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ピアリング・トランジット ぴありんぐ・とらんじっと

ピアリングトランジットBGPIXISPインターネット接続
ピアリング・トランジットについて教えて

簡単に言うとこんな感じ!

ピアリングは「互いに無料で荷物を渡し合う協定」、トランジットは「有料で全国どこでも配達してもらう契約」みたいなものだよ。インターネットはこの2つの組み合わせで世界中がつながってるんだ!


ピアリング・トランジットとは

インターネットはAS(Autonomous System:自律システム)と呼ばれる独立したネットワーク群の集合体です。これらASが互いにルーティング情報(どのIPアドレスへの経路を持つか)を交換するプロトコルがBGP(Border Gateway Protocol)であり、その接続形態として主に「ピアリング」と「トランジット」があります。

ピアリングは、2つのASが互いに自分のユーザー向けトラフィックのみを交換する、対等な相互接続です。通常、金銭の授受なし(Settlement-Free Peering)またはわずかな費用で行われます。IXでまとめて多数のASとピアリングするのが一般的です。

トランジットは、上位ISPからインターネット全体への経路を購入する関係です。「デフォルトルート付き接続」とも言え、自分が持っていない経路へのトラフィックをすべて上位ISPに任せます。費用は従量課金または帯域課金です。


接続形態の比較

項目ピアリングトランジット
関係対等上下(顧客・プロバイダ)
費用無料〜低コスト有料(帯域課金が多い)
交換する経路自身のユーザー向けのみインターネット全経路
向いている事業者大規模ISP・CDN・クラウド小規模ISP・企業
IXでの利用多くのASとまとめて可能1社からまとめて購入

歴史と背景

  • 1993年:商用インターネット開始、NAP(Network Access Point)でピアリング開始
  • 1995年:IXの整備が進みピアリングが体系化
  • 2000年代:YouTubeなどの動画サービス台頭でトラフィック急増、コンテンツ事業者がIXに直接参加
  • 2010年代:GoogleやAmazonなどのコンテンツ事業者がTier1と同等のピアリング力を持つ
  • 現在:CDNとエッジサーバーの普及で、IXでのピアリングが通信品質の鍵を握る

ピアリングの種類

種類概要
パブリックピアリングIXの共有スイッチングファブリック経由で接続
プライベートピアリング2事業者間を専用線で直接接続
Settlement-Free Peering費用なしのピアリング(規模が同等の場合)
Paid Peeringピアリング相手に対価を支払う形式

関連する規格・RFC

規格内容
RFC 4271BGP-4 仕様
RFC 7908BGPルート漏洩の定義と分類

関連用語

  • IX — ピアリングが行われる物理拠点
  • ISP — インターネットサービスプロバイダ
  • DNS — インターネット上の名前解決