardDuty 不審なアクセス・脅威検出 AWS Config リソース設定の変更・監視 Amazon Inspector 脆弱性スキャン Amazon Macie 機密データの検出・保護 セキュリティ基準 CIS / NIST / PCI DSS など サードパーティ製品 Splunk / Palo Alto など Amazon EventBridge 自動アクション・通知 AWS Organizations マルチアカウント管理 AWSセキュリティサービス(入力) 基準・外部連携 出力・アクション

Security Hub vs 個別サービスの直接確認

比較項目個別サービスを個別に確認Security Hubを使う
アラートの把握各サービス画面を行き来する必要あり一画面で全サービスのアラートを確認
優先度の判断自分でどれが重要か判断重要度スコアで自動整理
基準への準拠確認手動でチェックリストと照合自動で準拠率をスコア表示
マルチアカウント管理アカウントごとにログインが必要一括で複数アカウントを管理
コスト個別サービスのみの費用Security Hub利用料が追加発生

関連する規格・RFC

規格・番号内容
CIS AWS Foundations BenchmarkAWSのセキュリティ設定に関するベストプラクティス基準。Security Hubの標準チェック項目として採用
NIST SP 800-53米国国立標準技術研究所によるセキュリティ管理策カタログ。Security Hubの準拠チェック基準のひとつ
ISO/IEC 27001情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格。Security Hubの評価基準として参照可能

関連用語

  • Amazon GuardDuty — AWSの不審なアクティビティや脅威をリアルタイムで検出するサービス
  • AWS Config — AWSリソースの設定変更を記録・追跡し、ルール違反を検出するサービス
  • Amazon Inspector — EC2やコンテナの脆弱性を自動スキャンするセキュリティ評価サービス
  • Amazon Macie — S3内の機密データ(個人情報・クレジットカード番号等)を検出・保護するサービス
  • CSPM — クラウドのセキュリティ設定ミスを継続的に検出・修正するセキュリティ管理手法
  • AWS Organizations — 複数のAWSアカウントを一括管理・ポリシー適用するサービス
  • Amazon EventBridge — AWSサービスのイベントをトリガーに自動処理を実行するイベントバスサービス
  • SIEM — セキュリティ情報とイベントを集約・分析するセキュリティ管理プラットフォームの総称