ハイパーバイザー はいぱーばいざー
ハイパーバイザー仮想化VMMType1Type2KVM
ハイパーバイザーについて教えて
ハイパーバイザーとは
ハイパーバイザー(Hypervisor)とは、物理ハードウェアの上で複数の仮想マシン(VM)を同時に実行するためのソフトウェアです。VMM(Virtual Machine Monitor)とも呼ばれます。各VMにCPU時間・メモリ・I/Oを割り当て、VM同士が互いに干渉しないよう分離・制御します。
ハイパーバイザーはクラウドの「縁の下の力持ち」であり、AWS・Azure・GCPの仮想マシンサービスはすべてハイパーバイザー技術の上に構築されています。利用者は通常ハイパーバイザーを直接意識することはありませんが、インスタンスの性能・セキュリティ分離・ライブマイグレーション能力などに直接影響します。
Type 1 vs Type 2 ハイパーバイザー
| 種類 | 動作形態 | 代表例 | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| Type 1(ベアメタル型) | ハードウェア上で直接動作(OSなし) | KVM, Xen, Hyper-V, ESXi | サーバー仮想化・クラウド |
| Type 2(ホスト型) | ホストOS上でアプリとして動作 | VirtualBox, VMware Workstation | 開発・テスト環境 |
クラウドサービスはすべてType 1ハイパーバイザーを使用しています。Type 2はパフォーマンスのオーバーヘッドが大きく本番環境には不適です。
主要ハイパーバイザーの比較
| ハイパーバイザー | 開発元 | 採用クラウド | 特徴 |
|---|---|---|---|
| Xen | XenProject(オープンソース) | AWS初期(現在はNitro) | 安定性・実績 |
| KVM | Linuxカーネル組み込み | GCP, OpenStack | オープンソース |
| Hyper-V | Microsoft | Azure | WindowsとLinux両対応 |
| AWS Nitro System | Amazon独自 | AWS(現在) | ハードウェアオフロード高性能 |
| ESXi(vSphere) | VMware | オンプレ主流 | 管理機能豊富 |
歴史と背景
仮想化技術の起源は1960年代のIBM System/360時代に遡ります。x86 PC向けには1998年にVMwareが初の商用ハイパーバイザーを開発しました。
クラウドでは、AWS創業時(2006年)はXenハイパーバイザーを使用していましたが、2017年からAWS Nitro Systemという独自アーキテクチャへ移行しました。Nitroは専用ハードウェア(ASICカード)でI/O処理をオフロードし、ハイパーバイザーのオーバーヘッドをほぼゼロにすることで「ベアメタルに近い性能の仮想マシン」を実現しています。
ハイパーバイザーの動作概念
関連する規格・RFC
| 規格 | 内容 |
|---|---|
| Intel VT-x | IntelのCPU仮想化支援技術 |
| AMD-V(AMD-Vi) | AMDのCPU仮想化支援技術 |
| IOMMU | I/O仮想化のためのメモリ管理ユニット |
| DMTF OVF | 仮想マシンのポータブルなパッケージ形式 |
関連用語
- 仮想マシン — ハイパーバイザーが生成する仮想環境
- VMware vSphere・Hyper-V・KVM — 代表的なハイパーバイザー製品の詳細
- 仮想化 — ハイパーバイザーを含む仮想化技術全般
- ベアメタル — ハイパーバイザーなしで直接使う形態
- ライブマイグレーション — ハイパーバイザーが提供する高度機能の一つ